無料で使えるOCRサービスを6つ紹介
無料で使えるOCRには、個人にも使いやすいスマホアプリをはじめ、企業向け有料サービスのトライアルなどがあります。企業向け有料サービスのトライアル以外には、無料ならではの注意点などもあるため把握しておきましょう。本記事では、無料で使えるOCRサービスと、その注意点などについて紹介します。
無料で使えるOCR
OCRとは、画像データの中から文字を認識し、編集可能な文字データに変換する技術です。紙書類が多く残る企業に導入することで、書類の検索性向上・管理コストの削減などに貢献します。
OCRの導入を検討するにあたって、「無料で利用できるものはないか」と考える方も少なくないでしょう。そこでここでは、無料で使えるOCRを4つ紹介します。
- スマホアプリ
- Webサービス(ブラウザ完結)
- 有料サービスのトライアル
Googleでは、以下4つのサービスでOCR可能です。
- Googleレンズ
- Google Drive
- Google Keep
- Cloud Vision API
Googleレンズ、Google Drive、Google Keepは何度利用しても無料のままです。Cloud Vision APIについては企業向けのため、簡単なOCRのみの利用であれば無料ですが、本格的に導入するとなると使った分だけ料金がかかります。
スマホアプリ
OCRが使えるスマホアプリはパソコンいらずで、外出先で気になる本のページを残しておきたいときなどに便利です。読み取った文字をそのまま翻訳したり検索したりできるので、読めない語句を調べたいときなどにも重宝します。
Webサービス(ブラウザ完結)
ブラウザ完結のWebサービスでは、PDFや画像をアップロードする形で無料のOCR機能が利用できます。ソフトウェアをインストールしなくていいのでパソコンのリソースを消費しないほか、サイトによっては会員登録なども不要で、Web上で完結する簡単さが最大のメリット。帳票1、2枚程度しか読み取る資料がないときにおすすめです。
有料サービスのトライアル
大量の紙資料を読み取りたい・データ入力の手間を省きたいと考えている企業なら、まずは有料サービスの無料トライアルを活用するのがおすすめです。各ベンダーが提供している企業向けのOCRサービスには無料トライアル期間が設けられているものがあります。有料版と遜色ない機能を期間内無料で利用できるため、本格導入前の比較検討材料にしましょう。
無料トライアルがある有料OCRサービス6選
ここでは、無料トライアルがある有料OCRサービス6選を紹介します。
- CLOVA OCR
- SmartRead
- AIスキャンロボ®︎
- KDAN PDF Reader
- RICOH Cloud OCR
- スマートOCR
-
料金
月55,000円〜/契約 -
初期費用
0円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
CLOVA OCRは、LINE株式会社によって開発されたOCRサービスです。世界最高水準の認識精度で、歪んだ文字や傾いた文字なども読み取れるほか、多言語や専門用語も認識できるため、あらゆる文書を正しくテキスト化できます。無料トライアル期間は30日間です。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
- 免許証読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 注文書読み取り機能
- アンケート読み取り機能
- CSV出力
-
料金
月30,000円 -
初期費用
0円
-
最低利用期間
12ヵ月
-
最低利用人数
なし
SmartReadは、独自のAI技術により、文書処理を早く正確に効率化できるOCRサービス。特に、文字認識と文書仕分けで高い精度を実現します。定型文書読み取りだけでなく準定型文書読み取りにも対応しているので、ジャンル問わずさまざまな帳票の読み取りが可能です。無料トライアル期間は30日間あります。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- 請求書読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 注文書読み取り機能
- アンケート読み取り機能
- 報告書の読み取り
AIスキャンロボ®︎は、AIによるデジタルスキャン技術で業務効率化を支援してくれるOCR。最適なテンプレートをAIが自動で選出してくれるので多品種小ロットの帳票読み取りに最適です。無料トライアル期間はありませんが、無料の読み取りテストで自社の帳票がどれくらい読み取れるかチェックできます。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- ISMS
- 通信の暗号化
- IP制限
- 二要素認証・二段階認証
- 英語読み取り対応
- 中国語読み取り対応
- 韓国語読み取り対応
PDF Reader
-
料金
月10$/アカウント -
初期費用
なし
-
最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
1名
PDF Readerとは、PDFドキュメントの閲覧・編集・変換・結合などが可能なPDF化に特化したOCR搭載文書管理システムです。企業向けプランには14日間の無料体験期間があります。
- メールサポートあり
- チャットサポートあり
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- 英語読み取り対応
- 中国語読み取り対応
- 韓国語読み取り対応
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
-
料金
月9,000円/契約 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
RICHO Cloud OCRには請求書タイプと納品書タイプの2つがあります。銀行の支払いシステムや会計ソフトなどと連携し、経理関係の入力業務を削減可能です。納品書タイプにのみ無料トライアルがあり、納品書100枚か、申し込み月の翌月末までのいずれかの条件が先に到達するまで無料試用可能です。
- AI読み取り機能
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- 領収書読み取り機能
- 請求書読み取り機能
- 申込書読み取り機能
- 契約書読み取り機能
- CSV出力
- 自動仕分け機能
- 画像補整機能
スマートOCR
-
料金
月30,000円~ -
初期費用
100,000円~
-
最低利用期間
3ヶ月
-
最低利用人数
なし
スマートOCRは、非定型帳票や手書き文字の読み取り・データ化に対応したクラウド型OCRサービスです。請求書・健康診断書など特化型のOCRもラインナップしているのでピンポイントでデータエントリー業務を補えます。無料トライアルは5日間で、帳票読み取り100枚が上限です。
- AI読み取り機能
- 電話サポートあり
- メールサポートあり
- クラウド(SaaS)
- オンプレミス(パッケージ)
- ISMS
- 通信の暗号化
- 二要素認証・二段階認証
- 英語読み取り対応
- 領収書読み取り機能
無料で使えるOCRサービスの注意点
無料のOCRサービスをスマホアプリやWebサービスを通じて利用する際には、次の4点に注意が必要です。
- セキュリティ面
- 十分なサポートが受けられない
- OCR後の入力は自分
- 利用数に制限がある
セキュリティ面
無料でOCRを利用する場合、画像データはサービス運営者のサーバーにアップロードされるので、管理はサービス運営者に委ねられます。情報の盗用を目的に作られた悪徳サイトか見抜けない、あるいはアップロードする資料が重要な情報である場合は、アップロードを控えましょう。
十分なサポートが受けられない
無料OCRの場合、特に個人が運営しているWebサービスにおいては、手厚いサポートは受けられない前提でいましょう。問い合わせても、そもそも返信が来ない場合もあります。大量にOCR作業があるような業務用で導入するなら、トラブルが起こる点を考慮すると、最初からサポートがしっかりしている企業向けのサービスを利用する方がいいでしょう。
OCR後の入力は自分
無料OCRでは、テキストデータの互換先も、ExcelやWordなどに限られます。単に文字データ化できればいいなら別ですが、読み取り後に別のシステムへデータ移行のためコピペなどの手入力作業が発生するなら、業務利用には不向きです。
利用数に制限がある
無料Webサービスの場合、1日の読取可能枚数は300枚までといった利用限度が設けられています。大量の資料を読み取りたいなら、無料サービスで利用枠が足りるかも確認が必要です。
まとめ
無料のOCRサービスは気軽に使えて便利ですが、セキュリティやサポート面に懸念があるため、業務用ではなく個人利用が限界でしょう。本格的にOCR導入したい場合は、無料トライアルを活用し、有料サービスの利用を検討するのがおすすめです。
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