マニュアル作成ツールとは?機能や導入メリット・デメリットなどを解説【2025年最新版】
マニュアル作成ツールとは、業務手順やシステムの操作手順などのマニュアルを簡単に作成できるツールのことです。マニュアル作成に特化した使いやすい機能が搭載されており、マニュアルの重要性が再認識されている近年では需要が高まってきています。
そこでこの記事では、マニュアル作成ツールの基本や導入のメリット・デメリット、選び方について詳しく解説。ぜひ参考にしてください。
- マニュアルをOfficeソフトで作るのはNG?
- マニュアル作成ツールとは
- マニュアル作成ツールの基本機能
- マニュアル作成ツールを導入するメリット
- マニュアル作成ツールを導入するデメリット
- マニュアル作成ツールの選び方|確認したいポイント4つ
- まとめ
マニュアルをOfficeソフトで作るのはNG?
現場での複雑な業務手順を説明するためにはマニュアルの存在が欠かせません。多くの企業では、広く普及しているOfficeソフトでマニュアルを作成しています。日常業務で使い慣れているツールであるため、自由にデザインを作成できる上、費用も抑えられる点が魅力。一方で、Officeソフトで作ったマニュアルにはデメリットが多いのも事実です。
たとえば、検索性があまり優れていないため、すぐに必要な箇所を見つけづらいと感じるかもしれません。また、ファイルが重くなるため、気軽に画像や動画を追加できない点もデメリットだと言えます。さらに、マニュアルの見やすさが作成者のスキルに大きく依存するのも懸念点です。そのため、Officeソフトが抱える問題点を気にすることなく、よりわかりやすいマニュアルを作成したいのであれば、マニュアル作成ツールの活用がおすすめです。
マニュアル作成ツールとは
マニュアル作成ツールとは、マニュアルの作成から運用までをサポートしてくれるツールのことです。多くのツールにテンプレートが備わっているため、Excelなどで1からマニュアルを構築するような手間がかかりません。
また、検索機能によって、見たい箇所がすぐに見つけられるなど、実際にマニュアルを使う際にも便利です。ほかにもマルチデバイスへの対応など、マニュアル作成ツールはマニュアルの運用にも特化した便利機能を豊富に備えています。
近年では、リモートワークの広がりによってマニュアルの重要度が増しているため、マニュアル作成ツールの需要はこれからも増えていきそうです。
マニュアル作成ツールの基本機能
マニュアル作成ツールに備わっている主な機能として、テンプレート機能やキャプチャ機能などを8種類に分けて以下で説明します。
テンプレート機能
Officeソフトでマニュアルを作る場合は、1からマニュアルの構成やデザイン、骨格を作成する必要があります。一方で、マニュアル作成ツールには、テンプレートが用意されている場合が多いです。種類も豊富なため、自社の用途に合わせてテンプレートを選ぶだけで機能的なマニュアルを少ない労力で作ることができます。
音声認識・字幕作成機能
操作画面を説明する動画マニュアルには、口頭による説明も欠かせません。マニュアル作成ツールのなかには、システムやアプリの操作手順などを録画する際に音声認識による字幕を自動作成する機能を備えているものもあります。多言語対応の字幕作成機能を搭載しているツールもあるため、外国人への説明が多い企業にとっても便利です。
キャプチャ機能
アプリやシステムの操作手順を説明するためには、操作画面を切り取ることが必要です。しかしそのたびに画像のサイズ調整や編集が必要になり、手間がかかります。その点、マニュアル作成ツールのキャプチャ機能を利用すれば簡単です。システムやソフトを操作するだけで、自動的に操作手順が画像つきで生成されます。
検索機能
検索機能では、検索窓にキーワードを入力すると、キーワードを含むタイトルや本文を抜き出すことが可能です。また、キーワード検索機能に加えてタグ付け機能を備えているツールもあります。タグ分けすることによってマニュアルを分類できるため、マニュアル全体の検索性が向上します。
テスト機能
マニュアル作成ツールには、従業員を育成する用途を兼ね備えるものも多く見られます。たとえば、従業員がマニュアルを読み進めていくと、最後に理解度を確認するためのテストが行われるというもの。この理解度チェックテストを簡単に作成できるのがテスト機能です。従業員育成のための資料やテストを別で作成するのは手間や費用がかかるため、コストの削減にも期待できます。
閲覧履歴チェック機能
従業員がマニュアルをどれくらい閲覧しているのかを確認するためには、閲覧履歴を確認できる機能を使うと便利です。閲覧履歴チェック機能では、従業員が閲覧したタイミングや検索したキーワードの履歴が確認できるようになっています。頻繁に閲覧されているマニュアルを把握できることで、生産性の低い業務を見つけることにもつながります。
ナビゲーション機能
ナビゲーション機能とは、ツールを操作している際に、操作手順や操作方法がポップアップなどによって表示される機能です。別画面でマニュアルを立ち上げる必要がないため、操作画面と交互に見比べる動作が減ります。また、ナビゲーション機能があることによって、業務のミスや調べる時間の削減も可能。生産性の向上にも期待できます。
QRコード機能
QRコード機能とは、読み取ることでマニュアルのページにアクセスできるQRコードを出力できる機能を指します。機械の操作手順などの説明に適した機能だと言えるでしょう。たとえば、機械に出力したQRコードをステッカーなどで貼って設置しておけば、スマートフォンやタブレットなどですぐに読み取り、マニュアルを参照することが可能です。
マニュアル作成ツールを導入するメリット
マニュアル作成ツールを導入すると「わかりやすさがアップする」「マニュアル作成を効率化できる」「マニュアル作成の属人化を防止できる」「作成後の管理・更新が楽になる」「分析も可能になる」といったメリットが得られます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
マニュアルのわかりやすさがアップする
マニュアル作成ツールを導入する1つ目のメリットは、マニュアルのわかりやすさが向上することです。もちろんPowerPointなどのOfficeソフトでマニュアルを作ることも可能ですが、マニュアルの出来が作成者の能力によって大きく異なってしまうのは難点。
その点、マニュアル作成ツールのテンプレートを活用すれば、誰でも簡単にマニュアルを作成することが可能です。画像や動画でわかりやすく解説しているツールもあるため、はじめての方でも安心して利用できます。操作性がいいことも特徴だと言えるでしょう。
マニュアル作成を効率化できる
マニュアル作成ツールを導入する2つ目のメリットは、マニュアルの作成にかかる時間を大幅に短縮できることです。マニュアル作成ツールにあらかじめ設定されているテンプレートを使えば、マニュアルのデザインや骨格を1から作る必要はありません。そのためOfficeソフトでマニュアルを作るよりも短時間で作成可能です。
また、キャプチャ機能があることで、操作手順の説明ページの画像や動画を挿入する作業も効率化できます。たとえば、口頭説明の字幕をマニュアルに入れたい場合も、自動生成機能によって作業時間がかなり短縮されるでしょう。
マニュアル作成の属人化を防止できる
マニュアル作成ツールを導入する3つ目のメリットは、属人化を防止できることです。多くの企業でマニュアルは使用されていますが、マニュアルそのものを改変できる人は限られているケースが多いでしょう。
しかし、マニュアル作成ツールを使えば、スマートフォンやタブレットからでもマニュアルを閲覧でき、現場の従業員がその場で情報を更新できます。もちろん、業務そのものの属人化にも効果的。ベテラン社員の長年の技術や経験をテキストや動画にまとめ、マニュアルに追加するのも簡単です。社内のナレッジが蓄積されていくことにも期待できます。
マニュアル作成後の管理・更新が楽になる
業務内容ごとにマニュアルを作成していると、大量のマニュアルのファイルができあがってしまいます。このような場合、マニュアルを読むにはまずどこのフォルダに必要なマニュアルがあるのかを探すところからはじめなければなりません。その点、マニュアル作成ツールを使えば、マニュアルを一元管理することが可能です。
また、マニュアルは定期的に更新していくことが望ましいですが、編集に手間がかかるほど更新頻度も少なくなりがち。しかし、マニュアル作成ツールを使用したマニュアルであれば、情報の追加や更新も簡単に行えます。
マニュアル作成後の分析も可能になる
マニュアル作成ツールには、閲覧履歴のチェック機能を備えるものが多く見られます。従業員がマニュアルを利用する頻度が確認できることも、マニュアル作成ツールを導入するメリットです。
利用頻度がわかることで、閲覧数が多いマニュアルとそうでないマニュアルが浮き彫りとなります。たとえば、閲覧数が少ないマニュアルの場合、利用者がよく検索するキーワードが含まれていないといった原因に気付くことも。このように、マニュアルを作って終わるのではなく、分析してアップデートし、さらに使いやすさに磨きをかけられるのもマニュアル作成ツールの魅力だといえます。
マニュアル作成ツールを導入するデメリット
導入するメリットが多いマニュアル作成ツールですが、デメリットもあります。具体的には「費用対効果が高いとは限らない」ことと「将来見られなくなってしまうリスクもゼロではない」点です。詳しく説明します。
費用対効果が高いとは限らない
マニュアル作成ツールには無料のものと有料のものがあります。有料ツールは機能面において優れていますが、初期費用や月額料金がかかってしまいます。そのため、企業の規模が小さい場合には、ツールにかかる費用に対して得られる効果が小さいかもしれません。
自社の状況と照らし合わせて、ツールの導入メリットがあるかどうかを検討することが大事です。不安を感じる場合は、無料トライアル期間を設けているツールをまずは利用してみるのもよいでしょう。
将来見られなくなってしまうリスクもゼロではない
マニュアル作成ツールで作ったマニュアルのデータはツールに依存します。そのため、ウィルスなどの予期せぬ事態によって、保存したデータが破壊されてしまうこともゼロとは言えません。データが端末のみに保存してある場合には、故障によってデータが見られなくなるケースも考えられます。
こうした事態を防ぐためには、複数の箇所でバックアップをとることが大切です。端末だけでなく、クラウドでも保存するなど不測の事態に備える必要があります。
マニュアル作成ツールの選び方|確認したいポイント4つ
マニュアル作成ツールを選ぶ際には「有料ツール・無料ツールのどちらにするか」「誰でも操作できそうか」「欲しい機能は揃っているか」「出力方法は何に対応しているか」の4点を確認しましょう。
有料ツール・無料ツールのどちらにするか
前述したように、マニュアル作成ツールには、無料のものと有料のものがあります。事業規模が小さい場合は、無料プランのあるマニュアル作成ツールからはじめることをおすすめします。ただし、無料プランの場合は利用できるユーザー数や使えるサイト、システムの数などに制限がある場合がほとんどです。
反対に事業規模が大きく従業員やユーザー数が多い場合は、有料ツールでないと対応しきれないでしょう。有料の場合は、月額課金制で数千円のものから、10万円を超えるものまであります。必要以上にコストをかけすぎないように、使う用途に合わせてツールを選ぶことが大切です。
誰でも操作できそうか
マニュアル作成ツールの良し悪しは、マニュアルの作りやすさと、できあがったマニュアルが実務において使いやすいかどうかで決まると言えます。ツールを選ぶ際には、どの従業員が触っても操作しやすいかどうかを確認しましょう。
とくに、IT機器やパソコンの操作に不慣れな人が多い職場や、外国人が多い職場の場合は、使いやすさが重要です。直感的に操作できるものや、多言語に対応しているツールを選ぶようにしましょう。無料トライアルを利用し、事前に操作感を確認しておくことが大切です。
欲しい機能は揃っているか
企業によってマニュアルに求める機能は異なります。マニュアル作成ツールを選ぶ際には、まず自社が欲しい機能があるかどうかを必ず確認しましょう。たとえば、マニュアルは大きく、業務手順を説明するものと、機器やシステムなどの操作手順書に分けられますが、それぞれに必要な説明方法は異なります。
業務手順をわかりやすく説明するためのマニュアルであれば、画像や動画を簡単に切り出せるキャプチャ機能が重要です。一方の操作手順書の場合は、キャプチャ機能に加えて操作説明文を自動で生成できる機能があると便利でしょう。
出力方法は何に対応しているか
作成したマニュアルをExcelやPowerPointなどでも見ることができれば、マニュアルを活用する幅が広がります。そのため、マニュアル作成ツールを選ぶ際には、複数の出力方法に対応しているかを確認しましょう。WordやExcelのインポートにも対応している場合は、既存のマニュアルを再利用できます。できるだけ多くの形式に対応しているツールがおすすめです。
また、マニュアルに動画を活用するケースも増えてきています。さまざまな端末上でマニュアルを作成できるよう、扱える動画の拡張子の選択肢も多いほうがよいでしょう。
まとめ
マニュアル作成ツールを導入すると、マニュアルの作成が効率化されるだけでなく、使いやすさも大幅に改善されることに期待できます。また、マニュアル作成ツールには、テンプレートやキャプチャ機能、音声認識機能などが搭載されており、Officeソフトでは作るのが難しい高性能なマニュアルも簡単に作成することが可能。
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