無料で使える施工管理システムおすすめ6選!工事台帳作成も可能
施工管理システムを無料で使う方法は、フリープランを契約する、無料トライアルを利用する方法があります。また、初期費用無料の施工管理システムもあり、初期投資を抑えて現場のDX化を進めることができます。
本記事では、無料で使える施工管理システム6選を紹介。各システムのフリープランの有無と無料トライアル期間の比較、システム選定のポイントの解説もしています。無料の施工管理システムに興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
- 無料で施工管理システムを使う方法
- 無料で使える施工管理システムの選定ポイント
- 【比較表】無料で使える施工管理システム|フリーソフトあり
- フリープランのある工事管理システムおすすめ2選
- 無料トライアルのある施工管理システムおすすめ4選【初期費用フリー】
- まとめ:工事管理システムの比較選定ならPRONIアイミツへ
- よくある質問
無料で施工管理システムを使う方法
2024年4月1日から、建設業における時間外労働の上限規制が適用され、月間の時間外労働は最大で45時間まで、年間では360時間までに規制されました。今までよりも労働できる時間が短くなったことで、現場では新たな課題が生じています。jinjer株式会社が2024年5月に実施した調査によると、法改正への対応を進めている企業は35.3%。対応を進める上での課題は「勤務時間は減少したものの、人手不足が解消されていないので、一人あたりの負担が増えている」とのこと。
出典:jinjer株式会社「時間外労働の上限規制開始から1か月、建設業界の実態調査」
一人あたりの業務負担を軽減するためには、従来の業務プロセスを改善するための「DX化」は喫緊の課題と言えるでしょう。そこで注目を集めているのが施工管理システムです。
施工管理システム(工事管理システム)とは、現場管理や情報共有、経営レポート作成など、建設業の業務全般を効率化するITツールです。施工現場の写真や各種図面、現地調査の報告書など、業務に関わる情報をシステム上で一元管理可能。パソコンやスマホで常に「現場を持ち運ぶ」ことで、迅速な意思決定や作業精度の向上が期待できます。
一方で、施工管理システムの導入コストが気になる方も多いでしょう。実は施工管理システムには無料で提供しているサービスもあり、コストを抑えて施工管理のDX化を進めている方もいます。そこでまずは施工管理システムを無料で使う3つの方法を紹介します。
無料で使う方法 | こんな方におすすめ |
---|---|
フリープラン | 施工管理システムをずっと無料で使いたい |
無料トライアル | 施工管理システムを試しに使ってみたい |
初期費用無料 | 初期投資額を抑えてリスクを軽減したい |
フリープランのあるサービスを選ぶ
施工管理システムをずっと無料で使いたい方は、フリープランのある施工管理システムを選びましょう。施工管理システムには、フリープランを提供しているものがあり、初期費用や月額料金フリーで使うことができます。小規模な利用でコストをかけずに施工管理したい方におすすめのプランです。
ただし、有料プランとのサービス内容の違いには注意しましょう。施工管理システムによっては、登録ユーザー数や機能制限がある場合も。そのため、フリープランを選ぶ時は以下の一般的な違いを理解しておくことが必要です。
プラン |
登録ユーザー数 | 登録現場数 | 機能制限 | 広告表示 |
---|---|---|---|---|
フリープラン | 制限あり | 少ない | あり | あり |
有料プラン | 制限なし | 多い | なし | なし |
フリープランの中にはシステム内の広告表示により無料で提供されているものもあり、広告が表示されることでストレスを感じることもあるでしょう。施工管理システムのフリープランを利用する際には、こういった点にも注意が必要です。
無料トライアルを利用する
施工管理システムには、事前に試せる無料トライアル期間を用意しているシステムがあります。無料トライアル期間の相場は、2週間~2ヶ月間。有料プランでしか使えない機能を試せるシステムもあるため、施工管理システムの導入を検討している方は積極的に利用しましょう。事前に画面の見やすさや操作性を確かめておくことで、本格導入後のミスマッチを防ぎます。
初期費用無料の施工管理システムもおすすめ
初期費用無料の施工管理システムもおすすめです。施工管理システムは、一般的に数万円~数十万円の初期費用がかかる一方で、初期費用無料で提供しているサービスもあります。特に、初期投資のリスクを抑えたい方におすすめです。
無料で使える施工管理システムの選定ポイント
ここからは、施工管理システムの比較方法を解説します。施工管理システムを選ぶ際には、以下のポイントを基準に比較することが重要です。
- 自社に合う機能があるか
- クラウド型かオンプレ型か
- 無料トライアル終了後の料金は適切か
- IT導入補助金は利用可能か
自社に合う機能があるか
施工管理システムの比較の際に重要な点は、自社のニーズに合う機能があるかどうか。まずは施工管理システムの主な機能を確認しましょう。
施工管理システムの主な機能 | 内容 |
---|---|
案件管理 | 工程表、写真、施工図面、仕様書など案件ごとに一元管理できる |
受発注管理 | 元請、協力業者間の状況をダッシュボードで一覧表示できる |
クレーム管理 | 対応期限を設定し、クレーム対応から完了までのフローを管理できる |
チャット | スマホからチャットができる。図面や報告書を共有することも可能 |
現場カレンダー (スケジュール管理) |
依頼した職人のカレンダーにリアルタイムで反映。複数現場の予定も一元管理できる |
駐車場の地図表示 | Googleマップ上に現場近くの駐車場の位置を表示可能。不本意な駐車料金の請求を防ぐ |
入退室管理 | 現場作業員の出退勤を管理できる。GPS打刻で不正打刻を防止できる |
施工管理システムの数は多く、各サービスごとに搭載されている機能は異なります。施工管理システムの導入目的を明確にした上で、現場のニーズに対応した機能があるか事前に確認しておきましょう。
クラウド型かオンプレ型か
施工管理システムの導入形態(クラウド型・オンプレ型)も重要な比較ポイントです。
導入形態 | 支払い方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
クラウド型 | サブスク | ・初期費用無料のものが多く導入しやすい ・システムメンテナンスを提供会社に一任できる |
月額料金がかかる |
オンプレ型 | 買い切り | ・長期的な運用コストが安い ・自社サーバーの安定した環境で利用可能 |
初期費用が高額 |
クラウド型はインターネット経由で利用可能で、初期費用が無料のものも多く、メンテナンスを提供会社に一任できる点がメリットです。一方、オンプレ型は自社サーバーに設置するため、セキュリティ面での安心感がありますが、初期投資が大きくなるデメリットがあります。自社のニーズを整理した上でクラウド型かオンプレ型を選択すると良いでしょう。
無料トライアル終了後の料金は適切か
施工管理システムの無料トライアルは期間限定の利用になるため、期間終了後に本格導入する場合は、各システムの料金が予算に合っているか検討し、費用対効果を考えた導入をしましょう。
施工管理システムの料金の詳細は「価格が安くておすすめの施工管理システム」で紹介しています。施工管理システムの初期費用・月額料金の相場も詳しく解説しているので、興味のある方はこちらもぜひご覧ください。
IT導入補助金は利用可能か
施工管理システムには、IT導入補助金が利用可能なものもあります。IT導入補助金は、小規模事業者・中小企業のDX化を支援するための補助金です。IT導入補助金を活用することで、システム導入費用を抑えることができます。対象となる事業者の条件や対象となるシステムは事前に調査しておきましょう。
以上、施工管理システムの選定ポイントを解説しました。「2024年最新の施工管理システムを徹底比較」では、施工管理システムの選び方をより詳しく解説しています。施工管理システム導入のメリット・デメリットも解説しているので、興味のある方はこちらもぜひご覧ください。
【比較表】無料で使える施工管理システム|フリーソフトあり
ここでは、おすすめの施工管理システムを比較します。初期費用、無料トライアル期間、フリープランの有無を比較した以下の表をご覧ください。
サービス名 | 初期費用 | 無料トライアル | フリープラン |
---|---|---|---|
蔵衛門 | 無料 | 2ヶ月間 | あり |
クラフタ | 無料 | - | あり |
現場一番 | 無料 | 14日間 | - |
サクミル | 無料 | 2ヶ月間 | - |
KANNA | 無料 | 14日間 | - |
現場ポケット | 無料 | 2ヶ月間 | - |
おすすめの施工管理システムには、無料トライアルが用意されています。本格導入前にスマホやタブレット端末での図面の見やすさや、チャット機能の操作性などを事前に確認可能です。
一方で、「クラフタ」には無料トライアルがありませんが、完全無料のフリーソフトとしての導入が可能。小規模利用でずっと無料で使いたい方におすすめの施工管理システムです。
「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツ(当サイト)を活用ください。以下のボタンからいくつかの質問に答えるだけで、希望要件に合った施工管理システムが分かる診断(無料)ができます。ぜひ一度お試しください。
フリープランのある工事管理システムおすすめ2選
ここでは、フリープランのある工事管理システム(施工管理システム)おすすめ2選を紹介します。
- 蔵衛門(クラエモン)
- クラフタ
蔵衛門(クラエモン)
出典:蔵衛門公式サイト
蔵衛門(くらえもん)は、株式会社ルクレが提供する施工管理システムです。導入企業数80,000社、導入工事数30万件、83万ユーザーへの導入実績を誇ります。
他社と比較したおすすめポイントは、フリープランと無料トライアルのどちらも選択できる点。フリープランでは管理できる工事数は1件であるものの、追加できるメンバーは無制限。「まずは一つの現場で施工管理システムを導入してみよう」という方におすすめのプランです。
一方、無料トライアルは最大2ヶ月間お試しが可能です。5,000種類以上の黒板テンプレートの利用や工事台帳作成など、有料のプレミアムプランの機能をすべて利用できます。トライアル期間中に実用性の高い機能を試しておくことで、導入後のミスマッチを防止できるでしょう。
クラフタ
出典:クラフタ公式サイト
クラフタは、株式会社グローバが提供する市場シェアの高い施工管理システムです。シンプルな使いやすさが建設現場で評価されており、利用ユーザー数25,000人以上の実績を誇ります。
他社と比較したおすすめポイントは、完全無料で利用できること。通常、施工管理システムの導入に必要な初期費用・月額料金は、一切不要。その他の追加料金も必要ありません。システム内で広告掲載することで、この無料提供が実現しています。
また、専門スタッフによる導入サポートも充実。問い合わせから最短3日で導入でき、導入後もスタッフによる運用サポート体制があります。システム導入が初めての方でも、安心して導入できる施工管理システムです。
無料トライアルのある施工管理システムおすすめ4選【初期費用フリー】
次に、無料トライアルのある施工管理システムおすすめ4選を紹介します。以下のシステムは初期費用フリーで導入できるため、無料トライアルから本格導入へのスムーズな移行が実現可能です。
- 現場一番
- サクミル
- KANNA
- 現場ポケット
現場一番
現場一番は、株式会社IWAKI STYLEが提供する施工管理システムです。元大工の経歴を持つ代表が開発・提供しており、職人満足度No.1の実績を誇ります。
他社と比較したおすすめポイントは、現場数に応じて選べる料金プランがある点。現場一番の料金プランは、ライト・スタンダード・ハイクラスに分かれており、それぞれ管理する現場数に応じて料金プランを選択できます。管理できる現場数が一番多いハイクラスプランでは、1現場当たり月2,980円とライトプランよりも約2,000円割安で利用できる点もおすすめです。
導入に迷う場合は、14日間の無料トライアルの利用がおすすめ。期間中はすべての機能が無料で利用可能で、担当者によるサポートも受けられます。本格導入前に操作性や画面の見やすさを確認することで、スムーズなシステム導入が実現するでしょう。
サクミル
サクミルは、株式会社プレックスが提供する施工管理システムです。短期工事・多現場を管理する事業者を中心に多くの導入実績があります。
他社と比較したおすすめポイントは、シンプルな料金プランを提供している点です。サクミルの初期費用は無料。月額料金だけですべての機能が利用できます。システム導入初心者にも検討しやすいシンプルな料金プランです。
また、導入時の設定サポートや、システム運用中も無料でサポートが受けられます。法改正対応による機能アップデート時も、追加料金を支払う必要がありません。充実したサポートも一律料金で利用できるおすすめの施工管理システムです。
KANNA(カンナ)は、株式会社アルダグラムが提供する施工管理システムです。市場シェアが高く、導入企業数は40,000社以上、App Storeでの評価も4.5(2023年7月1日時点)と高評価を受けています。
他社と比較したおすすめポイントは、複数のデバイスで情報共有できる点です。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットからもシステム上で最新情報を共有できます。スマホ画面に表示された図面では見づらい場合は、タブレット端末の大画面で確認も可能。現場の状況に合ったデバイスで視認性を高めることで、現場作業をスムーズに進められるでしょう。
また、写真も送信できるチャット機能で作業進捗を共有できるため、確認のために現場と事務所を行き来する必要がありません。移動コストの削減や迅速なコミュニケーションが可能です。簡単にコミュニケーションが取れるため、「あとで電話・メールしよう」といった後回しによる連絡漏れを防ぐことができるでしょう。
現場ポケットは、株式会社アステックペイントが提供する市場シェアの高い施工管理システムです。登録ユーザー数は35,000名以上、導入後の満足度も高く契約更新率95.5%の実績を誇ります。
他社と比較したおすすめポイントは、アカウント登録無制限で利用できる点です。アカウント登録・データ容量・現場登録数が無制限で利用可能。発注者や協力会社用にアカウント発行したい場合や、管理する現場数が多い企業でも、料金は変わらず利用できます。利用するユーザーや現場数が多ければ多いほど割安で利用できる施工管理システムです。
導入に迷う場合は、無料トライアルの利用がおすすめ。無料トライアル期間中は現場ポケットの機能を無料で体験可能で、不明点はサポートセンターに質問できます。無料トライアル期間は2ヶ月間と、他社と比較しても長いのもおすすめポイントです。
まとめ:工事管理システムの比較選定ならPRONIアイミツへ
無料で使える工事管理システム(施工管理システム)は、初期投資のリスクを抑えて現場のDX化を進められるメリットがあります。また、無料トライアル期間中に画面の見やすさや操作性が試せるシステムも多く、本格導入に向けてじっくり検討できます。
PRONIアイミツでは、さまざまな条件で工事管理システムを比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。
しかし、工事管理システムは多数あり、どれを導入すべきか迷ってしまうでしょう。PRONIアイミツでは、ITツールの受発注支援のプロとして、工事管理システム選びについての相談を無料で受け付けています。以下のボタンからいくつかの質問に答えるだけで、希望要件に合った工事管理システムが分かる診断(無料)もありますので、ぜひ一度お試しください。
よくある質問
工事台帳とは?
工事台帳とは、工事現場における原価や日々の取引の情報が記載された帳簿です。工事ごとに発生したお金に関する情報がすべて記載されている帳簿と考えるとよいでしょう。
工事台帳は、さまざまな材料の原価を把握したり、時期による変化を確認したり、工事の予算管理が計画通りに進んでいるかを確認したりするために重要です。しかしながら、工事現場では独特の会計手法を用いるため、正しい理解のもとで作成する必要があります。
エクセルで工事台帳を作成できる?
工事台帳はエクセルで作成できます。多くの企業は、自社向けの工事台帳テンプレートを保有し、そのデータをもとに作成しています。まずは自社で工事台帳作成用のデータを保有しているか確認してみるとよいでしょう。
もしデータがない場合でも、エクセルを用いて工事台帳を一から作成することが可能です。ただし、機能面の優れた工事台帳を作成するには、会計に関する知識やExcelのスキルなども必要になります。
エクセルで工事台帳を作成するメリットは?
- 使い慣れている人が多い
- マクロや関数で自由にカスタマイズできる
使い慣れている人が多い
エクセルは多くの人が利用した経験があるため、すぐに導入できるのが大きなメリットです。基本的な情報や数値の記入であればほとんどの従業員が理解しているとともに、わからないことがあった場合にも同僚にすぐに相談し、解決できます。ネットを検索すれば、複雑な問題でも豊富な解決法が紹介されています。使い慣れている人が多い点が、エクセルで工事台帳を作成する大きなメリットといえます。
マクロや関数で自由にカスタマイズできる
エクセルは、マクロや関数を使いこなすことで、機能面の優れた高度な工事台帳を作成できます。関数をうまく組み込むことができれば、原価や予算算出のための計算を削減でき、短い時間で必要なデータを導き出せるでしょう。また、エクセルはほかのシステムなどと連携しやすいというメリットもあります。自社向けに作成したデータファイルをほかのシステムに組み入れることで、さらに使い勝手のよい工事台帳に仕上げられます。
エクセルで工事台帳を作成するデメリットは?
- 属人化しやすい
- 関数のミスがあった場合に適切な計算ができない
属人化しやすい
エクセルでの工事台帳作成は属人化しやすいというデメリットがあります。属人化とは、特定の人しかデータを扱えず、その人が退職してしまった場合に誰も対応できなくなることをいいます。前任者がマクロや関数を使いこなし、高度な工事台帳を作成していた場合、後任者が必要に応じて書式を変更しようとしてもうまく変更できないという事例が多数発生しています。エクセルで工事台帳を作成する際には、複数の担当者が使いこなせるように計画的に進める必要があります。
関数のミスがあった場合に適切な計算ができない
エクセルは関数を組み込んでおけば毎回計算をしなくてすむのがメリットです。一方で、もし関数にミスがあった場合、すべての数値データが不適切になるという危険もあります。原価計算の関数が間違っていたが、それに気づかずに運用し、最終的に大幅な赤字になっているのに気づいたということもあり得ます。エクセルで工事台帳を作成する際には会計知識とエクセルの専門性を備えた人材が行うようにし、複数人で関数ミスがないかを確認するとよいでしょう。
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