BIツールのシェア・市場規模はどれくらい?人気のBIツール8選も紹介
迅速な意思決定をサポートするBIツール。データドリブンな経営が重要な現在では、企業運営に欠かせないツールとなりました。そんなBIツールですが、実際の市場規模・成長率・シェアはのデータを確認したうえでツールの導入を検討したい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事ではそんな方に向けて、BIツールのシェアや市場規模・成長率を解説し、人気のBIツール8選も紹介します。ぜひ本記事を読んで、BIツールの導入検討を加速させてください。
- BIツールとは
- BIの市場規模と成長率
- BIツールのシェア率
- BIツールの導入前に確認すること
- BIツールの選び方
- 【比較表】人気のBIツール
- 人気のBIツール8選
- まとめ:BIツールのシェアは今後も伸びる予想
BIツールとは
BIツールは「ビジネスインテリジェンスツール」のこと。複数のデータを統合し、データの可視化や分析を通じて、ビジネスパーソンの課題に対して迅速かつ適切な対応を行えるよう支援するツールです。
BIツールの基本機能は、データの統合・分析・可視化の3つです。さまざまなソースからデータを統合することで、複合的なデータを利用した分析が可能になります。また、分析をして傾向やパターンを解析すれば、ビジネスにおける課題や改善点を見つけやすくなります。さらに、分析結果をグラフやチャートで視覚的に表現すれば、誰でもデータを理解しやすくなり、意思決定に役立ちます。
そのほかにも高度な機能として、AIによる予測分析や自然言語を利用したデータ抽出・分析などもあり、BIツールでできることは幅広いです。
BIの市場規模と成長率
株式会社グローバルインフォメーションはBIにおける市場規模や成長率のデータを調査しています。同社の2024年の調査によると、BIの市場規模は2024年は333億4,000万米ドルと推定され、2029年までには618億6,000万米ドルに到達すると予測されてます。また、予測期間(2024~2029年)中にCAGRは13.16%になるとのことです。
この調査結果は、過去の結果と比較すると、より急速な成長が見込まれていることを示しています。2023年の調査結果では、BIの市場規模は2023年に268億1,000万米ドルで、2028年は424億9,000万米ドルにまで成長し、予測期間(2023~2028年)のCAGRは9.65%になると予測されてました。
このことからも、BIの市場規模や成長率は年々増加傾向にあると言えます。
※出典:株式会社グローバルインフォメーション「ビジネスインテリジェンス(BI)市場規模・シェア分析- 成長動向と予測(2023年~2028年)」
※出典:株式会社グローバルインフォメーション「ビジネスインテリジェンス(BI): 市場シェア分析、業界動向と統計、成長予測(2024~2029年)」
BIツールのシェア率
株式会社グローバルインフォメーションによると、ビッグデータの増加と、重要なビジネス上の意思決定を凝縮された時間内で行う必要性が高まったことで、BIツールのシェアはここ10年間で大幅に拡大したとのこと。さらに今後も予測期間(2024~2029年)を通じて、技術発展や投資レベルの上昇に伴い、シェア拡大の傾向は継続的に高まると予想しています。
※出典:株式会社グローバルインフォメーション「ビジネスインテリジェンス(BI): 市場シェア分析、業界動向と統計、成長予測(2024~2029年)」
BIツールの導入前に確認すること
BIツールはサービスごとに機能や特長が異なるため、どんなサービスでも導入すればいいわけありません。例えば、さまざまなデータを統合して分析をしたいと考えてるのに、統合できるデータの種類が少ないツールを選んでしまうと、やりたいことが叶わなくなります。
目的に適した機能や特長を有しているサービスを導入することで自社の課題解決に貢献します。そのため、まずはBIツールを導入してやりたいことを明確にしましょう。
「BIツールを導入したいが、時間をかけられない」とお悩みの方は、ぜひPRONIアイミツにご相談ください。当社のコンシェルジュが貴社のBIツール選びをサポートします。以下のボタンから、いくつかの簡単な質問に答えるだけで希望要件に合ったBIツールの選定が可能です。
BIツールの選び方
数あるBIツールの中から自社に最適なサービスを選ぶにはポイントを押さえることが大切です。ここからは、BIツールの選び方を紹介します。
- 既存データとの連携が可能か
- 課題の解決につながる機能が搭載されてるか
- 誰でも使える操作性か
- 自社に適したコストか
- BIツール提供会社は信頼性があるか
既存データとの連携が可能か
自社が持っているデータとBIツールを連携できることは、BIツールを導入で最も重要なポイントです。高度な機能やコスパが良いツールを導入しても、分析に必要なデータと連携ができなければ分析が叶わず、導入が無意味になってしまいます。
連携できるデータはサービスによって異なるため、既存データの形式を確認し、それらを連携できるツールを選びましょう。
課題の解決につながる機能が搭載されてるか
BIツールには、データの可視化機能、ダッシュボードやレポート作成機能が基本機能として搭載されています。さらに、複数のデータソースと連携できる、テンプレートの種類が豊富、OLAP分析やデータマイニングなどの高度な分析が可能のように、ツールによって機能は異なります。たとえ高度な機能が搭載されてるBIツールでも、その機能が自社の課題解決につながらなければコストが上がるだけになってしまいます。
自社に最適なBIツールの機能を把握するためには、まず自社の課題を洗い出します。そのうえで、課題に対して役立つ機能と不要な機能を検討しましょう。この手順を踏むことにより、自社に必要とされる機能を搭載したBIツールを選定できます。
誰でも使える操作性か
BIツールはサービスによって操作性も異なります。ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるツールから、プログラミングやデータサイエンスの専門知識が必要なツールまでさまざまです。もし知識のない人が使うのに、専門知識がないと使えないツールを導入してしまうと、BIツールの活用が進まずビジネス成長の遅れやコストだけ発生する事態になります。
BIツールを選ぶ前に、ツールを使う人のレベルを把握してからその人に適したツールを選ぶことが大切です。また、本番導入の前にトライアルで操作性を試すと導入後の失敗を防げます。
自社に適したコストか
コストパフォーマンスを確認することもBIツールを選ぶにあたり重要です。BIツールの費用は「提供形態」と「ライセンス体系」によって変わります。それぞれの費用相場は以下の通りです。
提供形態
提供形態 | 費用相場 | 特徴 |
---|---|---|
クラウド型 | ・初期費用:0円 ・月額料金:数千円程度 |
・サーバーはツール提供会社が用意 ・保守運用はツール提供会社が実施 ・カスタマイズ性はオンプレミス型に劣る ・スピーディーに導入できる ・ユーザー数が増えるとコストも増える |
オンプレミス型 | ・初期費用:数十万~数百万円 ・月額料金:数万円程度 |
・自社でサーバー構築 ・保守運用を自社で実施 ・自社に合わせたカスタマイズが可能 ・安全性が高い ・ユーザー数が増えてもコストは増えない |
ライセンス体系
ライセンス体系 | 費用相場 | 特徴 |
---|---|---|
ユーザーライセンス型 | 数千円/ユーザー | ・ユーザー数に応じて費用が発生 ・1ライセンスあたりの費用が安い ・少人数で利用する企業向け |
サーバーライセンス型 | 数万円/サーバー | ・サーバー数に応じて費用が発生 ・料金はユーザー数の増減に影響されない ・大人数で利用する企業向け |
以下の記事では、BIツールの費用相場についてさらに詳しく解説してます。無料のBIツールについても解説してるので、興味のある方はぜひご覧ください。
BIツール提供会社は信頼性があるか
BIツールでは自社の重要なデータを扱うため、情報漏えいがあってはなりません。また、ツール利用の難易度が高くて社員が利用されなければ、BIツールの導入の効果を得られなくなってしまいます。そのため、信頼のおけるBIツール提供会社を選定することは大切です。導入実績が豊富、安定した経営体制、セキュリティ対策が万全、導入から運用までの長期的なサポート体制が構築されてるなどの特徴がある会社を選びましょう。
信頼の置けるBIツール提供会社を見つけるためには、導入前にセキュリティ体制やサポート体制、導入実績を提供会社から直接聞きましょう。また、導入事例は自社と同じ規模・同じ業界のものがあれば要確認です。ネットで口コミを調べることもおすすめです。
【比較表】人気のBIツール
以下では人気のBIツールを比較表にまとめてます。各サービスの公開実績数や料金を一目で比較できるので、BIツールを探したい方はぜひ参考にしてください。
サービス名 | 公開実績数 | 料金 |
---|---|---|
Domo | 全世界で2,000社以上 | 0円~ |
Tableau | 要問い合わせ | 9,000円~ |
Yellowfin | 世界中で29,000以上 | 要問い合わせ |
MotionBoard Cloud | 3,100社以上 | ・クラウド版:15,000円~ ・オンプレミス版(サブスクリプション):60,500円~ ・オンプレミス版(買い切り):1,800,000円~ |
Pentaho | 世界180ヶ国2,000社以上で、15,000件以上 | 要問い合わせ |
Power BI | 要問い合わせ | 0円~ |
Qlik Sense | 世界で40,000社 | $20~ |
Zoho Analytics | 全世界導入数14,000 | 2,880円~ |
「早速、自社に合うBIツールを探したい」とお考えの方は、ぜひPRONIアイミツにご相談ください。当社のコンシェルジュが貴社のBIツール選びをしっかりサポートします。以下のボタンから、いくつかの簡単な質問に答えるだけで希望要件に合ったBIツールの選定が可能です。
人気のBIツール8選
ここからは、人気のBIツールを詳しく紹介します。公開実績数や料金以外のことも確認したい方は、ぜひご覧ください。
Domo
Domo(ドーモ)は、ドーモ株式会社が提供するBIツール。Domoのサービスは全世界で2,000社以上の企業に導入されており、さまざまな企業の成長をサポートしています。直感的な操作性や、豊富なチャートテンプレート、見たいデータに瞬時に切り替えられるなど、BIツール初心者でも使いやすい特徴を有してます。
データは自動集計してレポートに反映される、かつ重要な変化が起きたら自動アラートを出せるので、レポート作成にかかる手間の削減が叶います。
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- 冗長化
Tableauは、Tableau Software社が提供するBIツールです。世界をリードする多くの企業で利用されています。直感的な操作性だけでなく、AIによる統計モデルの構築や自然言語による質問が可能で、あらゆる分析をサポートします。
ガイダンスや多くのユーザーが参加してるユーザーコミュニティが用意されており、さまざまな方面からTableauの利用に関する支援や学びを受けられる点もTableauが人気の理由と言えます。
Yellowfinは、Yellowfin社が提供するBIツールです。全世界50ヶ国、300万人以上のユーザーが利用しています。直感的で簡単な操作だけでさまざまなビジュアライゼーションが可能。さらに、ガイド付きNLQ(自然言語クエリ)機能を利用することで、自然言語による質問で最適な結果レポートを簡単に作れます。
データにイレギュラーな動きがあればYellowfinから通知が来るため、いざという時もスピーディーな対応が可能です。強固なセキュリティは数千人規模になっても担保できるので、全社的に利用する場合にも適してます。
- 導入支援・運用支援あり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- 冗長化
- 通信の暗号化
- IP制限
MotionBoard Cloud
MOTION BOARD Cloudは、ウイングアーク1stが提供するBIツール。みずほ銀行やアサヒビール、ZOZOをはじめ2,000社以上の導入実績を誇る人気のBIツールです。
主要なデータベースやオンラインストレージ、数十種類のクラウドサービスと連携してデータの集約が可能。レポート集計の自動化で業務の生産性向上に寄与するだけでなく、地図や3Dマップなどさまざまなビジュアライズもできます。またSlackやChatworkなど複数のチャットツールでの通知やアラート配信にも対応しています。
- 導入支援・運用支援あり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- Pマーク
Pentaho(ペンタホ)は、日立ヴァンタラ社が提供するBIツールです。世界180ヶ国の2,000社を超える企業や政府官公庁で、15,000件以上の導入実績を誇ります。
データ統合基盤とデータ分析基盤を保有してるため、100以上のデータの抽出・加工・出力から、データの可視化まで対応可能。Webブラウザ上でレポーティングやダッシュボードの作成ができるほか、RDB、OLAP、WEBベースレポーティングといったレポーティングも可能で、スピーディーな分析をしたい方におすすめ。
Power BIは、Microsoft社が提供するBIツール。世界だけでなく、日本国内のさまざまな企業や行政で導入されています。Excelのような操作感と、ほかのMicrosoftサービスにレポートの埋め込みが可能なため、ExcelやMicrosoftのサービスよく利用する方が導入しやすいサービス。
AIによってデータ内のパターンを検索し瞬時にレポート作成を行えるので、新たなインサイトの獲得からレポーティング作業までをスピーディーに行えます。また、Google Analytics、Salesforceなどのデータも統合できる、かつデータをわかりやすく可視化できるため、幅広いデータを使った分析・可視化も可能です。
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- Pマーク
- 通信の暗号化
Qlik Sense
Qlik Senseは、Qlik Technologies Inc.が提供するBIツール。全世界で約40,000社もの企業が利用しています。統合から読み込み、可視化、探索までをデータ規模問わず容易にでき、深掘りした分析だけでなく突発的な分析にも対応。モバイル端末による分析も可能なので、時間や場所に制限されず分析をしたい方にもおすすめのBIツールです。
Microsoft OfficeやPDFによるレポート作成・公開・共有が可能であり、簡単な設定だけでレポートのスケジュール配信も実行できます。これにより、レポート作成関連の業務を効率化が叶います。
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- ISMS
- 冗長化
- 通信の暗号化
Zoho Analyticsは、Zoho Corporationが提供するBIツール。全世界の導入企業数は14,000社、利用ユーザー数は200万人を誇り、toB、toC問わず数多くの企業に導入されています。250を超えるデータソースを連携して、さまざまな切り口によるデータ可視化が可能です。また、会話型分析や予測分析といった高度な分析ができるので、データをより深く見たい方におすすめ。
直感的に操作できるため、操作性が分析を邪魔しません。モバイルアプリを入れればモバイル端末でもレポートやダッシュボードにアクセスが可能になります。
- 導入支援・運用支援あり
- チャットサポートあり
- メールサポートあり
- 電話サポートあり
- オンプレミス(パッケージ)
- クラウド(SaaS)
- スマホアプリ(iOS)対応
- スマホアプリ(Android)対応
- モバイルブラウザ(スマホブラウザ)対応
- 冗長化
以下の記事では、今回紹介していないBIツールも紹介しています。もっと多くのサービスを見てから導入するBIツールを選びたい場合は、ぜひご覧ください。
まとめ:BIツールのシェアは今後も伸びる予想
本記事ではBIの市場規模・成長率やBIツールのシェアについて解説しました。データの活用が必須となっている昨今の状況を鑑みれば、今後もBIツールのシェアは伸びることが容易に予想できます。BIツールを導入することが、ビジネス成長ひいては競合優位性を築くことにつながるでしょう。
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