IP電話の通信量はどれくらい?目安、しくみをわかりやすく解説!
IP電話を導入するメリットはぼんやり分かっていても、IP電話を利用するのにどれほど通信量がかかるのかなどは分かっていない人も多いのではないでしょうか。
IP電話の導入を検討しているという場合は、そのしくみもきちんと理解していた方が安心なもの。情報が曖昧なままでサービスを選定してしまうと、予期せぬところで導入に失敗してしまうかもしれません。
そのようなミスを防ぐために、この記事ではIP電話のしくみや通信量の目安などをまとめて解説していきます。
IP電話における通信量のしくみ
はじめに、IP電話における通信量のしくみを確認していきましょう。IP電話を利用するにはどれくらいの通信量がかかるのでしょうか。
そもそもIP電話とは
そもそもIP電話とはどのような電話なのかという点から解説していきます。IP電話とは、IP(Internet Protocol・インターネットプロトコル)を活用して通話できる方式、ならびにそのデバイスのことを言います。
一般的な固定電話が用いているアナログ回線の場合、インターネットを通じて音声のやりとりは行いません。しかしIP電話の場合、音声をデジタル化した上でインターネットプロトコルを通じデータを送信。受信側が復元された音声データを受け取ることによって、通話が可能です。
インターネットを通じて通話するため、通話品質はそのときのネット回線状況に大きく左右されるのが特徴の1つ。しかし最近では、これまでの固定回線電話と変わりない音質を叶えており、ネット回線にさえ問題なければスムーズに通話できます。
IP電話における通話料のしくみ
よく「IP電話を利用すればこれまでよりも通話料金を安く抑えられる」とは聞きますが、なぜ安くなるのかはよく分かっていないという人も多いのではないでしょうか。
まず、一般的な固定電話を使用している場合、基本料金が1,000円以上するだけでなく、例えば県外へと3分間電話をかけた場合には21円ほどの通話料金がかかってしまいます。一方IP電話の場合、基本料金の相場はなんと500円ほど。半額ほどで利用が可能です。さらに、同じく県外へと3分間電話をかけた場合の通話料金は、たったの8円ほどしかかかりません。半額どころか、3分の1近くの料金です。
例えばIP電話サービスの代表格である「050 plus」(NTTコミュニケーションズ)の場合、基本料金はたったの300円、国内の一般加入電話への発信は3分で8.8円。非常にリーズナブルなのがうれしいポイントでしょう。
なぜこのようなリーズナブルな料金が叶うのかというと、インターネットを利用することで距離が関係なくなるから。一般的な回線の場合、それぞれの地域ごとの交換機を経て着信先につながりますが、遠い場合にはいくつもの交換機を経るため電話代がかさみます。
一方IP電話はインターネット回線を利用するため、距離が遠くても通話料金に変わりはありません。相手が一般的な固定電話であっても、相手からもっとも近くの交換機しか経由しないしくみです。さらに、もしも同じプロバイダーや同じアプリケーションを利用しているユーザー同士であれば、通話料金は一切かかりません。
「音声通話」と「パケット通信」のしくみの違い
これまでの電話回線を用いた音声通話の場合、各地の交換機を経由して音声データが送られていました。しかしIP電話の場合、鍵を握るのはパケット通信です。
IP電話では、音声データをパケット化して相手に送ります。パケット化とは、データを細かな一定の長さに分割すること。パケット化した音声データはインターネットを通じて送信され、相手のもとに届くときに音声データが復元されるというしくみです。
例えばLINEやSkypeなどといったIP電話サービスの場合、「VoIP」(Voice over Internet Protocol:音声伝送技術」が利用されており、音声データが細かくパケット化されてネットワーク上に送られることで通話ができます。
パケット通信料金がかかるもの
パケット通信料金のかかるサービスは数多く存在します。身近なものとしてあげられるのが、サブスクリプション型音楽アプリにおけるファイルのダウンロード、さらにはゲームアプリケーションのダウンロードやプレイ、各種動画サービスにおけるファイルダウンロード、さらには携帯電話によるパソコン用webサイトの閲覧など。
docomoやau、Softbankなどといった携帯電話事業者が提供しているパケット通信サービスの場合、通信時間がどれだけかかったかではなくパケット数、つまりは通信量単位で課金されるしくみなので、データ容量が多ければ多いほど、パケット通信料は膨らむということになるでしょう。
IP電話の通信量の目安
最後に、IP電話を利用する際にかかる通信量の目安を紹介していきます。今回は、IP電話サービスとして人気を集めている「050 plus」と「LINE Out」の通信量の目安をチェックしていきましょう。
050 plusの通信量の目安
NTTコミュニケーションズが提供しているIP電話サービス「050 plus」の場合、通信量は以下のとおりです。
【通話中の場合】
1分間の通話あたり約250KB
【待ち受け中の場合】
24時間起動あたりで約150KB
【メッセージの送受信があった場合】
1メッセージ500文字あたりで約10KB
しかしそれぞれの利用環境、ならびに利用方法によって変動することもあるため、あくまでも目安として把握しておきましょう。
LINE Outの通信量の目安
今や多くの人が使用している「LINE」ですが、「LINE」の場合ユーザー同士でなければ通話できない一方で、ユーザーではない人とも通話できるIP電話サービス「LINE Out」が人気を集めています。
「LINE Out」の通信量に関しては明示されていませんが、おそらく「LINE」と大きく変わらないと予想されるため、「LINE」利用時にかかる通信量を確認しておきましょう。
【トークの場合】
1回のトーク送信につき2KB
【通話の場合】
1分で0.3MB
10分で3MB
30分で9MB
1時間で18MB
まとめ
今回は、IP電話を利用した際の通信量に関することのほか、音声通話とパケット通信の違い、IP電話で通話できるしくみや料金がリーズナブルな理由などを解説してきました。
IP電話は、インターネット回線を利用することによって大幅なコストダウンを叶えています。通話料金が予想以上に高くついてしまっているとお悩みの場合には、IP電話へと切り替えてみるのも1つの手段でしょう。
なお、自社にマッチしたIP電話をお探しの場合は、ぜひPRONIアイミツをご利用ください。
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