法人向けファクタリング会社おすすめ8選を比較!審査通過のコツも解説
ファクタリングを検討する企業にとって、最初のハードルとも言えるのがファクタリング会社の選択。「安心できるサービスを使いたい」「審査は厳しい?」「法人向けのおすすめは?」などの悩みを抱える企業は多いのではないでしょうか。
本記事では、ファクタリングの利用を検討している企業に向け、ファクタリングの審査項目や審査通過のコツ、メリット・デメリット、選び方を解説します。2024年最新の法人向けファクタリング会社も紹介しているので、資金調達を考える中小企業の財務担当者はぜひ参考にしてください。
- 【比較表】法人向けファクタリング会社8選
- 【2024年最新】法人向けファクタリング会社おすすめ8選
- ファクタリング利用時の審査項目
- ファクタリング審査通過のコツ
- ファクタリングのメリット
- ファクタリングのデメリット
- 法人向けファクタリング会社を選ぶポイント
- まとめ:法人向けファクタリングで円滑に資金調達しよう
- よくある質問
【比較表】法人向けファクタリング会社8選
ファクタリングとは、企業が保有する売掛債権(売掛金・受取手形など)をファクタリング会社が買い取るサービスのこと。ファクタリングを利用すれば期日前に代金を受け取れ、資金繰りの安定化を図れます。また、保証型ファクタリングでは代金回収をファクタリング会社が保証してくれるため、貸し倒れリスクの回避が可能です。
日本では未だ認知度の低いファクタリングですが、世界規模で見るとその需要は年々増加の一途です。国際機関FCI(ファクタリングネットワーク)によると、2021年の世界におけるファクタリング利用総額は約497兆円(1ユーロ=160円換算)に達し、日本国内でも9兆円規模で推移しています。
項目 | 2017年 |
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|---|---|
世界 | 2,598,298 (417.9兆円) |
2,7676,068 (445.1兆円) |
2,917,105 (469.2兆円) |
2,726,728 (438.5兆円) |
3,093,623 (497.6兆円) |
日本 | 37,284 (5.9兆円) |
49,348 (7.9兆円) |
49,446 (7.9兆円) |
51,225 (8.2兆円) |
58,666 (9.4兆円) |
そのような、日本のファクタリング需要に大きく影響しているのが、経済産業書によるファクタリングの推奨です。銀行融資を受けられない企業でも円滑に資金調達できる手段として、債権流動化の後押しが進められています。このような背景からファクタリング会社も増加しているため、ファクタリング利用者は数あるファクタリング会社の中から信頼度の高い業者を見極める必要があります。
まずは、おすすめの法人向けファクタリング会社を比較します。手数料、契約方式、入金スピードを比較した以下の表をご覧ください。
サービス名 | 手数料 | 契約方式 | 入金スピード |
---|---|---|---|
ベストファクター | 2%~20% | 2社間・3社間 | 最短即日 |
ビートレーディング | 2%~12% | 2社間・3社間 | 最短2時間 |
QuQuMo Online | 1%~ | 2社間 | 最短2時間 |
アクセルファクター | 1%~ | 2社間 | 最短2時間 |
日本中小企業金融サポート機構 | 1%~10% | 2社間・3社間 | 最短即日 |
電ふぁく | 1.8%~8% | 2.5社間 | 最短即日 |
えんナビ | 5%〜 | 2社間・3社間 | 最短即日 |
電子請求書早払い | 1.0%~6.0% | 2社間 | 最短2営業日 |
おすすめのファクタリング会社では、取引先に知られることなく売掛債権を売却できる2社間ファクタリングが利用できます。電ふぁくの2.5社間ファクタリングとは、従来の利用者・ファクタリング会社の2社間契約に、ファクタリング専用口座の管理会社が加わる契約方式。こちらも取引先には知られることなく売掛債権を売却できるメリットがあり、2社間ファクタリングよりも比較的手数料が安く設定されています。
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【2024年最新】法人向けファクタリング会社おすすめ8選
ここではおすすめの法人向けファクタリング会社8選を紹介します。各サービスの特徴やおすすめポイントもまとめているので、ぜひ選定時の参考にしてください。
- ベストファクター
- ビートレーディング
- QuQuMo Online
- アクセルファクター
- 日本中小企業金融サポート機構
- 電ふぁく
- えんナビ
- 電子請求書早払い
ベストファクターは、株式会社アレシアが提供するファクタリングサービスです。手数料は2%~と低く、最短1日で売掛金を資金化できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、法人・個人を問わず利用できること。利用者の信用力よりも売掛債権の確実性が重視され、取引先の事業規模や属性で審査されます。30万円以上の少額買取にも対応しており、信用情報に不安のある新設法人やベンチャー企業でも利用可能です。
ビートレーディングは、株式会社ビートレーディングが提供するファクタリングサービスです。取扱件数は業界トップクラスの5.2万社以上を誇り、全国の法人・個人事業主から支持されています。
他社と比較したおすすめのポイントは、注文書ファクタリングに対応できること。従来のファクタリングが納品後に資金化できるのに対し、注文書ファクタリングでは請求より前に発生する「注文書」の買取が可能です。これにより、受注した案件に備えて資材の購入や下請け確保などさまざまな用途に資金を活用できます。
QuQuMo Online(ククモ オンライン)は、株式会社アクティブサポートが提供するファクタリングサービスです。事務手数料や登録費、交通費は一切不要で、フリーランスから法人まで幅広く対応できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、ファクタリングを手軽に使えること。商業登記簿謄本や決算書などの面倒な書類を準備する必要がなく、直近3ヶ月分の入出金明細と請求書の2点だけで受け付けてくれます。また、事前に書類を準備しておけば、申し込みは10分、審査は30分、入金されるまで約1時間のスピードで資金調達が可能です。
アクセルファクターは、株式会社アクセルファクターが提供するファクタリングサービスです。法人にとって使いやすい即日決済を基本としており、申込から契約に至るまですべてオンラインで完結できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、小口から大口まで対応できるその資本力。多くのファクタリングで最小50万円以上の制限が設けられているなかで、アクセルファクターは30万円の債権買取が可能です。もちろん上限も1億円まで対応しており、法人の規模を問わず利用できます。
日本中小企業金融サポート機構は、一般社団法人日本中小企業金融サポート機構が提供するファクタリングサービスです。経営革新等支援機関として認定されており、補助金申請のサービスも提供されています。
他社と比較したおすすめのポイントは、手数料の上限が低いこと。多くのファクタリングが5%~20%の手数料幅が設けられているのに対して、日本中小企業金融サポート機構では1.5%〜10%の範囲内で利用できます。また、買取金額に制限が設けられていないため、個人事業主から大手法人まで幅広く対応可能です。
電ふぁくは、株式会社トップ・マネジメントが提供するファクタリングサービスです。入金までの時間が1時間と早く、利用の回数を重ねるたびに与信スコアがアップします。
他社と比較したおすすめのポイントは、2.5社間契約によって手数料が抑えられること。2.5社間とは、従来の法人・ファクタリング会社の2社間契約に対して、ファクタリング専用口座の管理会社が加わる方法です。専用口座の利用で回収事故を防げるため、1.8%〜8%の低い手数料が実現されています。
えんナビは、株式会社インターテックが提供するファクタリングサービスです。買取可能額は50万円~5,000万円と幅広く対応でき、法人・個人事業主を問わず利用可能です。
他社と比較したおすすめのポイントは、24時間365日対応してもらえること。電話やメール、オンラインから申込をすると、直ちにスタッフが見積書を提示してくれます。土日でも最短1日で現金化できるシステムが採用されているため、業種を問わず使いやすいサービスです。
電子請求書早払いは、株式会社インフォマートとGMOペイメントゲートウェイ株式会社の2社が共同提供するファクタリングサービスです。利用条件に法人専用やBtoB取引限定などが設けられており、1%~6%の低い手数料で利用できます。
他社と比較したおすすめのポイントは、事前審査で枠を確保できること。通常は申し込んだ後で審査が行われますが、電子請求書早払いでは、あらかじめ取引先ごとの「枠」を設定できます。「枠」内であれば必要に応じていつでも資金調達でき、法人にとって使いやすいサービスです。
ファクタリング利用時の審査項目
ファクタリングでは独自の審査項目が設けられており、銀行融資とは異なる視点で審査されます。ファクタリング会社ごとに違いはありますが、一般的な基準は以下の3つです。
- 取引先の信用度
- 法人設立日
- 売掛債権の支払期日
取引先の信用度
審査項目のなかで最も重要なポイントが取引先の信用力です。ファクタリングでは「償還請求権なし(ノンリコース)」による契約が多く、未回収が起きたとしても利用者の責任は問われません。貸し倒れの代金はファクタリング会社が負担しなければならず、ファクタリング会社の損失となります。そのため、ファクタリングの審査では取引先が無事に売掛金を支払うかが何よりも重要なのです。
よって、上場企業や公的機関のように信用度が高い取引先なら、審査を通過できる可能性は高まります。逆に、個人事業主や実績の少ない取引先だと、リスクが高いと判断され、審査通過が難しくなります。とはいえ、すべてが事業規模だけで決まるわけではなく、これまでの取引年数や入金状況を含めて信用度を計るのが一般的です。
法人設立日
ファクタリングでは「法人設立日」も審査項目の一つです。ファクタリングの審査では、利用者の経営状態よりも事業の継続期間に着目されます。理由は、設立まもない法人だとファクタリングを不正利用される恐れがあるため。同じ売掛債権を複数のファクタリング会社に売却(二重譲渡)したり、架空の売掛債権で資金を得たりの犯罪を防ぐために法人設立日をチェックします。
そのため、設立してまもない法人は審査通過が厳しくなる傾向があり、ファクタリング会社によっては、創業後数ヶ月、又は1年以上の条件が設けられることもあります。ただし、すべてのファクタリング会社がそうとは言えず、中には取引先の信用力次第でファクタリング可能な会社も存在します。
売掛債権の支払期日
ファクタリングの審査では、売掛債権の支払期日も重要なポイントです。売掛債権は、支払期日が長ければ長いほど未回収のリスクが高いと見なされます。与信審査の段階で問題のない取引先でも、支払い日が遅くなると何らかの問題によって経営状態が悪化する可能性があるからです。そのため、支払期日の短い方が未回収リスクが低いと判断され、審査に通りやすくなります。
また、支払期日を重視する理由には、ファクタリング会社が保有する資金にも関係します。支払期間が長いと立て替える期間も長くなりますが、支払期間が短ければ複数の法人に繰り返しファクタリングサービスの提供が可能です。ファクタリングを利用してもらえる回数が多いほど、ファクタリング会社の収益につながります。
ファクタリング審査通過のコツ
ファクタリングの審査に不安がある法人でも、いくつかのポイントを押さえれば審査通過の可能性が高まります。以下、具体的な審査通過のコツについて解説します。
- 取引金額が大きい取引先の売掛債権を選ぶ
- 取引年数が長い取引先の売掛債権を選ぶ
- 支払期日が短い取引先の売掛債権を選ぶ
取引金額が大きい取引先の売掛債権を選ぶ
ファクタリングの審査では、取引金額が大きい売掛債権が有利です。ファクタリング会社にとって、1件あたりのファクタリングに要する事務処理の手間は額面の大小に左右されませんが、得られる手数料はファクタリング額によって変わります。ファクタリング会社が受け取る手数料はそのまま収益となるため、利益の少ない少額債権よりも取引金額が大きい売掛債権が好まれる傾向にあります。
取引先の信用度や支払期日の条件が同じ売掛金であれば、取引金額の大きい取引先の売掛債権を選ぶのがおすすめです。ファクタリング会社にとって利益が大きくメリットがあると判断されれば、ファクタリングの審査がより有利になります。
取引年数が長い取引先の売掛債権を選ぶ
ファクタリングの審査では、取引先との取引実績も重要です。長年に渡り取引を継続している売掛債権であれば、審査通過の可能性が高まります。取引年数がチェックされる理由の一つが、取引先の信用力を正確に測るため。大手企業であれば、経営状態や資金力についてある程度の情報が得られますが、中小企業や個人事業主だと十分に情報収集できないケースがあります。それを補うために用いられるのが、入金履歴や請求書、基本契約書などの実績がわかる書類です。
また、取引年数と共に注意したいのが、支払いの遅延や不渡りの有無。これまで遅延が多発している売掛債権は、未回収リスクが高いと判断されてしまいます。同じ取引年数であっても、支払遅延や不渡りの履歴がない取引先の売掛債権のほうが審査に通りやすくなります。
支払期日が短い取引先の売掛債権を選ぶ
審査に通過するには、支払期日が短い取引先の売掛債権を選ぶ必要があります。前述の通り、売掛債権は支払期日が長いほど未回収リスクが高くなります。回収できるまでの間に、経営悪化や災害などの不測の事態は誰にも予想できないからです。そのため、ファクタリング会社によっては支払期日に上限が設けられているケースもあります。
支払期日の目安としては、長くても2ヶ月以内に回収できる売掛債権であること。その範囲内であれば、どのファクタリング会社でも取り扱いが可能です。また、支払期日が短くなると未回収リスクも下がるため、その分手数料を下げてもらえる可能性があります。
ファクタリングのメリット
法人がファクタリングを利用すると、売掛金の早期回収や未回収リスクの回避などさまざまなメリットが得られます。以下、具体的なメリットを確認しましょう。
- 売掛金を早期に回収できる
- 財務状況にかかわらず利用できる
- 売掛金の未回収リスクを回避できる
- 担保・保証人がいらない
- 会計上の負債にならない
売掛金を早期に回収できる
ファクタリングを利用する最大のメリットは、売掛金を早期回収できること。本来の支払い期日よりも前に代金を受け取れるため、資金繰りに余裕が生まれます。通常、掛売りには入金サイクルがあり、請求書を発行してもすぐに代金回収とはいきません。長いものだと数ヶ月以上かかり、その間は仕入れや固定費を賄うだけの運転資金が必要です。その状況で貸し倒れや急な出費があると、たちまち資金繰りに大きく影響してしまいます。
しかし、ファクタリングなら債権買取によって即日現金化が可能です。償還請求権なしの契約であればその債権が未回収になったとしても、ファクタリング会社に返還する義務はありません。これまでのように何ヶ月も入金を待つ必要がないため、資金繰りの悩みを一気に解消できます。
財務状況にかかわらず利用できる
銀行融資とは異なり、ファクタリングは財務状況にかかわらず利用できます。銀行融資による借入で第一に問われるのが、融資を受ける法人の信用力。返済能力を示せるだけの業績がなければ、審査を断られる可能性があります。仮に申込ができたとしても、担保や保証人を準備しなければいけません。そのため、設立間もない法人や経営が苦しい企業では、融資に対するハードルが高くなります。
しかし、ファクタリングなら自社の財務状況を気にせず利用可能です。審査で重視されるのは主に売掛先の信用力となるため、新設法人・赤字経営でも受け付けてらえるファクタリング会社が存在します。銀行からの借入れが難しいと悩んでいるならファクタイングの利用がおすすめです。
売掛金の未回収リスクを回避できる
貸し倒れを未然に防げる点もファクタリングのメリットです。企業間の取引で最も避けたいのが売掛金の未回収。これまで業績が安定していた取引先でも、経済状況によっていつ経営が悪化するとも限りません。未回収リスクを減らすには、法人自ら与信審査を実施する必要があります。
しかし、ファクタリングなら与信管理をせずとも未回収リスクの回避が可能です。審査はファクタリング会社によって定期的に実施され、リスク回避が担保された中でファクタリングを行えます。また、ファクタリングでは「償還請求権なし(未回収時に責任を問われない)」が基本のため、自社が損失を出すことなく代金を受け取れます。
担保・保証人がいらない
担保や保証人が不要な点もファクタリングの大きなメリットです。銀行融資による借入れでは、融資を受ける法人の経営状態によって担保・保証人が求められます。担保となるのは不動産や定期預金、株式など資産価値があるものが基本となるため、資産のない法人は簡単に銀行融資を受けられません。また、経営者が保証人になると、返済の最終責任を負わなくてはならないリスクを伴います。
しかし、ファクタリングでは担保・保証人を用意しなくても資金調達が可能です。ファクタリングは売掛債権を売却する資金調達法のため、未回収リスクの有無は取引先の信用力に左右されます。よって、銀行融資が通らない企業でも、ファクタリングなら利用できる可能性があります。
会計上の負債にならない
信用情報や会計上の数字に影響しない点もファクタリングのメリットです。銀行融資による借入れは、貸借対照表の負債として記載されます。貸借対照表とは、法人の財政状態を表す書類のことで、負債が多すぎると倒産リスクが高いと判断されます。また、融資を受けた情報は日本信用情報機構(JICC)などの信用情報機関にも記録されるため、その分信用力の評価が下がる可能性があります。
しかし、ファクタリングの利用であれば会計上の負債として計上されません。すでに保有している売掛債権を売却する資金調達法のため、資産変動のみで処理できます。また、信用情報にも記録されないため、少ない資産で大きな利益を得ている印象を与えられます。
ファクタリングのデメリット
ファクタリングはメリットが多い反面、いくつかのデメリットもあります。ファクタリングの利用では、以下の2つに注意しましょう。
- 手数料がかかるため、売掛債権の満額回収はできない
- 「債権譲渡禁止」の場合は利用できない
手数料がかかるため、売掛債権の満額回収はできない
ファクタリングを利用するには、必ず一定の手数料がかかります。3社間やオンラインによる契約方式なら手数料を10%以下に抑えられますが、2社間契約では10%~20%を見込んでおく必要があります。また、手数料とは別に債権譲渡登記費用や事務手数料、出張交通費が請求されるケースもあるため、売掛債権の額面に対して満額回収はできません。
しかし、ファクタリングを利用すれば手数料以上のメリットも得られます。支払い期日よりも前に売掛金が回収できて、未回収リスクの回避も可能です。与信管理についてもファクタリング会社がすべて請け負ってくれるため、これまで与信審査にかけていた時間やコストを大幅に削減できます。
「債権譲渡禁止」の場合は利用できない
ファクタリングで最も注意したい点が「債権譲渡禁止」です。取引先との契約書に、債権譲渡の禁止または制限の記載があると、ファクタリングの利用はできません。そもそも債権譲渡禁止が設けられている理由は、契約当事者を固定してリスクを回避するため。たとえば、反社会勢力に債権が譲渡されると取引先の経営に大きく影響する可能性があります。債権譲渡禁止は、取引先が安心して取引するために設けられているのです。
したがって、ファクタリングの利用は債権譲渡禁止が記載されていないことが前提です。取引先との交渉次第では債権譲渡禁止特約を外せますが、相手に信用不安を与え、今後の取引に悪影響を及ぼす可能性があります。
法人向けファクタリング会社を選ぶポイント
法人向けファクタリングは種類が多く、サービスを提供するファクタリング会社によって特徴が異なります。資金調達を円滑に進めるためにも、以下の5点を押さえてファクタリング会社を選定しましょう。
- 2社間・3社間・オンラインファクタリング
- 資金調達のスピード
- 手数料の安さ
- 債権買取の制限金額
- 償還請求権の有無
2社間・3社間・オンラインファクタリング
ファクタリング会社の選定にあたり、まず押さえておきたいのが扱えるファクタリングの種類。基本的に買取型はどのファクタリング会社でも対応可能ですが、保証型や国際ファクタリング、医療・介護特化は一部の大手ファクタリング会社に限られます。契約方式についても、2社間・3社間・オンラインに対応できるのか事前に確認が必要です。
法人がファクタリング会社を選定するポイントは、ファクタリングの活用法を明確にすること。たとえば、一時的な大型契約の不安を解消するなら保証型で、資金調達のスピードを重視するなら買取型の2社間契約がおすすめです。また、医療・介護のように業界に特化したファクタリングは業界特有の資金繰りにも対応できます。
資金調達のスピード
ファクタリングを円滑に利用するには、資金調達のスピードも重要です。ファクタリングは銀行融資よりも素早く資金調達できるとはいえ、契約方式によって入金までの時間が異なります。3社間は取引先が契約に加わるため3日~1週間程度を要しますが、2社間では当日、又は翌日入金が可能です。また、オンライン契約であれば、数時間で現金化できるケースもあります。
ただし、2社間やオンラインでも、実際の振込日数はあらかじめ確認しておきましょう。急ぎの支払いで当日中の資金調達を当てにしていても、翌日の振込しか対応できない会社もあります。また、オンラインでは土日に対応できるかどうかの違いもあるため注意が必要です。
手数料の安さ
ファクタリングを利用する上で最も気になるのが手数料。なぜなら、たとえ数%の違いでも売掛債権の金額が大きいほど支払う手数料も増えるためです。できるだけコストを抑えるなら、3社間やオンライン契約が扱えるファクタリング会社を選ぶ必要があります。
ただし、同じ売掛債権でも、すべてのファクタリング会社が同一の手数料を設定するとは限りません。A社で3%と提示されていても、B社は5%、C社では7%のようにそれぞれ手数料が異なります。また、手数料には取引先の信用力が大きく影響するため、2社間契約でも3社間と変わらない手数料になるケースがあります。少しでも手数料を安く抑えたいなら、複数社を比較した上で判断するのがおすすめです。
債権買取の制限金額
ファクタリングを利用する際は制限金額も確認しましょう。扱える金額はファクタリング会社の規模によって異なるため、自社の債権に対応できるか確認が必要です。小規模のファクタリング会社は1,000万円程度の上限になりますが、大手グループやメガバンク系の大規模のファクタリング会社になると億単位でも買取できます。
また、注意したいのが、ファクタリングには下限も設定されていること。債権買取はファクタリング会社側もそれなりのコストがかかるため、採算がとれる買取でなければ対応できません。一般的なファクタリングでは30万円以上、オンラインだと10万円以上が設定されています。また、少額になるほどファクタリング会社の利益が減るため、手数料が若干割高になります。
償還請求権の有無
ファクタリングの利用にあたり、償還請求権の有無も確認が必要です。償還請求権とは、売却した売掛債権が回収できない時、ファクタリング会社が利用者に支払いを請求できる権利のこと。つまり「償還請求権あり」の契約だと、利用者が未回収分を補填する必要があります。
一方、「償還請求権なし」の契約であれば、支払義務が発生しません。ファクタリングでは「償還請求権なし」が基本ですが、銀行系やノンバンク系では一部償還請求権が付けられるケースがあります。償還請求権が付くと若干手数料は低く抑えられますが、未回収時に受けるダメージを考えると、圧倒的に「償還請求権なし」が有益です。
まとめ:法人向けファクタリングで円滑に資金調達しよう
ファクタリングを利用すれば、本来の支払期日より前倒しで売掛金を回収できて、資金繰りの安定化を図れます。銀行融資のように、自社の財務状況や保証人・担保を気にする必要はなく、円滑な資金調達を実現できます。
PRONIアイミツでは、さまざまな条件でファクタリング会社を比較できます。導入実績のある業界・企業規模・使いたい機能などで絞り込み、あなたの会社に最適なサービスを探してみてください。
しかし、はじめてファクタリングを利用する法人にとって、数あるファクタリング会社を比較して自社のニーズに合う会社を選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったファクタリング会社が分かる診断(無料)ができます。
よくある質問
最後に、ファクタリング会社についてのよくある質問を解説します。
最短即日で対応できるファクタリング会社は?
ファクタリングでは、法人が扱う規模の売掛債権でも即日対応できます。最短即日で対応できるファクタリング会社は以下の通りです。
- ベストファクター
- ビートレーディング
- QuQuMo Online(ククモ オンライン)
- アクセルファクター
- 日本中小企業金融サポート機構
- 電ふぁく
- えんナビ
即日対応のファクタリングを利用するメリットは、資金繰りの悪化や急な支払いが起きたとしてもすぐに対応できること。銀行融資による借入れは、決算書や試算表、資金繰り表、事業計画書を提出する必要があり、審査自体にも数週間以上を要します。しかし、即日ファクタリングなら審査結果を何日も待つ必要がなく、申し込んだその日に審査・入金に対応してもらえます。
ファクタリング会社の大手は?
代表的な大手ファクタリング会社は以下の通りです。
- ベストファクター
- ビートレーディング
- QuQuMo Online
- アクセルファクター
- 日本中小企業金融サポート機構
- 電ふぁく
- フリーナンス
- えんナビ
- 電子請求書早払い
- 事業資金エージェント
大手ファクタリング会社を利用する最大のメリットは、信用度が高いこと。ファクタリングは、銀行融資や一般のビジネスローンと異なり、まだ充分な法整備が進んでいません。そのため、なかには法外な手数料や追加料金を要求するファクタリング会社も存在します。大手ファクタリング会社であれば、それらのリスクを排除してファクタリングの利用が可能です。
また、ファクタリングの種類が豊富な点も大手ファクタリング会社のメリットです。一般的な小規模ファクタリング会社では債権買取のみを扱いますが、大手ファクタリング会社であれば、保証型や国際ファクタリング、医療特化型などさまざまなファクタリングに対応できます。
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