費目別原価計算とは?費目の種類や効率化する方法を解説

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費目別原価計算(費目別計算)は原価計算の第一段階で行う計算であり、材料費と労務費、経費を費目別に分類して記録・集計する作業を指します。

この記事では費目別原価計算の基礎知識に加え、費目の種類や効率的な原価計算の方法についても解説しますのでぜひ参考にしてください。

費目別原価計算(費目別計算)とは

「費目」とは「使途ごとに分けた費用の名目」という意味を持つ言葉です。原価計算における「費目別原価計算」は作業の最初のステップに該当するもので、原価が発生した形態をもとに材料費と労務費、経費へ分類し、さらにそれぞれを直接費・間接費に分類します。
費目別原価計算はあくまでも原価計算を工程するいち工程であり、原価計算はほかの2つの工程とあわせて行うことで完了するものです。

原価計算方法の流れ

原価計算は費目別原価計算を含む3つの工程で成り立っています。ここからは、それぞれの工程について解説します。

費目別原価計算を行う

原価計算における最初の工程が費目別原価計算です。まずは商品やサービスの提供にいたるまでにかかった原価要素を材料費、労務費、経費のいずれかに分類し、それからさらに各費用を直接費と間接費に分類します。
直接費は原価要素の中で「どの製品にどの程度消費したのかを直接認識できるもの」を指す一方で、間接費には「どの製品にどの程度消費したのかを直接把握できないもの」が当てはまります。

部門別原価計算を行う

部門別原価生産は、費目別原価計算で記録・集計された間接費を各部門へ分配する工程です。間接費に分類される費用が「どの部門でどの程度投下されたのか(原価がかかったのか)」を決めるためのコスト配賦作業というとわかりやすいかもしれません。
各部門の分配割合を決定する配布基準の設定にあたっては、占有面積や人員数、工数比などにもとづいた慎重な判断が求められます。

製品別原価計算を行う

費目別原価計算、部門別原価計算の結果をもとに、直接材料費と直接労務費、直接経費、製造部門比を製品別に集計する工程が製品別原価計算です。製品ごとの原価算出を通じて、損益を明確にするのが主な目的とされています。
計算方法は生産形態によって異なり、同一製品を大量生産する場合は「総合原価計算」が、複数の製品を個別生産する場合は「個別原価計算」を用いるのが一般的です。

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原価計算における費目の種類

ここでは、費目別原価計算で用いられる各費目について紹介します。費目別の概要を把握して正しく使い分けましょう。

材料費

材料費は製品をつくる上で必要な原材料や部品、消耗品などにかかった費用のことで、以下の5種類に分類されます。

費目 内容
原材料費 製品をつくるための材料にかかる費用
買入部品費 外部から仕入れる物品にかかる費用
燃料費 製品をつくるための燃料にかかる費用
工場消耗品費 製品を作るために必要な道具類の中で少額なもの
消耗工具器具備品費 大型の工具や機材関連の費用

直接材料費

直接材料費とは、製品を作るために直接消費(使用)される物品の費用です。製品の中に明白に組み込まれているものが直接材料費に該当します。
直接材料費はさらに「主要材料費」と「買入部品費」に分類され、主要材料費には鉄や糸、布などの原料が該当します。一方で買入部品費にはすでに完成している基盤やネジなど、製品にそのまま組み込まれるものが分類されます。

間接材料費

間接材料費は、製品をつくるのに直接的・補助的に消費(使用)される物品の費用です。材料費の中で直接材料費に含まれないものは、すべて間接材料費だと考えて問題ありません。なお、間接材料費は以下の3種類に分類されます。

費目 内容
補助材料費 燃料、薬品、塗料など
工場消耗品費 サンドペーパー、機械油など
消耗工具備品費 工具、台車など

労務費

労務費は製品をつくるのに直接・間接的に関わった従業員にかかる費用を指すもので、以下の5つに分類されます。

費目 内容
賃金 月給制で働く従業員への給与
雑給 時給制で働く従業員(パート、アルバイトなど)への給与
従業員賞手当 賞与や手当(交通費、家族手当など)関連の費用
退職給付費用 将来的な支払いを見越し、企業で積み立てているお金
福利費 社会保険料や労働保険料などの費用

直接労務費

直接労務費は、製品の製造に関わる業務を担当する従業員への賃金のことです。具体的には製品の成功過程で発生する切削や加工、組み立てなど製造に直接的に関わる労務費が該当します。
ただし、製造ラインで作業するすべての従業員の労務費が直接労務費になるわけではありません。間接的な作業や手待時間は間接労務費となるため注意が必要です。

間接労務費

関節労務費とは、製品の製造に間接的に関与した従業員(間接工)に対して発生する賃金を指すもので、機械のメンテナンスや運搬、倉庫整理、清掃など製造工程とは直接関係しない作業が該当します。具体例は以下のとおりです。

・間接工の賃金
・直接工による間接的な作業で発生した賃金
・手待時間
・工場の監督者、事務職員などへの賃金
・休業賃金
・賞与手当、退職引当金、福利費

経費

経費とは。製造にかかる費用の中で材料費・労務費に分類されないものを指すもので、以下の4種類に分類されます。

費目 内容
測定経費 電気代、水道代など消費量が明確に測定されるもの
支払経費 通信費、修繕費、雑費など、支払いの目的が明確な経費
月割経費 事務機器のリース料や新聞の購読など、数ヵ月にわたり支払う経費
発生経費 減価償却費に代表される金銭の支払いはないが経費として計上すべきもの

直接経費

直接経費とは、経費の中で製品の製造に直接関わるものを指します。具体的な例は以下のとおりです。

費目 内容
外注加工費 製品加工に用いる金型の外注費用、加工や組み立てを外部に委託した際に発生した費用
特許権使用料 自社で製品を作るにあたって、他者の特許を利用する際に支払う対価

なお、外注費用であっても製造に直接関与しない場合は直接経費には該当しません。

間接経費

間接経費は製品の製造に直接の関わりがない経費のことで、代表例としては以下があげられます。

費目 内容
減価償却費 建物や機械の減価償却費
修繕費 建物や機械の修繕費
水道光熱費 電気代や水道代など
租税公課 印紙税、固定資産税など
保険料 火災保険料や損害保険料など
福利厚生費 福利厚生のために要する原価
保管料 材料や部品度を保管する倉庫代など
旅費交通費 出張時の交通費、宿泊費など

原価計算の種類は目的で異なる

原価計算には「標準原価計算」「実際原価計算」「直接原価計算」の3種の方法があります。ここからは、それぞれの計算方法について解説していきます。

標準原価計算

標準原価計算とは、労働力や材料の標準的な使用量や使用時間にもとづいて算出する方法です。実際の使用量・使用時間から算出する方法ではないため、実績値との開きが生まれるケースも珍しくありません。ただし、標準原価は「理想的な原価」を意味するため、標準原価計算で算出された原価と実際の原価の大きく異なる場合に改善点を見つけやすいというメリットがあります。

実際原価計算

実際原価計算とは、文字どおり実際にかかった原価を計算する方法です。標準値にもとづく標準原価計算とは異なり、実際の使用量・使用時間などから原価を算出するため、精度を高めやすいメリットがあります。現状把握を目的に用いられるケースが多く、また標準原価計算とあわせて実施すると理想と現実の乖離を可視化することができます。

直接原価計算

直接原価計算とは、原価を「固定費」と「変動費」に分類した上で、変動費に重きを置く原価計算方法です。固定費は製品の生産量に左右されない費用、変動費は生産量に応じて変化する費用を指します。機械を製造する際の原料や部品などが変動費の代表例です。
直接原価計算ではこの変動費に着目して原価を計算することで、採算性を分析しやすくなるメリットがあります。

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原価計算はシステムで効率化可能

原価計算には複数の工程があり、方法も1つではありません。そのため、すべてを手作業で進めるのは効率や正確性、コストなどあらゆる面での負担が大きくなってしまいます。しかし、原価計算システムを使えば数値を入力するだけで原価が自動で計算されるのはもちろん、データの分析・活用にも役立ちます。業務効率や生産性の向上、やコスト削減などのメリットも期待できるので、検討の価値は十分にあるのではないでしょうか。

【まとめ】原価管理システムの比較検討はPRONIアイミツで

費目別原価計算(費目別計算)は原価計算における工程の1つであり、正確に計算するには膨大な費目を正しく理解した上での分類が求められます。そのためには専門な知識が必要なだけでなく相当な工数が発生すると考えられるため、効率やコストを考えると専用のシステムを導入するのがおすすめといえるでしょう。
「PRONIアイミツ」では、原価管理システムの比較検討に役立つ幅広い情報を掲載しています。原価管理システムを導入する際の製品選びにぜひご活用ください。

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