OCRの医療業界向け活用事例
OCRは、データエントリーの業務効率を飛躍的に向上させるITツールです。ペーパーレス化に務める多くの企業で導入され始めており、紙資料の多さが課題の医療業界でも注目を集めています。
本記事ではOCRについて、医療業界向けの活用事例をご紹介。導入を検討している担当者の方は是非ご覧ください。
- OCRについて
- 医療業界でもOCRで業務効率化
- 医療業界におけるOCRの活用事例
- 医療業界がOCRを導入するときのポイント
- 健康診断書に対応するスマートOCR健康診断書
- その他のOCRソフト一覧
- まとめ
OCRについて
OCRは、画像データのテキストを認識して文字データに変換してくれる機能です。今まで紙を使用していた重要書類・資料などを、PCに入力する「データエントリー」は人間の手で行っていましたが、これは多くの時間と労力を割かなければならない生産性の低い業務でした。
しかし、OCRの登場により大幅な時間と労力を削減可能になりました。社会全体のトレンドであるペーパーレス化・DX化に移行する際の便利なITツールとして多くの企業で取り入れられ始めています。
医療業界でもOCRで業務効率化
そんなOCRは医療業界でも注目を集めています。医療業界はいまだに紙資料が多いことで知られる業界。特にカルテは5年保存しておかなければならないので、大量の紙カルテが残っている病院は少なくないです。
電子カルテの標準化に伴い(詳細は後述)、医療業界全体でもDX化が進んでるとはいえ、PCに移行してITツールで管理したくてもデータエントリーの手間がありました。
こうした背景からOCRを導入する病院は増加。データエントリーに割かなければならなかった時間や人員をほかの業務にあてられるので、大幅な業務効率向上につながっています。
医療業界におけるOCRの活用事例
医療業界におけるOCRの活用事例を紹介します。
- 電子カルテ
- 問診票
- 健康診断書
- 保険証
- お薬手帳
電子カルテ
厚生労働省による電子カルテの標準化決定を受け、今後医療業界では電子カルテへの切り替えは必至となりました。しかし、同局発表の「電子カルテシステム等の普及状況の推移」では、令和2年時点で平均値64%程度とようやく過半数を超えた程度に留まっています。
この背景には、データエントリーの手間や、紙カルテを大量に保存している病院には高齢の医師が多い傾向にあるためそもそもITへの苦手意識があるなどが原因として挙げられます。こうした課題を解決するのがOCRです。
特に400床以上の大規模病院で保存していた紙カルテともなればその量は膨大なため、手入力の必要がないOCRが活躍します。
※厚生労働省「電子カルテ等の標準化について」
※厚生労働省「電子カルテシステム等の普及状況の推移」
問診表
患者さんの記入した問診票は、その後受付スタッフがデータエントリーする場合がほとんどですが、OCRの活用によりその手間を省けます。時間が短縮されるので、ほか業務に注力できる、ヒューマンエラーによる入力ミスが減るなどがメリットです。
また、問診票からカルテへ入力する時間が短縮されると、受付から診察までの待ち時間が短縮されるので患者さんにとってもメリットがあります。
健康診断書
厚生労働省では、健康診断結果をいつでもマイナポータルで閲覧できるようにしたり、健康診断結果に医師や産業医の押印を不要にしたりと、国をあげて健康診断のペーパーレス化を推進しています。
これに伴い、今までの健康診断書をデータ化するためにOCRソフトを導入する病院も増えました。また、スマホを所持していない高齢者の方向けに、紙を残しておきたい病院側の意見を汲み取り、さまざまな紙の健康診断フォーマットに対応するOCRソフトも増えています。
保険証
保険証のデータエントリーは、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書(請求書)を作成するための必須業務です。レセプトは、患者さんが支払う保険適用の費用を差し引いた分の費用を、保健機関に支払ってもらうための請求書のこと。
途中に審査があり、被保険者の保険者番号・記号番号・氏名・性別など多くの項目をチェックされます。これに誤りがあると請求が通らないので、レセプト作成は医療業界の経営を支える重要な業務です。
レセプト作成も人の手で行っていましたが、保険証OCRの登場により業務効率が向上。ヒューマンエラーによる返戻も避けられるため、導入する病院は増えています。
お薬手帳
お薬手帳をシステムでデータ管理しておくと、患者さんがお薬手帳を忘れたときでも薬品アレルギーの有無や、薬の重複投与を防ぐのに役立ちます。しかし、医療情報の性質上手入力のミスが許されません。人の手による入力ミスの確認等に時間や労力が割かれるのが課題でしたが、この課題もOCRで解決可能です。
お薬手帳の情報をデータ化することで、患者さんに適切な処方ができる、病院で使われる電子カルテとの連携も可能になるなど、患者さん・薬局・病院にメリットがあります。
医療業界がOCRを導入するときのポイント
医療業界がOCRを導入する際は、OCRソフトで読み取りできるフォーマットの確認が必要です。この場合のフォーマットとは、どの欄に何を書くかのパターンを示しています。
例えば、2枚ある問診票で「氏名」の記入欄の位置が左右逆だと、OCRソフトで正しく読み取れない場合があります。こうしたトラブルを避けるために、自院で使うフォーマットに対応しているOCRソフトなのかを確認しましょう。
当サイトPRONIアイミツでは、さまざまな健康診断書フォーマットに対応している「スマートOCR健康診断書」をラインナップしているスマートOCRが登録されています。OCRソフトの中にはほかにも、問診票用、保険証読み取り用など、医療業界に特化した製品もあるので、自院に合ったOCRソフトかチェックしましょう。
健康診断書に対応するスマートOCR健康診断書
スマートOCR
-
料金
月30,000円~ -
初期費用
100,000円~
-
最低利用期間
3ヶ月
-
最低利用人数
なし
さまざまなフォーマットの健康診断書に対応する「スマートOCR健康診断書」
- AI読み取り機能
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- 通信の暗号化
- 二要素認証・二段階認証
- 英語読み取り対応
- 領収書読み取り機能
その他のOCRソフト一覧
CaptureBrain
-
料金
月30,000円/契約 -
初期費用
200,000円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
手書き書類などを高い画像処理技術とAI技術でデジタル化をするOCRサービス。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
- 自動仕分け機能
- 画像補整機能
- 手書き文字読み取り機能
- 非定型帳票読み取り機能
-
料金
月9,000円/契約 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
紙やPDFなどをAIの画像認識によって文字データ化するOCRサービス。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 契約書読み取り機能
- CSV出力
- 自動仕分け機能
- 画像補整機能
-
料金
月33,000円/契約 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
12ヵ月
-
最低利用人数
なし
手書き文字の文字認識・読取を行い、データ化できるOCRサービス。
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- ISMS
- 通信の暗号化
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 注文書読み取り機能
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
請求書や領収書などの書類を自動読み取りが可能なOCRサービス。
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 契約書読み取り機能
- 手書き文字読み取り機能
- 非定型帳票読み取り機能
- 縦書き文字読み取り機能
AIによるOCRデジタルスキャン技術で大量のデータ入力業務から担当者を解放してくるOCRサービス。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- ISMS
- 通信の暗号化
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- 英語読み取り対応
- 中国語読み取り対応
- 韓国語読み取り対応
-
料金
月30,000円 -
初期費用
0円
-
最低利用期間
12ヵ月
-
最低利用人数
なし
最新のAI技術によりドキュメント処理を素早く正確に効率化できるOCRサービス。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- 請求書読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 注文書読み取り機能
- アンケート読み取り機能
- 報告書の読み取り
DX Suite
-
料金
月30,000円~ -
初期費用
0円
-
最低利用期間
12ヶ月
-
最低利用人数
なし
AI-OCR市場におけるシェアNo.1のOCRサービス。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- 通信の暗号化
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- 英語読み取り対応
- 中国語読み取り対応
-
料金
月50,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
クラウドワーカーを組み合わせにより、高速かつ高品質にデータ化が行えるOCRサービス。
- AI読み取り機能
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- 請求書読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 注文書読み取り機能
- アンケート読み取り機能
- 報告書の読み取り
- 手書き文字読み取り機能
-
料金
月55,000円〜/契約 -
初期費用
0円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
LINE株式会社が開発したテキスト検出・文字認識ができるOCRサービス。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
- 免許証読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 注文書読み取り機能
- アンケート読み取り機能
- CSV出力
PDF Reader
-
料金
月10$/アカウント -
初期費用
なし
-
最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
1名
PDFドキュメントの閲覧・編集・変換・結合・分割・圧縮が可能な文書管理システム。
- メールサポートあり
- チャットサポートあり
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- 英語読み取り対応
- 中国語読み取り対応
- 韓国語読み取り対応
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
まとめ
OCRソフトを導入して業務効率を図る医療業界は増えています。また電子カルテの標準化により、今後も医療業界のITツール導入は避けられないビッグトレンドでしょう。病院側だけでなく患者さんにとってもメリットのあるOCRソフトの導入に迷っているなら、ぜひ一度PRONIアイミツにお問い合わせください。
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