「セカイカート」でFAX・電話・属人化から脱却。BtoB受注を支えるシステムの実力とは【独自取材】
BtoBの営業部門が担っている受注業務では、今もFAXやメール・電話による注文が根強く残っています。Web受注システムを導入してもFAXをなくせない、担当者が変わると引き継ぎができない——こうした現場のリアルな課題に向き合い続けているのが、Web受注システム「セカイカート」です。
今回は、セカイカートの強みや導入が向いている企業について、株式会社ジェーエムエーシステムズ 事業企画部 セカイカートセールス マネージャー 菅原正敬様に詳しくお話を伺いました。
セカイカートの特徴まとめ
- カスタマイズ性:
SIer発の技術基盤により、SaaSでありながら高いカスタマイズ性を実現。 - AI注文 OCR:
FAX・メールの注文書をAIが読み取り、自社マスタと自動マッチング。WebとFAXの受注データを一元管理できる。 - 海外対応:
国・地域ごとに商品の表示・販売可否をシステムが自動制御。複雑な海外取引を誰でもコンプライアンスを守りながら運用できる。 - 向いている企業:
建設建築資材機材、自動車部品・関連製品、鉄鋼・金属製品、電子・電気機器、日用品・オフィス用品、食品・飲料・酒類、修理・調査・分析サービスを行う中小・中堅企業におすすめ。
- セカイカートとは
- セカイカートの主な機能
- セカイカートが選ばれる理由|カスタマイズ性・AI注文 OCR・海外対応
- セカイカート導入後のリアルな変化
- セカイカートの導入が向いている企業
- セカイカートの今後の展望
セカイカートとは
セカイカートは、株式会社ジェーエムエーシステムズが提供するBtoB向けのWeb受注システムです。電話・メール・FAXといったアナログな受注フローをWebシステムに集約し、「顧客接点のデジタル化」を実現することを目指しています。
BtoB取引では、購入前の見積りが必要なことや、顧客ごとに営業担当がつくため業務が属人化しやすいという課題があります。セカイカートはこの属人化をシステムで解消し、複雑なルールやノウハウが担当者に蓄積しがちな海外取引についても、誰でも簡単に行える仕組みを提供しています。
セカイカートの主な機能
セカイカートには、BtoBの受注業務を効率化する機能を多く搭載しています。以下に、その一部をまとめました。
| 機能 | 特徴 |
|---|---|
| 得意先別価格・値引き管理 | 顧客ごとに商品単価・卸値・値引率を設定できる。注文時にその条件が自動適用される。 |
| 注文・見積管理 | 見積依頼と注文実行に対応。受領した依頼の確認・承認・ステータス(進捗状況)管理ができる。 |
| 在庫・倉庫管理 | 複数倉庫の在庫を一元管理。発注者側でも在庫状況をリアルタイム確認でき、バックオーダーにも対応。 |
| 海外越境取引 | 国・地域ごとに商品の表示・販売可否を制御でき、多言語・多通貨にも対応。 |
| お問合せ(チャット)機能 | 注文・見積に関するメッセージのやり取りをシステム内で完結できる。 |
なかでもお問合せ(チャット)機能は、属人化解消に直結する機能です。メールによる受注のやり取りは営業担当者個人に情報が紐づき、社内で共有されないまま止まりがちです。システム内のチャットであれば、ログインできる全員が過去のやり取りを確認できるため、特定の担当者に依存しない組織的なカスタマー対応が実現します。
セカイカートが選ばれる理由|カスタマイズ性・AI注文 OCR・海外対応
セカイカートの強みの背景、導入後の変化、向いている企業像、将来構想まで——菅原様のお話を以下にまとめました。
── セカイカートの最大の特長は「カスタマイズ性」です。具体的にどのようなカスタマイズが可能ですか。
菅原様:セカイカート本体の機能変更・追加(マスタの拡張など)と、基幹システムなど他システムとのデータ連携が可能です。データ連携は、APIやファイル連携など、接続先のシステムに応じて柔軟に対応しています。
弊社はもともとSIer(システムインテグレーター)としての開発実績と技術基盤を持っています。長年のECシステム開発経験があるからこそ、SaaS(クラウド)でありながら、フルスクラッチのような高いカスタマイズ性を両立できています。
「他社のWeb受注システムでは対応できなかった要件を満たしてくれた」という声もいただいており、自社の業務フローに合わせた細かな調整が必要な企業様に選ばれています。
── 企業間取引ではFAXでのやり取りが根強く残っています。この課題に対して、どのように対応していますか。
菅原様:取引先がFAXでの運用をしている場合、担当者はWeb受注システムとは別に、FAXで届いた注文を手入力し続けなければならず、受注業務全体のデジタル化が中途半端なままになってしまいます。
そこで開発したのが「AI注文 OCR機能」です。FAXやメールで届いた注文書をAIが読み取り、セカイカートの受注データに自動変換するので、手入力をなくしつつWebとFAXの受注データを一元管理できるようになります。
── AI注文 OCRは通常のOCRとは違うようです。
菅原様: 単に文字を変換するだけでなく、取引先が注文書に書いてきた独自の品名や型番を、自社のマスタデータと自動でマッチングさせています。最初のうちは担当者による確認・補正が必要ですが、機能を使い続けることで、次第にマスターデータとのマッチング精度が高まっていきます。
── 海外取引へはどのように対応していますか。
菅原様:海外取引では、販売先の国・地域ごとに販売可否の条件が異なるケースがあります。こうした複雑なルールは担当者個人のノウハウに頼ることが多く、属人化しやすい領域です。
セカイカートでは、アクセス元の国・地域に応じて商品の表示・非表示や販売可否を制御する、BtoB特有の「高度な販売地域制御機能」を備えています。たとえば、ライセンス商品や国ごとに仕様が異なる製品の場合、「アメリカへは販売OKだが、ほかの国へはNG」といった制御も行えます。複雑な海外取引ルールをシステムで管理するため、誰でもコンプライアンスを守りながら安全に運用が可能です。
セカイカート導入後のリアルな変化
── 既存システムからセカイカートに乗り換えられるケースもあります。その背景はどのようなものですか。
菅原様:「10年以上前に導入したパッケージシステムが全くアップデートされず、現在の業務プロセスや新しい売り方に追いつけなくなった」というお声を伺うことがあります。
フルスクラッチ開発やECパッケージ開発は費用・期間の面でハードルが高いですが、セカイカートであればスモールスタートで始め、システムを業務に定着させながら段階的に拡張していくことが可能です。パッケージ導入では導入してからアップデートが自動で適用されることはありませんが、セカイカートはSaaSのため標準機能のアップデートも随時自動で適用され、会社の成長に合わせて自社固有の機能を追加開発することが可能なので、システムを継続的に育てていけます。
── 導入企業での具体的な効果を教えてください。
菅原様:ある卸売業のお客様は全受注におけるEC化率が旧システムからセカイカートへの切り替えによって約3倍向上しました。発注者が注文する際のUI/UXが評価されたことが大きな要因となったようです。
例えば、商品の在庫と納期が分かりやすいことや、注文後のステータスが確認しやすいなど取引に関する様々な情報が確認できることが好評でした。
セカイカートの導入が向いている企業
── セカイカートはどのような企業に向いていますか。
菅原様:セカイカートは、受注DXをスモールスタートしたい中小・中堅企業と相性の良いサービスです。発注者がリアルタイムに在庫状況を確認しながら注文でき、欠品時のバックオーダーにも対応できるため、まずは受注業務の一部から無理なくデジタル化を進めることができます。特に、FAX・電話・メールによる注文対応が多く、受注入力や在庫確認、納期回答に手間がかかっている企業におすすめです。
さらに、標準機能を活用して短期間で導入しながら、業務に合わせて段階的に機能を拡張できるため、最初から大規模なシステム投資を行うのが難しい企業でも取り組みやすいサービスでもあります。
その高い柔軟性から、建築資材や自動車部品、食品、オフィス日用品、電子機器など、扱う商材が多岐にわたる幅広い業界で実際に活用頂いています。
セカイカートの今後の展望
── セカイカートの今後の展望はどのようなものですか。
菅原様:私たちが目指しているのは、単なる業務効率化(データ処理の自動化)で終わることではありません。受注業務をデジタル化することで顧客との接点をデータ化し、そのデータをもとに「データドリブンな営業戦略」を立案できる環境を整えることが大きなビジョンです。
受注を単なる業務と捉えて、その処理の効率化のみを目指したRPA(定型業務をソフトウェアで自動化する仕組み)によるアプローチでは注文処理のスピードは上がっても、顧客接点はアナログなままで営業担当者の行動は変わりません。セカイカートで顧客接点そのものをデジタル化することで、営業担当者がデータに基づいて戦略的に動ける組織を実現したいと考えています。
将来的には、受注側の効率化にとどまらず、発注者(取引先)側の利便性もAIで変えていきたいと考えています。発注者が商品を探したり、複雑な注文条件を入力したりする手間そのものを、生成AIなどの自然言語インターフェースで効率化・自動化していくイメージですね。