給与明細はペーパーレス化できる?電子化するメリット・デメリットと注意点を紹介【2024年最新版】
従業員から、給与明細をペーパーレス化してほしいという声を受け、給与明細のペーパーレス化・電子化に対応したいと検討中の人事担当者もいるでしょう。ただ、交付方法を変更するのは、法律的に問題ないのか気になる方もいるはずです。
そこでこの記事では、営業・バックオフィス・情報システムなど、さまざまな分野の法人向けSaaSサービスを比較検討できる「PRONIアイミツ」が、給与明細のペーパーレス化について詳しくご紹介!法律との関係や、導入するメリット・デメリット、そして導入におすすめのシステムも解説していきます。
- 給与明細はペーパーレス化できる?
- 給与明細をペーパーレス化するメリット
- 給与明細をペーパーレス化するデメリット
- 給与明細をペーパーレス化する際の注意点
- Web給与明細システムを導入するメリット
- Web給与明細システムの選び方
- 給与明細の電子化には「Web給与明細システム」もおすすめ
- まとめ
給与明細はペーパーレス化できる?
結論として、給与明細をペーパーレス化・電子化するのは法律上問題ありません。給与明細に関する法律は以下のとおりであり、従業員の同意を得ることができれば、ペーパーレス化・電子化を行えるのです。
・労働基準法 第108条
・所得税法 第226条第4項および第231条第2項
・健康保険法、厚生年金保険法、労働保険徴収法
給与明細をペーパーレス化・電子化したいのなら、事前にアンケートを取り、過半数の従業員の承諾を得る必要があります。つまり、交付方法の変更は、経営者や人事担当者の独断で実行できないことを理解しておきましょう。また、すべての給与明細をペーパーレス化・電子化できたとしても、一部の従業員から紙の給与明細を求められた際には、個別で紙の給与明細を交付する必要があります。
給与明細をペーパーレス化するメリット
紙で交付していた給与明細をペーパーレス化することには、主に3つのメリットがあります。
従業員の給料管理を楽にし、人事担当者の手間を削減してくれるのが魅力です。人事業務の効率化にもつながる要素ですので、各項目をチェックしていきましょう。
コストが削減できる
給与明細をペーパーレス化できれば、以下に示す紙の給与明細に必要だったコストを大幅に削減できます。
【費用】
・印刷紙代
・印刷費用
・切手および郵送費
【手間】
・給与明細の作成、チェック
・印刷作業
・郵送作業
毎月のように作業を行う必要があり、従業員数が多い会社であるほど上記のコストが膨れ上がります。一方、給与明細をペーパーレス化できれば上記の作業を効率化または削減できるため、紙代だけでなく時間や作業コストも削減できるのです。
過去の給与明細をいつでも確認できる
給与明細をペーパーレス化できれば、従業員の給料を電子上で確認できるようになります。また、過去数年分に渡って履歴を確認可能。従業員から給料内訳の確認や紙の給与明細を求められても、すぐに対応できます。
あわせて、紙の給与明細でよく発生するうっかりミスの「紛失」「廃棄」が起きても、すぐに再発行できるのが魅力です。
給料業務を一元化できる
給与明細のペーパーレス化のために「Web給与明細システム」といったシステムを導入すれば、手間のかかる給料業務を一元化できます。
給料計算では、従業員によって人件費、源泉徴収、手当などの条件が異なるので、管理が複雑化するのが特徴です。これに対し、システムで一元化できれば、複雑になっていた給料業務を一括管理することが可能。給料の自動算出や支払いの自動化にも対応できるようになります。
給与明細をペーパーレス化するデメリット
給与明細をペーパーレス化すれば、手間のかかる給料業務を効率化してくれます。ただし、導入する会社によってはデメリットが生まれる場合も。
ここからは、給与明細のペーパーレス化に伴い発生する3つのデメリットをご紹介します。
情報漏洩の可能性がある
給与明細をペーパーレス化したとき、事前にセキュリティ対策を実施しなければ、情報漏洩が起きる場合があります。第三者の不正アクセスなどによって、ネット上にデータが流出してしまう可能性も。
もし給与明細のペーパーレス化を進めたいなら、セキュリティ対策に力を入れることや、安心して利用できるシステム導入を検討することが重要です。
システム構築までに時間と費用がかかる
給与明細を電子化してペーパーレス化を進めると、従来の紙の給与明細を使った給料業務から動き方が変化します。
例えば、既存の動き方から変化が起きるため、業務フローの変更やマニュアル整備といった準備に費用や時間がかかる場合があるでしょう。また、従業員への告知や社内教育が必要となることも。あらかじめルールやマニュアルが整備されたクラウドサービスの利用を検討することで、よりスムーズな導入が可能です。
電子情報と紙情報が混在する可能性がある
給与明細をペーパーレス化する際には、給料計算に関わるシステムを「どこまで電子化すべきか」という検討が必要です。近年では、人事業務のさまざまな作業をシステム化できます。ただし、対応する範囲が広いほど、システム利用料が増えてしまう場合が多いということも理解しておかなければなりません。
給与明細のペーパーレス化はもちろん、人事業務全体の課題やコストを検討し、費用負担の少ない方法を探していきましょう。
給与明細をペーパーレス化する際の注意点
給与明細をペーパーレス化するにあたって、注意しておくべきポイントが2つあります。
安全に利用することはもちろん、確実な業務効率化のためにも、それぞれの注意点を理解してペーパーレス化を検討しましょう。
電子化前に従業員からの同意書を取得する必要がある
給与明細をペーパーレス化したことによるトラブルを避けるため、交付方法を変更する前に従業員から同意書を取得しておきましょう。
前述したように、給与明細のペーパーレス化は、従業員の承諾があるからこそ導入できます。事前に給与明細をペーパーレス化するメリットや交付方法などを周知し、社内の理解度を高めておきましょう。その後、電子化を進める旨を説明することによって、従業員からの同意を得やすくなります。
情報漏洩を防ぐためにセキュリティやシステムを強固にする必要がある
給与明細をペーパーレス化するにあたって重要なのが、電子化した給与明細のデータを外部に漏洩させないことです。情報漏洩させないためには、万全なセキュリティ対策が欠かせません。具体的なセキュリティ対策としては、以下のような方法が挙げられます。
・セキュリティソフトの導入
・社内管理のルール化
・バックアップ体制の強化
ウイルス対策やインターネットセキュリティを高めるシステムなどを導入することはもちろん、管理者や利用者のセキュリティ意識を高めることも、情報漏洩の防止へとつながります。
Web給与明細システムを導入するメリット
Web給与明細システムを導入すれば、次のようなメリットが得られます。
・ペーパーレス化の実現
・作成から発行まで一貫して対応ができる
・従業員が好きなタイミングで確認ができる
・過去のデータを参照しやすい
Web給与明細を導入することで、これまで手作業で行っていた給与明細作成・送付などをデジタル化することが可能なため、作業の効率化が実現できます。また、従業員側もWebで給与明細を確認することができるため、自分の好きなタイミングで給与明細を確認することが可能です。
Web給与明細システムの選び方
Web給与明細システムは雇用している従業員全員が利用するシステムのため、使いやすさやサポート対応などを確認して選ぶべきです。システムを選ぶ上で重要なポイントを紹介します。
・システムの使いやすさ
給与明細は、雇用している従業員全員に配布するものです。Webシステムに変更された場合でもそれは変わりません。このため、システムが誰にとっても使いやすいものであるかどうかは非常に重要なポイントです。マニュアルなどがなくても必要な情報にアクセスできる画面構成か確認しておきましょう。
・十分なサポート体制が整っているか
Webシステムである以上、開発元でなければわからない問題が発生する可能性があります。障害やトラブルが発生した際の連絡先は明示されているか、サポート対応は迅速丁寧なものかという点は大切なポイントです。プラン別にサポート内容が異なる場合もあるため、その点も確認しておきましょう。
・十分なセキュリティ対策が取られているか
クラウド上に給与明細データを預けることになるため、十分なセキュリティ対策を取っているシステムを選びましょう。暗号化通信を採用するなどの外部対策や、IDやパスワード、IPアドレスによって認証やアクセス制限を行えるといった内部対策が取られているかどうかというポイントを確認してください。
給与明細の電子化には「Web給与明細システム」もおすすめ
給与明細のペーパーレス・電子化を行い、人事業務の負担を削減したいという方や、従業員の要望を反映したいと考えている人事担当者は「Web給与明細システム」を導入してみてください。
給料計算を自動化できることはもちろん、連携機能を活用して、給与明細の交付や入金作業まで自動化できるシステムも見つかります。PRONIアイミツでは、Web給与明細システムの比較検討が実施できます。導入をご検討の方は、お気軽にご利用ください。
まとめ
給与明細のペーパーレス化・電子化は、従業員の同意を得ることができれば、どの会社でも実施できます。また、人事業務を効率化できる魅力がある一方、セキュリティ対策といった準備が必要なのも事実です。あらかじめ明確な運用ルールが決められていたり、セキュリティ対策が搭載されていたりする「Web給与明細システム」もあるため、準備するコストやノウハウ・リソース不足に不安を感じている場合は不安を解消できるシステムの導入をおすすめします。
もし、どういったシステムを導入していいのか分からないなら、ぜひPRONIアイミツがリストアップしているサービスをご検討ください。おすすめのサービスの資料をまとめてご請求いただくことも可能です。
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