レスポンシブHTMLメールに作成方法を紹介!効率化のコツも解説【2025年最新】
2010年頃からスマートフォンやタブレットの普及が急速に進み、インターネットやメルマガの利用状況は大きく変わってきました。LINEが2017年に行った調査によると、ネットユーザーのうちスマホを利用しているのは85%。さらに約40%がスマホとPCを併用しており、PCだけでwebサイトやメルマガを閲覧している人はネットユーザ―全体の6%に過ぎません。
実際この記事を読んでいる人のなかにも、会社のPCから購読申し込みをしたメルマガを通勤途中にスマホでチェックしたり、休日にタブレットで読んだりしている人は多いのではないでしょうか。そうしたなか、多くの企業やネットショップが活用しているのがレスポンシブメール(レスポンシブHTMLメール)です。
この記事では、発注先比較サービスの「PRONIアイミツ」が、レスポンシブメールを活用したメールマガジンを配信したい人に向けて、レスポンシブメールのメリットや注意点、同メールの配信に向いている配信ツールをご紹介します。
- レスポンシブメールとは?
- レスポンシブHTMLメール作成手順
- レスポンシブHTMLメールの作成は時間がかかる
- レスポンシブHTMLメールの効率化
- メール配信システムでレスポンシブHTMLメールを作成するメリット
- レスポンシブメールを活用すべき企業&適したシチュエーション
- 【比較表】レスポンシブメールを利用できるおすすめのメール配信システム
- レスポンシブメールを利用できるおすすめのメール配信システム5選
- まとめ
レスポンシブメールとは?
レスポンシブメールとは、受け取る側のデバイス(PC、スマホなど)の画面サイズに合わせて、画像や本文のレイアウトを最適化して表示するメールです。
CSS(Cascading Style Sheets。HTMLやXMLの装飾・表示方法を指示するための仕様)を使い、たとえば「横幅が1,200pxならこのレイアウト」「400pxならこの装飾パターン」という指示をすることによって、表示崩れなどの不具合を防ぎ、読者それぞれの環境でメルマガコンテンツを正しく表示します。
レスポンシブメールを構成するHTMLはあくまで1つなので、デバイス別にプログラミングをする必要はありません。日本で圧倒的なシェアを誇るiPhoneはもちろん、Androidのメールアプリもレスポンシブメールに対応しています。
レスポンシブHTMLメール作成手順
レスポンスHTMLメール作成にはデバイスでの表示設定などコーディングが必要なものがあります。どんな作業が発生するのか下記を確認してみましょう。
HTMLメール作成
まずはベースとなるHTMLメールを作成します。基本的にはメール崩れを起きないようにテーブルレイアウトで作成を行い、コーディングを行います。また、作成した、HTMLメールをテンプレートとして保存しておけば作成時間を短縮することができます。
viewport設定
次に画面表示の設定を行います。PCやスマートフォンでコンテンツを見えている部分をviewportと言います。当然ならPCとスマートフォンでは表示される範囲が違います。それぞれ適切な表示形式に設定する必要があるため、viewport設定が必要になります。また、設定するにはmetaタグを使用し記述する必要があるため、基本的なコードの知識が必要になります。
メディアクエリ設定
続いて、メディアクエリ設定の行います。メディアに特性に合わせて、条件分岐を設定する作業。設定にはCSSを使用します。また、PCやスマートフォンなどデバイス画面のサイズに合わせてCSSを切り替える必要があります。加えて、必ず相手が全体画面で表示していうとは限らないため、メールクライアントに縮小表示に対応する設定も必要になります。
CSSプロパティの設定
最後にスマートフォンに表示するためのCSSプロパティを設定します。PC用のHTMLメールで2カラム、3カラム、4カラムで表示されているレイアウトをスマートフォンで1カラムに表示される作業です。TDタグ使用し横幅、画像、フォントの調整を行っていきます。また、PCで表示されているコンテンツをスマートフォンで表示させたくない場合は非表示の設定する事も可能です。
表示テストの実施
設定が終了したら、実際にきちんとレスポンシブ化されるかテストを行います。また、Google Chromeのツールを使用すれば簡単にPCとスマートフォンの表示を確認ができます。しかしあくまで簡易的な確認なため配信する前にはテストアカウント作成しスマートフォンやPCの実機できちんと表示されるか確認しましょう。
レスポンシブHTMLメールの作成は時間がかかる
レスポンシブHTMLメールを作成するには、知識とコーディング技術が必要になります。知識や技術のあるエンジニアであれば簡単に作成することができますが、知識や技術が乏しい場合は、時間が掛かる作業になります。また、エンジニアに依頼し作成してもらう方法もありますが、状況によっては引き受けてもらうのが難しい場合もあるため、レスポンシブHTMLメール作成する時は工数管理が重要になります。
レスポンシブHTMLメールの効率化
レスポンシブHTMLメール作成を効率化したい場合は、テンプレートやメール配信システムを活用するのがおすすめです。それぞれの利点を解説していきます。
テンプレートを活用
まずは、テンプレートを活用する方法です。一度作成したものを残しテンプレート化する方法がありますが、一度をHTMLメールを作成する必要があります。
また、HTMLメールにはテンプレートを提供しているサービスやサイトがあります。サイト内からダウンロードしたテンプレートは既にデザインや枠組みが出来上がっており画像やテキストを変更するだけでHTMLメールが作成が可能です。
ですが、ダウンロード先によってはウィルス感染を目的とした悪質なサイトやサービスがあるため、ダウンロードには注意が必要です。
メール配信システムを活用
HTMLメールのレスポンシブ化で簡単なのがメール配信システムです。システム内でHTMLメール作成、レスポンシブ対応を自動的に行ってくれるため、知識がなくてもレスポンシブHTMLメールの作成が可能です。
また、システムによってはテンプレートとよりオリジナルティのあるメールが作成が可能。自社のブランドを前面に押し出したメールなども簡単に作成できます。
加えて、ほとんどのメール配信システムにはベンダー側がセキュリティ対策を行っているため、安全性もクリアできます。
メール配信システムでレスポンシブHTMLメールを作成するメリット
まずはレスポンシブメールのメリットについて、3つにまとめました。
メール作成の効率化
レスポンシブHTMLメールの作成をメール配信システムで行う場合の利点は、HTMLメール作成からレスポンシブ化まで、システム内で完結できる点でしょう。多くのサービスにHTMLメール作成機能が搭載されており、ドロップ&ボックスだけなど簡単な操作で作成が可能。また、ベースとなるHTMLメール作成を簡略化ができます。
ユーザーの最適な形でメール配信が可能
メール配信システムにはユーザーの属性事に分けて送信するセグメント配信や送信するタイミングを設定できるステップ配信が搭載されています。そのため、適切なタイミングでのアプローチやユーザーのニーズに沿ったメール送信することが可能。新規顧客の獲得やロイヤル化など施策が打ち安くなります。
効果分析が可能
HTMLメールは効果測定することができますが、Excelでの観測はマクロや関数を使用するため、手間が掛かります。その点、メール配信システムならば、効果測定をシステム内で自動集計してくれます。また、システム内のデータをCSVなどに出力できるシステムもあるため、効果測定のデータを共有も可能です。
レスポンシブメールを活用すべき企業&適したシチュエーション
多くの企業が活用しているレスポンシブメールですが、具体的にどのような人、どういったシチュエーションに向いているのでしょうか。
【メルマガ担当者の人手不足に悩んでいる企業】
実機での配信チェックにやや時間がかかり、操作性の配慮が求められるという点はあるものの、異なるデバイス向けのメールを1つのソースコードで作成・管理できるのは大きな魅力。前述のように修正の二度手間もかかりません。
メルマガ担当者が少ない企業はレスポンシブメールの配信に切り替えることで、業務全体を効率化できるのではないでしょうか。
【ネットショップの集客・販促】
ネット通販におけるスマホユーザーの割合は加速度的に増加しており、20代の50%以上がスマホから買い物をしています。そうした一方、業務用システムやオフィス用品といったBtoBの領域では、依然としてオフィスのPCからの購入が大多数を占めています。あくまで商材にはよりますが、1つのメールであらゆるデバイスにアプローチできるレスポンシブメールは、ネットショップの集客・販促にも向いていると言えます。
【比較表】レスポンシブメールを利用できるおすすめのメール配信システム
ここからはレスポンシブメールを利用できるおすすめのメール配信システムを紹介していきたいと思います。まずはご紹介するメール配信システムでPRONIアイミツがおすすめのサービスを料金や機能項目、連携サービスで絞り込んで比較表にまとめてみました。
各サービスの違いや特徴が一目でわかるのでぜひご覧ください。
各サービスの具体的な特徴は後ほどご紹介しておりますので比較表と合わせて、メール配信システム選びの参考にしてください。
レスポンシブメールを利用できるおすすめのメール配信システム5選
最後にレスポンシブメールの配信に適したシステムを5つご紹介します。
WiLL Mail
-
料金
月4,000円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
1ヵ月
-
最低利用人数
なし
「WillMail」は株式会社サパナ(東京都品川区)が提供しているクラウド型のメール配信システムです。2014年6月のサービス開始以来、人材サービス大手のビズリーチなど数多くの有力企業に利用されているのが特徴です。
レスポンシブメールにも完全対応しており、PC用として作成したメールをそのままスマホ・タブレット向けに最適化します。「スマートリンク」という機能が付いていて、HTML形式のレスポンシブメールが正常に表示されなかった場合、配信時点でweb上に作成したHTMLコンテンツへ誘導することで、メールと同様の情報を届けることが可能です。
加えて、「必要な時に必要な分だけ使える」料金システムも特徴の1つ。メルマガの配信数に応じた従業課金型と、登録メールアドレス数に応じた定額料金型の2つから料金プランを契約形態を選ぶことができるうえ、契約は最短1ヵ月から、料金プランはいつでも自由に変更できます。
- ISMS
- Pマーク
- 通信の暗号化
- セグメント配信機能
- ステップメール配信機能
- シナリオメール配信機能
- アドレスの重複チェック機能
- 宛先情報のCSVアップロード機能
- 配信エラー解析・自動停止の設定
- HTMLメール作成
配配メール
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
2007年のサービス開始以来、多数のクライアントに導入されているクラウド型のメール配信システムです。株式会社ラクス(東京都渋谷区)が提供しています。
メルマガのテンプレートは100種類以上が用意されており、ドラッグ&ドロップだけでHTMLメールを形にすることができます。本文のレイアウトから、ボタンのサイズや色までマウス操作だけで変更が可能なので、プログラミングの知識は必要ありません。
顧客(読者)を管理するための機能が非常に充実しているのもポイント。配信申し込みの受け付けや解約処理、エラーアドレスの除外まで、ほとんどのプロセスが自動的に処理されます。
- ISMS
- Pマーク
- 通信の暗号化
- サーバー監視
- セグメント配信機能
- ステップメール配信機能
- シナリオメール配信機能
- 宛先情報のCSVアップロード機能
- 配信エラー解析・自動停止の設定
- HTMLメール作成
-
料金
月1,150円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
「MailChimp」はアメリカ・ジョージア州に拠点を置くロケット・サイエンス・グループという企業が運営しているクラウド型のメール配信システムです。通販会社やネットショップをはじめ、全世界1,200万人以上のユーザーに利用されいるメール配信システムです。
4種類のHTMLエディターが標準搭載されており、月間配信数1万2,000通までは無料で利用できます。画面左側に全体のプレビュー、右側に画像やボタンを挿入するテンプレートが配置されており、「WillMail」などと同様にドラッグ&ドロップのみでHTMLメルマガが作成できます。完成したメルマガはもちろんスマートフォン完全対応です。
拡張性が高いのもポイントの1つです。ECプラットフォーム「shopify」とAPIで連携させることができ、連携するとかご落ちしてしまったネットショップの買い物客に対して、再訪問を促すメールを自動的に配信できます。
- 通信の暗号化
- セグメント配信機能
- ステップメール配信機能
- シナリオメール配信機能
- アドレスの重複チェック機能
- HTMLメール作成
- レスポンシブ対応メール作成
- コンバージョン率の測定機能
- トランザクションメール配信機能(自動返信)
- RSSメール作成
-
料金
月4,980円 -
初期費用
10,000円
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
株式会社イグレックス(東京都立川市)が提供しているクラウド型のメール配信システムです。いくら使っても変わらない完全定額制の料金システムと豊富な機能が好評でトータル1,000社以上のクライアントが導入。契約継続率は99%をマークしていうるのも特徴です。
特徴は独自に開発されたIDMS(Intelligence Delivery Management System)。このシステムが送信サーバーにかかる負荷をモニタリングし、負荷状況に合わせて配信の一時停止・再開をコントロールしています。このシステムの導入により1時間あたり4万通~6万通の大量配信を可能としています。
比較的到達率が高いのも特徴です。メインサーバーのなかに複数の仮想サーバーを設け、配信者それぞれに専用のIPアドレスと配信環境を提供するため、他社の影響を受けにくい設計となっています。レスポンシブメールをより早く・着実に届けたい人にぴったりのツールです。
- Pマーク
- 通信の暗号化
- サーバー監視
- セグメント配信機能
- ステップメール配信機能
- シナリオメール配信機能
- アドレスの重複チェック機能
- 宛先情報のCSVアップロード機能
- 配信エラー解析・自動停止の設定
- HTMLメール作成
-
料金
月1,530円 -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
「Benchmark Email」はアメリカ・カリフォルニア州に本社を置くBenchmark社が開発したクラウド型のメール配信システムです。全世界で50万社以上への導入実績を誇り、国内でも人材サービス大手のエン・ジャパン、通信サービス大手のソフトバンクグループといった有力企業がメルマガ配信に利用しています。
豊富な機能を備えたHTMLエディターと多彩なテンプレートが魅力です。HTMLエディターはドラッグ&ドロップで直観的に操作できるうえ、Photoshopのような画像編集機能が付いているのでシステム上で画像のサイズや色調を調整できます。
デザインテンプレートは500種類以上の数があり、そのまま利用してもスタイリッシュなメルマガに仕上がります。ブランドコンセプトにマッチするメルマガを配信した場合におすすめです。
- 通信の暗号化
- サーバー監視
- セグメント配信機能
- ステップメール配信機能
- シナリオメール配信機能
- アドレスの重複チェック機能
- 宛先情報のCSVアップロード機能
- HTMLメール作成
- マルチパートメール作成
- 複数送信者の設定
まとめ
読者のデバイスに合わせて表示方法を最適化するレスポンシブメール。操作性への配慮が求められ、配信チェックにやや時間がかかるという難点はありますが、ワンソースで管理できるため、メルマガ担当の人手不足に悩んでいる企業にとっては最適なソリューションの1つになるはずです。メルマガ運営に本格的に取り組みたい方は、今回ご紹介した内容をぜひお役立てください。
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!