ファクタリングの手数料相場を解説!費用の安いサービスも紹介
ファクタリングの利用にあたり、最も気になるのが手数料。「銀行融資に比べて割高ではないか?」「手数料以外に必要な費用は?」のように、料金がわかりにくいと考える方は多いのではないでしょうか。実は、ファクタリングにはいくつかの種類があり、それぞれ費用が異なります。コストを抑えて上手く活用するには、仕組みを理解した上でファクタリング会社を選択する必要があります。
本記事では、ファクタリングの利用を検討している企業に向け、料金相場や手数料の比較、選び方まで幅広く解説します。2024年最新の費用が安いファクタリング会社も紹介しているので、資金繰りの安定化を図りたい中小企業の財務担当者はぜひ参考にしてください。
- ファクタリングの手数料・費用項目
- ファクタリング手数料の相場
- ファクタリングの手数料を安く抑える方法
- 【比較表】手数料が安いファクタリング会社10選
- 【2024年最新】費用が安いファクタリング会社おすすめ10選
- ファクタリングのメリット
- ファクタリングのデメリット
- ファクタリング会社を選ぶポイント
- まとめ:手数料を安く抑えて資金調達しよう
ファクタリングの手数料・費用項目
ファクタリングとは、企業が保有する売掛債権(売掛金・受取手形など)をファクタリング会社が買い取るサービスのこと。ファクタリングを利用すれば期日前に代金を受け取れ、資金繰りの安定化を図れます。また、保証型ファクタリングでは代金回収をファクタリング会社が保証してくれるため、貸し倒れリスクの回避が可能です。
日本では未だ認知度の低いファクタリングですが、世界規模で見るとその需要は年々増加の一途です。国際機関FCI(ファクタリングネットワーク)によると、2021年の世界におけるファクタリング利用総額は約497兆円(1ユーロ=160円換算)に達し、日本国内でも9兆円規模で推移しています。
項目 | 2017年 |
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|---|---|
世界 | 2,598,298 (417.9兆円) |
2,7676,068 (445.1兆円) |
2,917,105 (469.2兆円) |
2,726,728 (438.5兆円) |
3,093,623 (497.6兆円) |
日本 | 37,284 (5.9兆円) |
49,348 (7.9兆円) |
49,446 (7.9兆円) |
51,225 (8.2兆円) |
58,666 (9.4兆円) |
そのような、日本のファクタリング需要に大きく影響しているのが、経済産業書によるファクタリングの推奨です。銀行融資を受けられない企業でも円滑に資金調達できる手段として、債権流動化の後押しが進められています。このような背景からファクタリング会社も増加しているため、ファクタリング利用者は数あるファクタリング会社の中から信頼度の高い業者を見極める必要があります。
ファクタリングの利用にあたり、押さえておきたいのが手数料を含めた全体の費用です。手数料以外で発生する費用としては、債権譲渡登記費用や印紙代、事務手数料、出張交通費などがあります。ただし、これらは必ず必要というわけではなく、ファクタリング会社によっては請求されないケースもあります。
費用項目 | 詳細 |
---|---|
ファクタリング手数料 | 売掛債権の額面に手数料率を乗じた金額 |
債権譲渡登記費用 | 債権譲渡を公的に記録するための手続き |
印紙代 | 「課税文書」を作成した際に発生する税金 |
事務手数料 | 契約書の作成費用、審査費用など |
出張交通費 | ファクタリング会社に来訪してもらう場合に発生 |
ファクタリング手数料
ファクタリング手数料は、売掛債権の額面に料率を掛けて発生する費用です。利用の際は、買取額から手数料が差し引かれた現金が振り込まれ、売掛額より少ない資金の調達となります。たとえば、100万円の債権買取を5%で利用した場合は、以下の計算式です。
100万円(売掛債権の額面)× 5%(手数料率)= 5万円(手数料)
↓
100万円(売掛債権の額面)- 5万円(手数料)= 95万円(受け取れる金額)
注意点として、ファクタリングは契約方式によって手数料が異なること。貸し倒れリスクを伴う2社間では高い手数料になりますが、リスクの少ない3社間では低い手数料で利用できます。また、同じ2社間でもオンラインは人件費が省けるため、比較的安価な手数料で利用可能です。
契約方式 | 手数料率 |
---|---|
2社間ファクタリング | 10%~20% |
3社間ファクタリング | 1%~9% |
オンラインファクタリング | 1%~12% |
なお、ファクタリング手数料には消費税が発生しないため、額面が大きな売掛債権でも安心して利用できます。
債権譲渡登記費用
債権譲渡登記とは、債権が譲渡されたことを公的に記録するための手続きです。登記を行うかどうかはファクタリング会社によって異なります。
債権譲渡登記を行う目的は、売掛債権の二重譲渡を防ぐため。利用者が複数のファクタリング会社に二重譲渡してしまうと、ファクタリング会社が損失を被る可能性があります。また、2社間契約の場合では、利用者に回収金を使い込まれるリスクも伴います。つまり、万が一の事態に備えて法的証拠を残せるのが債権譲渡登記です。
印紙代
印紙代(印紙税)は、印紙税法で定められた「課税文書」を作成した際に発生する税金で、ファクタリングだと「債権譲渡契約書」がこれにあたります。具体的には、売掛債権の金額が1万円未満なら非課税、1万円以上になると200円の印紙が必要です。
わずかな金額とはいえ、少しでも費用を抑えたいならオンライン契約がおすすめ。オンラインでは課税対象となる紙の契約を扱わないため、印紙代は不要になります。
事務手数料
事務手数料は、契約書の作成や審査にかかる費用です。金額はおよそ数千円から高くても数万円程度が相場ですが、あくまでファクタリング会社の裁量による設定。なかには債権譲渡登記費用や交通費が含まれている場合もあります。
注意したいのが、内訳に用途不明な費用が含まれていないこと。あまりに高額で詳細がわからない費用を請求してくる場合は、悪徳業者の可能性もあります。トラブルを避けるためにも、事前に内訳を確認しましょう。
出張交通費
出張交通費は、ファクタリング会社に出張を依頼した際に発生する費用です。対面を伴う契約では、出張を依頼もしくは店舗に出向いて担当者と面談する必要があります。想定以上の費用を発生させないためにも、あらかじめ交通費も含めて試算しましょう。
交通費を少しでも抑えたいなら、オンライン契約がおすすめです。申込から審査、契約に至るまですべてWeb完結となり、出張交通費は一切かかりません。ただし、申込はオンライン上で行えても契約は対面とされるケースもあるため、事前に確認が必要です。
ファクタリング手数料の相場
ファクタリングには「2社間」「3社間」の2つの契約方式があり、それぞれ手数料が異なります。未回収リスクの高い2社間では手数料が高くなりますが、リスクが低い3社間なら低い手数料で利用可能です。サービスによっては、債権譲渡登記費用や印紙代、事務手数料、出張交通費などが発生するケースもあるため注意しましょう。以下、ファクタリングにかかる費用の相場をご参照ください。
費用項目 | 手数料相場 |
---|---|
2社間ファクタリング (対面) |
10%~20% |
2社間ファクタリング (オンライン) |
1%~9% |
3社間ファクタリング | 1%~12% |
債権譲渡登記費用※ | 1件につき7,500円(債権個数5,000個以下の場合) 1件につき1万5,000円(債権個数5,000個を超える場合) 司法書士に依頼する場合、数万円から10万円程度 |
印紙代 | 1万円未満の場合:0円(非課税) 1万円以上の場合:200円 |
事務手数料※ | 数千円~数万円 |
出張交通費 (オンライン取引は不要) |
対面の際に発生する費用(実費) |
※サービスによって不要
ファクタリングの手数料を安く抑える方法
ファクタリングの手数料は必ずしも固定というわけではなく、条件次第でコストを抑えられます。以下、手数料を抑えるための具体的な方法について確認しましょう。
- 手数料を交渉する
- 複数のファクタリング会社を比較検討する
手数料を交渉する
費用を抑える方法として、まず、思い浮かぶのが手数料の交渉です。交渉するからには、事前に有利な条件を揃える必要があります。その条件の1つ目が、担当者に「優良顧客」と思わせること。ファクタリング会社では、債務不履行を補填するため、リスクのある顧客に対して高い手数料を設定せざるを得ません。一方で、未回収リスクが低い場合は優良顧客と判断され、安い手数料でサービスを提供してくれる可能性があります。
担当者に優良と判断させるには、事業規模や取引実績のアピールが有効です。たとえば、取引先のWebサイトに掲載された決算報告書や主要取引先などは、信頼を得るための材料になります。また、契約書や入金履歴などで支払遅延がないことを示せば、「リスクが低い」と判断され手数料を下げてもらえる可能性があります。
さらに、2つ目の条件となるのが、交渉のタイミング。ファクタリング会社には閑散期と繁忙期があり、顧客の少ない閑散期であれば手数料が下がるケースがあります。狙うなら、年度末・月末を避けた月の中旬あたりがおすすめです。
複数のファクタリング会社を比較検討する
手数料を抑えるには、複数のファクタリング会社を比較するのも1つの方法です。具体的な手順としては、同じ売掛債権について3~5社から見積りを取ること。そのなかから2番目に買取額が高いファクタリング会社に対して1番目の条件を見せれば、それを上回る買取額を提示してもらえる可能性があります。また、条件が変わらなくても1番目の会社を利用できるため、実質、最も低い手数料に抑えられます。
【比較表】手数料が安いファクタリング会社10選
ここでは、手数料が安いおすすめのファクタリング会社を比較します。手数料、契約方式、入金スピードを比較した以下の表をご覧ください。
サービス名 | 手数料 | 契約方式 | 入金スピード |
---|---|---|---|
ベストファクター | 2%~20% | 2社間・3社間 | 最短即日 |
ビートレーディング | 2%~12% | 2社間・3社間 | 最短2時間 |
QuQuMo Online | 1%~ | 2社間 | 最短2時間 |
アクセルファクター | 1%~ | 2社間 | 最短2時間 |
日本中小企業金融サポート機構 | 1%~10% | 2社間・3社間 | 最短即日 |
電ふぁく | 1.8%~8% | 2.5社間 | 最短即日 |
フリーナンス | 3%〜10% | 2社間 | 最短即日 |
えんナビ | 5%〜 | 2社間・3社間 | 最短即日 |
電子請求書早払い | 1.0%~6.0% | 2社間 | 最短2営業日 |
事業資金エージェント | 1.5%~ | 2社間・3社間 | 最短即日 |
おすすめのファクタリング会社では、取引先に知られることなく売掛債権を売却できる2社間ファクタリングが利用できます。電ふぁくの2.5社間ファクタリングとは、従来の利用者・ファクタリング会社の2社間契約に、ファクタリング専用口座の管理会社が加わる契約方式。こちらも取引先には知られることなく売掛債権を売却できるメリットがあり、2社間ファクタリングよりも比較的手数料が安く設定されています。
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【2024年最新】費用が安いファクタリング会社おすすめ10選
ここではおすすめの費用が安いファクタリング会社10選を紹介します。各サービスの特徴やおすすめポイントもまとめているので、ぜひ選定時の参考にしてください。
- ベストファクター
- ビートレーディング
- QuQuMo Online
- アクセルファクター
- 日本中小企業金融サポート機構
- 電ふぁく
- フリーナンス
- えんナビ
- 電子請求書早払い
- 事業資金エージェント
ベストファクターは、株式会社アレシアが提供するファクタリングサービスです。手数料は2%~と低く、最短1日で売掛金を資金化できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、法人・個人を問わず利用できること。利用者の信用力よりも売掛債権の確実性が重視され、取引先の事業規模や属性で審査されます。30万円以上の少額買取にも対応しており、赤字決算や債務超過、税金を滞納している中小企業でも利用可能です。
ビートレーディングは、株式会社ビートレーディングが提供するファクタリングサービスです。取扱件数は業界トップクラスの5.2万社以上を誇り、累計取扱高1,170億円以上の実績があります。
他社と比較したおすすめのポイントは、注文書ファクタリングに対応できること。従来のファクタリングが納品後に資金化できるのに対し、注文書ファクタリングでは請求より前に発生する「注文書」の買取が可能です。これにより、受注した案件に備えて資材の購入や下請け確保など様々な用途に資金を活用できます。
QuQuMo Online(ククモ オンライン)は、株式会社アクティブサポートが提供するファクタリングサービスです。事務手数料や登録費、交通費などは一切かからず、手数料は1%~14.8%で利用できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、ファクタリングを手軽に使えること。利用の際は商業登記簿謄本や決算書などの面倒な書類を揃える必要がなく、直近3ヶ月分の入出金明細と請求書の2点だけで申込できます。また、事前に書類を準備しておけば、申し込みは10分、審査に30分、入金されるまで約1時間のスピードで資金調達が可能です。
アクセルファクターは、株式会社アクセルファクターが提供するファクタリングサービスです。基本的に即日決済がモットーで、申込から契約に至るまですべてオンラインで完結できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、小口から大口まで対応できるその資本力。多くのファクタリングで最小50万円以上の制限が設けられているなかで、アクセルファクターは30万円の債権買取が可能です。もちろん上限も1億円まで対応しており、事業規模を問わず利用できます。
日本中小企業金融サポート機構は、一般社団法人日本中小企業金融サポート機構が提供するファクタリングサービスです。法人自体が経営革新等支援機関として認定されており、補助金申請など顧客に寄り添ったサービスが提供されています。
他社と比較したおすすめのポイントは、手数料の上限が低いこと。ほとんどのファクタリングが5%~20%の手数料幅が設けられているのに対して、日本中小企業金融サポート機構では1.5%〜10%の範囲内で利用できます。また、非対面での契約に限定することで、印紙代や郵送費も一切不要です。
電ふぁくは、株式会社トップ・マネジメントが提供するファクタリングサービスです。入金までの時間が1時間と早く、利用の回数を重ねることで与信スコアがアップします。
他社と比較したおすすめのポイントは、2.5社間契約による低い手数料。2.5社間とは、従来の2社間ファクタリングにファクタリング専用口座の管理会社が加わる方法です。専用口座の利用によって売掛金の回収事故を防げるため、1.8%〜8%の低い手数料が実現されています。
フリーナンスは、GMOクリエイターズネットワーク株式会社が提供するファクタリングサービスです。フリーランスや個人事業主、小規模法人を対象とした日本初のサービスで、最少買取額1万円から利用できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、会員登録すれば「あんしん補償」に加入できること。「あんしん補償」とは、トラブルが発生した際の損害を補償するサービスです。仕事中に事故が発生した場合は最大5,000万円、受託物の紛失などに対しても最大500万円まで補償が受けられます。
えんナビは、株式会社インターテックが提供するファクタリングサービスです。契約方式は2社間・3社間から選択できて、債権買取は50万円~5,000万円まで可能です。
他社と比較したおすすめのポイントは、24時間365日対応してもらえること。電話やメール、オンラインから申込をすると、直ちにスタッフが見積書を提示してくれます。土日でも最短1日で現金化できるシステムが採用されており、業種を問わず使いやすいサービスです。
電子請求書早払いは、株式会社インフォマートとGMOペイメントゲートウェイ株式会社の2社が共同提供するファクタリングサービスです。いずれも東証一部上場企業で法令順守が徹底されており、1%~6%といった破格の手数料で利用できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、事前審査で枠を確保できること。通常は申し込んだ後で審査が行われますが、電子請求書早払いでは、あらかじめ取引先ごとの「枠」を設定できます。「枠」内であれば、必要に応じていつでも資金調達が可能です。
事業資金エージェントは、アネックス株式会社が提供するファクタリングサービスです。500万円までの債権買取であれば、来店・対面は必要なくすべてオンラインで完結できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、最短2時間という資金調達の速さ。利用者の8割以上が2時間程度で振り込まれており、500万円でも即日対応が可能です。また、他社では日数を要する1,000万円以上の3社間であっても、事業資金エージェントなら最短3日で資金化できます。
ファクタリングのメリット
ファクタリングには売掛金の早期回収をはじめとしたさまざまなメリットがあります。以下、具体的なメリットを確認しましょう。
- 売掛金を早期に回収できる
- 財務状況にかかわらず利用できる
- 売掛金の未回収リスクを回避できる
売掛金を早期に回収できる
ファクタリングを利用する最大のメリットは、売掛金を早期回収できること。本来の支払い期日よりも前倒しで代金を回収し、資金繰りの安定化が図れます。通常、掛売りには入金サイクルがあり、請求書を発行してもすぐに代金回収とはいきません。長いものだと数ヶ月以上かかり、その間は仕入れや固定費を賄うだけの運転資金が必要です。その状況で貸し倒れや急な出費があると、たちまち資金繰りに大きく影響してしまいます。
しかし、ファクタリングなら債権買取によって即日現金化が可能です。たとえ、売掛債権が未回収になったとしても、ファクタリング会社に返還する義務はありません。これまでのように何ヵ月も入金を待つ必要がないため、資金繰りの悩みを一気に解消できます。
財務状況にかかわらず利用できる
自社の業績にかかわらず利用できる点もファクタリングのメリットです。金融機関から借り入れる場合、第一に問われるのが融資を受ける企業の信用力。返済能力を示せるだけの業績がなければ審査を断られる可能性があります。仮に申込ができたとしても、担保や保証人など融資条件が付けられるのが一般的。創業間もない企業や経営が苦しい企業では、融資に対するハードルが高くなります。
しかし、ファクタリングの場合、自社の財務状況を気にする必要がありません。なぜなら、審査で重要視されるのは売掛先の信用力となるため。つまり、売掛先に問題がなければ審査を通過する可能性が高くなるということです。銀行からの借入れが難しいと悩んでいるならファクタリングの利用がおすすめです。
売掛金の未回収リスクを回避できる
貸し倒れを未然に防げる点もファクタリングのメリットです。売掛金の未回収は、件数が増えるほど資金繰りに大きく影響します。これまで業績が安定していた取引先でも、社会的な流れによってはいつ経営が悪化するとも限りません。未回収リスクを軽減するには、手間のかかる与信審査を定期的に実施する必要があります。
その悩みをまとめて解決してくれるのが、ファクタリングサービスです。ファクタリングは基本的に「償還請求権なし(未回収が起きても責任を問われない)」のため、確実に売掛金を回収できます。ファクタリング会社によって定期的に与信管理も実施され、未回収リスクの回避と与信管理の効率化を同時に実現できます。
ファクタリングのデメリット
ファクタリングにはメリットが多い反面、いくつかのデメリットもあります。ファクタリングを利用する際は、以下の2点に注意しましょう。
- 手数料がかかるため、売掛債権の満額回収はできない
- 「債権譲渡禁止」の場合は利用できない
手数料がかかるため、売掛債権の満額回収はできない
ファクタリングを利用するには、一定の手数料がかかります。3社間、もしくはオンライン契約なら10%以下に抑えられますが、2社間の場合は10%~20%程度を見込んでおかなければいけません。また、手数料とは別に債権譲渡登記費用や事務手数料、出張交通費などが必要なケースもあります。「売掛債権に対して満額回収はできない」と理解しておきましょう。
しかし、ファクタリングを利用すれば手数料以上のメリットも得られます。支払い期日よりも前に売掛金が回収できて、未回収リスクの回避も可能です。与信管理についてもファクタリング会社がすべて請け負ってくれるため、これまで与信審査にかけていた時間やコストを大幅に削減できます。
「債権譲渡禁止」の場合は利用できない
ファクタリングで最も注意すべき点が「債権譲渡禁止」です。取引先との契約書に、債権譲渡の禁止または制限の記載がある場合、ファクタリングの利用はできません。そもそも債権譲渡禁止が設けられている理由は、契約当事者を固定してリスクを回避するため。たとえば、反社会勢力に債権が譲渡されると取引先の経営に大きく影響する可能性があります。債権譲渡禁止は、取引先が安心して取引するために設けられているのです。
したがって、ファクタリングの利用は債権譲渡禁止が記載されていないことが前提です。取引先との交渉次第では債権譲渡禁止特約を外せますが、相手に信用不安を与える可能性があります。今後の取引に影響させないためにも、債権譲渡禁止の契約は避けるのが無難です。
ファクタリング会社を選ぶポイント
ファクタリングにはさまざまな種類があり、サービスを提供するファクタリング会社によって特徴が異なります。ファクタリングを効果的に活用するためにも、以下の3点に注意しましょう。
- 2社間・3社間・オンラインファクタリング
- 資金調達のスピード
- 手数料の安さ
2社間・3社間・オンラインファクタリング
ファクタリング会社の選定で、まず押さえておきたいのが扱えるファクタリングの種類。買取型と保証型の両者に対応できる会社もあれば、どちらか片方のみ、又は医療・介護に特化、個人事業主専門など、それぞれ対応範囲が異なります。契約方式についても、取引先への通知可否を熟慮した上で、2社間・3社間を選択する必要があります。
選定のポイントは、どのようにファクタリングを活用したいのか明確にすること。たとえば、一時的な大型契約の不安を解消したいなら保証型、資金調達のスピードを重視するなら買取型の2社間契約がおすすめです。また、医療・介護のように業界に特化したサービスを利用すれば、業界特有の資金繰りにも対応できます。
資金調達のスピード
ファクタリングを効果的に利用するには、資金調達の早さも重要です。ファクタリングは銀行融資に比べて素早く資金調達できるとはいえ、契約方式によって入金までの時間が異なります。3社間は早くて3日~1週間程度かかりますが、2社間ならほとんどが即日対応です。また、オンライン対応のファクタリング会社であれば、数時間で現金化できるケースもあります。
注意点としては、2社間やオンラインでも実際の日数は必ず確認すること。当日中の資金調達を当てにしていても、最短翌日しか対応できない会社もあります。また、オンラインの場合は、土日に対応できるかどうかの違いもあるため注意が必要です。
手数料の安さ
ファクタリングを利用する上で最も気になるのが手数料。なぜなら、たとえ数%の違いでも売掛債権の金額が大きいほど支払う手数料も増えるためです。できるだけコストを抑えたいなら、3社間、もしくはオンラインを扱うファクタリング会社の中から選択する必要があります。
ただし、同じ条件でも、すべてのファクタリング会社が同一の手数料を採用するとは限りません。A社で3%と提示されていても、B社は5%、C社では7%のように設定料率が異なるケースがあります。加えて、取引先の信用力も影響するため、2社間でもコストが抑えられる可能性があります。少しでも手数料を安く済ませるには、複数社に相見積もりを取った上で判断するのがおすすめです。
まとめ:手数料を安く抑えて資金調達しよう
ファクタリングにはいくつかの契約方式があり、2社間・3社間・オンラインでそれぞれ手数料が異なります。手数料を安く抑えて資金調達するには、債権譲渡登記費用や印紙代、事務手数料、出張交通費などを含めた全体で費用を試算する必要があります。
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しかし、数あるファクタリング会社を比較して自社のニーズに合ったサービスを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったファクタリング会社が分かる診断(無料)ができます。
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