パフォーマンス向上に役立つeラーニングシステム3選!働き方改革を図ろう
「働き方改革」は、単なる残業削減ではありません。企業が持続的に成長し、従業員が能力を最大限に発揮するための変革です。社員の教育をより効果的・効率的に行う手法の1つとして、eラーニングシステムが注目されています。
eラーニングはクラウド上にアクセスして学習する仕組みのため、時間や場所に縛られず、動画やスライドを通じた学習を進められます。従業員のスキルアップやノウハウ浸透の手段としてeラーニングを導入する企業は増えています。本記事ではパフォーマンス向上に役立つeラーニングシステムを紹介します。

働き方改革とは
働き方改革とは、労働生産性の向上、ワークライフバランスの確保など、一億総活躍社会の実現に向けて、働き方が本来どうあるべきかを政府主導で改革していこうとする取り組みです。この取り組みを実行に移すべく、2016年9月に安倍首相を議長とした働き方改革実現会議が設置され、議論を重ねた2017年3月28日に「働き方改革実行計画」が決定されました。
賃金などの処遇改善、時間・場所などの労働制約克服、キャリアの構築を「労働者の抱える3つの課題」として掲げた働き方改革実行計画では、それをさらに「9つのテーマ」に分類、それぞれの改革方針を実行に移す方針が示されたのです。
なかでも重視されているのが、社会問題化している長時間労働の是正、非正規雇用の処遇改善、柔軟な働き方の実現であり、すべての国民が働きやすい環境を整備し、労働参加率を向上させるための法整備が順次進められています。
その本丸ともいえるのが、2019年4月1日以降、順次施行される改正労働基準法および、2020年4月1日以降、順次施行される同一労働同一賃金関連法でしょう。これによって罰則付き上限規制による長時間労働の抑制、非正規雇用の処遇格差の解消に向けた動きが加速しました。
すでに前倒しで施行されている女性活躍推進法と合わせて、働き方改革における重要テーマの改革推進が期待されています。
働き方改革で重視される3つのテーマ
働き方改革が掲げる9つのテーマでも、この点を考慮した個別政策が計画されていますが、そのなかでも重要視されているのが「長時間労働の是正」「非正規雇用の処遇改善」「女性・高齢者の就労を目的にしたダイバーシティの推進」という3つのテーマです。具体的にひとつずつ見ていきましょう。
長時間労働の是正
社会問題化している過労死や精神疾患の要因となる長時間労働の横行は、なんとしても是正しなければならない喫緊の課題であると同時に、多様化する人々の価値観に対応するための、ワークライフバランス確保に欠かせない要素です。これを実現させるため、2019年4月1日から順次施行されるのが、改正労働基準法です。
改正労働基準法では、これまで法的な制限のなかった時間外労働に、罰則付き上限規制が設けらました。新たな36協定では、時間外労働の上限が月45時間、年360時間までを原則に、例外措置の場合でも年720時間まで、最大月100時間未満までに規制されたのです。
中小企業に関しては1年間、建設・運輸業では5年間の猶予期間が与えられたものの、準備期間を考えれば、ほとんどの企業が対応へ待ったなしの状況だといえるでしょう。
同時に、10日間以上の有給休暇保有者を対象に、年間で5日間以上の有給休暇取得が義務化されています。こちらに関しては猶予措置は設けられておらず、中小企業であっても2019年から義務化の対象になります。
非正規雇用の処遇改善
すべての国民が安心して働ける環境を実現するには、全労働者の4割を占める非正規雇用者と正規雇用者の間に存在する合理性のない待遇差を解消し、雇用形態によって不利益を被ることのない労働環境を整備しなければなりません。これを実現させるため、働き方改革では「同一労働同一賃金関連法」が成立し「労働契約法」「パートタイム労働法」「労働者派遣法」が改正されました。
これらが施行されるのは、2020年4月1日からであり、雇用形態・就業形態にかかわらず、同一の能力や経験を有する者には、同一の基本給を支給するのが基本とされます。賞与・各種手当・福利厚生・教育訓練に関しても、同一の労働内容と貢献が認められる場合は、雇用形態にかかわらず同一の賃金を支給しなければなりません。
こちらも、中小企業には1年間の猶予期間が設けられましたが、期間契約労働者も待遇差の説明義務対象とされ、正規雇用以外の雇用者に対し、事業者が待遇差を持たせている場合は、その理由を説明しなければなりません。
女性・高齢者の就労を目的にしたダイバーシティの推進
転職・再就職などの労働流動性に乏しい日本では、一度キャリアを中断してしまうと再構築が非常に困難になるという問題があります。特に出産や子育てでキャリアを断念しなければならないことが多い女性の活躍、ボリュームゾーンが大きく、健康寿命の伸びた高齢者の再就職などは、まだまだ難しいのが現状です。
これらを解決するため、女性活躍推進法が施行され、多様な価値観の多様な人材を活用する、ダイバーシティが推進されています。
以来、大企業を中心とした多くの企業がダイバーシティ推進を掲げるようになり、育児休暇などの制度充実、テレワークや時短勤務の導入などの柔軟な働き方推進で、女性のキャリア継続を支援する傾向が強まっています。
高齢者の活用に関しても、定年延長や継続雇用延長を目的としたマニュアルや事例の作成、助成措置の強化を通じて、政府から企業への働きかけが行われています。
企業の立場から考える働き方改革のメリット
一億総活躍社会の実現で日本経済の成長を狙う、働き方改革の目的を考えれば、企業にとっても大きなメリットがあるのは当然です。具体的に解説していきます。
長時間労働の是正が労働生産性の向上につながる
働き方改革によって時間外労働に上限が設けられるため、これまでの業績を時間外労働に頼ってきた企業は、業務内容を見直して効率化を推進しなければなりません。慣例的に行われていて必要性の薄かったり、重複していたりした業務の撤廃、会議の合理化、間接業務を合理化するツールの導入などが考えられるでしょう。
こうして長時間労働が削減できれば、従業員の自由な時間が増えてワークライフバランスが向上します。心身ともにリフレッシュした状態で業務に臨めば、一人ひとりのパフォーマンスも向上し、結果的に労働生産性の飛躍的な向上が期待できます。
優秀な人材を確保しやすくなる
情報化が進んだことで人々の価値観や嗜好は多様化が進んでいます。当然、仕事に対する考え方や価値観も多様化を続けており、人々はプライベートを重視した働き方を希望する傾向が強まっています。この傾向は、若者になればなるほど強くなるともいえるでしょう。
働き方改革が掲げる、ワークライフバランスの確保された働き方、柔軟な働き方、多様性を受け入れるダイバーシティの推進は、若者の望む働き方に合致しており、これに遵守する企業の世間的なイメージアップ効果は計り知れないものがあります。
優秀な人材の獲得が困難になる一方の現代では、働き方改革による良好な企業イメージは有利に働き、特に若年層の優秀な人材の確保が容易になるメリットをもたらすでしょう。
従業員の定着率向上・イノベーションが期待できる
ワークライフバランスの確保された働き方が実現するだけでも、従業員の満足度が向上し、その結果となる定着率の向上も期待できるでしょう。さらに柔軟な働き方、ダイバーシティを推進することで、これまでは候補にならなかった人材の獲得も現実的になります。
たとえば海外や地方に在住している優秀な人材は「出社」という物理的な問題によって獲得の候補にしづらかったのが、在宅勤務などのテレワークを導入することで距離という問題を克服できるのです。
こうして、さまざまな価値観や考え方を持つ人材が集まることで、これまでは考えられなかったイノベーションが起こせるようになるかもしれません。
生産性向上を目指した社員教育
従業員の労働生産性向上を目指した社員教育は、これまでも行われていました。しかし、決められた時間に決められた場所に対象者を集めて講義を行う集合型研修がこれまでの主流であり、その効果には疑問符がつくのが現実です。
なぜなら、一人の講師が多数の受講者を相手に講義を行う集合型研修では、教材の内容を一方的に伝える形になりがちであり、一人ひとりの受講者の理解度や習熟度の判断は、テスト結果に頼るしかなかったからです。内容の振り返りなどの復習も少なく、一度きりの研修を実施したまま放置されることで、効果にバラツキが生じてしまっていたのも問題でしょう。
一人ひとりのパフォーマンスが重視される今後の社員教育は、集合型研修で生じていたような理解度・習熟度のバラツキをなくし、全員が効果的に学習できる、効果的な方法を採用する必要があるのです。
eラーニングを社員教育に活用する
従業員一人ひとりのパフォーマンスが重視される、働き方改革以降の社員教育に最適なのが、インターネットやモバイルデバイスなどのICTを活用し、時間と場所を問わない自由な受講を可能にした学習形態である、eラーニングです。隙間時間を有効に使って学習できるeラーニングは、勤務時間を増やしたくない働き方改革にマッチする、効果的な学習方法だといえるでしょう。
eラーニングの教材となるコンテンツはサーバーで一元的に管理され、いつでもどこでもアクセスできるため、受講者となる従業員は自分のペースで自由に学習できるほか、わからない箇所を理解できるまで何度も学習するのも可能です。
企業側にとっては、会場費や講師の人件費などのコストを大幅に削減でき、一度により多くの従業員に教育を届けられるメリットがあります。サーバーでコンテンツを電子的に管理するeラーニングでは、教材の内容を簡単に修正できるため、状況の変化に柔軟に対応した教育も実現できます。
パフォーマンス向上に役立つeラーニングシステム3選
効果的に活用するために気を使わなければならないポイントもありますが、eラーニングはそれを補ってあまりあるメリットを持っており、従来の集合型研修を組み合わせたブレンディッドラーニングを併用することで、その効果をさらに高めることもできます。
以下からは、教育効果のバラツキをなくし、一人ひとりのパフォーマンスを向上させるのに最適なeラーニングのなかでも、特におすすめできるサービスをいくつか紹介します。

ひかりクラウド スマートスタディ
「ひかりクラウド スマートスタディ for Business」は、受講者1名からでも利用が可能で、サーバーや学習管理システムの構築の必要もない、気軽にはじめられるクラウド型eラーニングサービスです。クラウド環境に用意された教育コンテンツに、スマートフォンやタブレット、PCを利用していつでもどこでもアクセスできるため、受講者は隙間時間を使った自由な学習ができます。
独自のビューワーが用意されているため、これまで社内教育に利用していたテキストやスライドなどをそのまま利用可能。ファイル化してアップロードするだけで簡単にeラーニングを実施できます。加えてオプションで用意されているビデオ教材の利用が可能で、ストリーミングを活用したライブ講座にも対応しています。
受講者の習熟度は選択式のドリルテスト、自由記述のレポートテストが標準で用意され、受講者の学習進捗などとともに一元管理も可能です。メッセージ機能による受講者とのコミュニケーションやファイル交換にも対応し、外回り営業時のオンラインストレージとしても利用可能です。
主な機能

KnowledgeDeliver
「デジタル・ナレッジ」はラーニング専業ベンダーとして23年の歴史を誇り、eラーニングのシステム構築、教材制作、運用、サポートを含めた、トータルソリューションを提供しています。その中核となるのは、3,000以上の企業・学校への導入実績を誇る独自の学習管理システム「KnowledgeDeliver」です。
その特徴は、驚くほど簡単にコンテンツが作成できること。PowerPointを使って簡単な音声付教材を作成するのことも可能で、作成したコンテンツを教科ごとに分類し、体系化したトレーニングを設計していくこともできます。習熟度を確認するオリジナルテストを作るのも簡単です。「Video+」オプションを利用すれば、音声・動画・テロップ・アニメーションなどのマルチメディアを駆使したコンテンツも簡単に作成できます。
単体で受講者の学習進捗管理もできるKnowledgeDeliverですが「Analytics+」を追加することで、より高度な分析も可能。Botを活用した受講者へのレコメンドがオプションで利用できるほか、個人の習熟度に応じた出題を繰り返すアダプティブ機能も利用可能です。
主な機能

Learning Ware
2,800社以上の企業が導入し、100万人以上の利用者と20年以上に渡る実績を誇る学習管理システム「LearningWare」は、PCをはじめとしたマルチデバイス対応で、時間と場所を問わない学習を実現。テキスト・スライド・動画・音声などのマルチメディアを活用したさまざまなコンテンツに対応し、ライブ配信による双方向型研修や、従来型の集合型研修の管理も可能な、あらゆる企業のニーズに対応できるLMSです。もちろん、受講者の学習進捗を含めた情報管理も万全なうえ、SNSコミュニティを活用した双方向コミュニケーションも実現。API連携やCMS活用など、ニーズに応じた柔軟なカスタマイズにも対応します。13万人以上が利用した実績を持つ、eラーニング講座で培ったノウハウをもとに、eラーニングの教材提供サービス、オリジナル教材制作のサポート・代行も提供。 戦略的な人材育成を目指す企業に最適なサービスです。
主な機能
まとめ
いよいよ本格化した働き方改革ですが、対応を迫られる企業、従業員ともに、これまでと異なるルールにしばらくは戸惑いが隠せないかもしれません。しかしある意味、働き方改革の本格化は、これまでの業務を見直すキッカケでもあり「時間的な量」の重視から「作業の質」の重視への転換という、ドラスティックな変化を企業、従業員双方にもたらす大きな可能性を秘めています。
この可能性を現実にするには、従業員一人ひとりのパフォーマンスを向上させ、作業の質を上げていかなければなりません。eラーニングは、そのためのツールとして最適だといえるでしょう。なによりも人材が重要になってくる今後に向け、効果的に人材育成のできるeラーニングをいち早く導入してみてはいかがでしょうか。
「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったeラーニングシステムが分かる診断(無料)ができます。
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