営業費用と営業費は違う?売上原価や販売費及び一般管理費についても解説【2025年最新版】
「営業費用」と「営業費」は一見同じ意味を持つ言葉に見えますが、実は両者は異なるものです。
この記事では、営業・バックオフィス・情報システムなど幅広い分野の法人向けSaaSサービスを比較検討できる「PRONIアイミツ」が、営業費用と営業費の違いとあわせて、売上原価や販売費及び一般管理費(販管費)についても解説します。営業費用について関心をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
- 営業費用とは
- 営業費用と営業費は違う?
- 売上原価とは
- 販売費及び一般管理費(販管費)とは
- 売上原価の内訳
- 販管費の内訳
- 原価管理の効率化にはシステム導入が効果的
- 【まとめ】原価管理システムの比較検討はPRONIアイミツで
営業費用とは
「営業費用」とは、製品の生産やビジネスの実行などにともなう費用のことです。「運用費用」「稼働費用」と呼ばれることもあり、設備の運用や保守費用などもそこに含まれています。企業活動の推進・維持に必要な費用(コスト)を指すものだと覚えておくとよいでしょう。営業費用は会計ルールによる規定がないことから「営業費」と呼ばれるケースもありますが、「売上原価」+「販売費用及び一般管理費」として扱われるのが一般的です。
また、IFRS(国際財務報告基準)では必要に応じた利益の区分が認められていることから、売上原価と販売費及び一般管理費を分けず、2つを合わせて「営業費用」として開示されることも多いようです。
営業費用と営業費は違う?
「営業費」は、営業活動に必要な経費のことで、販売費及び一般管理費として扱われるのが一般的です。営業費と営業費用の違いが会計ルールで規定されていないため、営業費用と営業費を同じ意味で用いるケースも多く見られます。
しかし、会計上では営業費用は「売上原価+販売費及び一般管理費」である一方で、営業費は「販売費及び一般管理費」として認識されているという違いがあります。
売上原価とは
ここからは、営業費用の一部である「売上原価」について詳しく解説していきます。
売上原価は商品をつくる直接費用
「売上原価」とは、売れた商品に関する費用のことで、具体例としては以下があげられます。
・商品製造にかかった材料費
・商品の仕入れ原価
・商品製造に必要な設備に関する費用や減価償却費
・商品製造に従事する従業員の人件費や外注費用
・商品製造工程で発生した水道光熱費用
・その他諸経費
製造業では製品が売れた時に、その製品の生産や仕入れにかかった費用が売上原価として計上されます。売れていない製品の生産・仕入れに要した費用は売上原価には含まないので注意が必要です。
なお、レストランやカフェなどの飲食業では、顧客へ提供する飲食物の材料費や仕入れ原価が売上原価となります。
販売費及び一般管理費(販管費)とは
続いては、販売費及び一般管理費(販管費)について詳しく解説していきます。
販管費は商品の販売・管理に必要な費用
販売費及び一般管理費とは、文字どおり「販売費」と「一般管理費」を合わせた費用を指すもので、「販管費」という略称で呼ばれるのが一般的です。
「販売費」は製品の販売にかかる費用のことで、例としては営業や販売に関する部門の従業員の人件費、広告宣伝費、販売手数料などがあげられます。一方で「一般管理費」は製品の在庫管理や従業員管理などに関する費用のことです。
一般管理費には管理部門である総務や経理、人事などの従業員の人件費があてはまりますが、業務内容によっては「売上原価」として区分するものもあるので注意が必要です。
売上原価の内訳
営業費用に含まれる「売上原価」とはどのようなものなのでしょうか。ここからは、売上原価について解説していきます。
販売した商品の製造で生まれた材料費
売上原価には、売れた製品・商品の製造に要した材料費が該当します。パンを製造している場合は、販売したパンを作る時に使った小麦粉や塩、水などの仕入れにかかった経費が売上原価となります。
売上原価は製品が販売されたタイミングで計上され、販売されていない製品は「棚卸資産」として計上されます。まだ販売されていない製品にかかった費用が売上原価として計上された場合は、会計収支が合わなくなるので注意が必要です。
商品製造に関する減価償却費・水道光熱費
商品の製造にあたっては工場の稼働にともなう水道光熱費などが発生しますが、こうした工場設備の減価償却費や水道光熱費も売上原価に含まれます。工場の設備は長期間の稼働によって資産価値の低下するため、それを見越して使用期間ごとの資産価値を売上原価として計上します。
なお、水道光熱費については商品の製造時に使用した電気や水、空調など費用も売上原価に該当します。
製造部門に勤務するスタッフの人件費
製造部門の従業員の人件費は「労務費」と呼ばれ、売上原価の1つとして計上されます。くわえて、生産管理・品質管理や生産技術などの部門は直接製造には関わらないものの、製品の質を維持するために必要なことからこれらも売上原価に含まれます。
製造に直接関わる部門の人件費は「直接労務費」、生産管理や品質管理といった関節部門の人件費は「関節労務費」として売上原価に計上しましょう。
販管費の内訳
販管費は「販売費」と「一般管理費」の2つで構成されています。ここからは、販管費の内訳について詳しく解説していきます。
販売費
販売費とは、製造した商品の販売に必要な費用のことです。広告宣伝費用や販売手数料、運送費のほか、営業をはじめとする販売に携わる部門の人件費などが含まれます。
営業部門と管理部門が明確に分かれていない企業では「販売費」と「一般管理費」の判別が難しいため、販売費を計上するためには営業部門を明確にする必要があります。
一般管理費
一般管理費とは、在庫管理や従業員管理などにかかる費用のことです。例としては、総務や人事、経理などの管理部門に属する従業員の人件費があげられ、給与や賞与、各種手当てや社会保険などが含まれます。
そのほかにも水道光熱費や旅費交通費といった費用も一般管理に該当するものです。
原価管理の効率化にはシステム導入が効果的
営業費用や営業費などの原価管理は製造業における重要な業務ですが、適切に行うためには専門的な知識が求められる場面が多いのも事実です。知識を持たない人が担当した場合は、膨大な時間と労力を要することになるかもしれません。
効率的な原価管理を叶えるためには「原価管理システム」の導入がおすすめです。原価管理システムを使えば、正確かつスピーディーな原価計算が可能になります。予算・実績の比較や損益計算などに対応しているシステムも多いので、さまざまな場面で役立つでしょう。
【まとめ】原価管理システムの比較検討はPRONIアイミツで
この記事では、営業費用の概要や営業費との違い、売上原価や販管費などについて解説しました。営業費用を含む原価管理を正確かつ効率的に進めるためには原価管理システムの導入がおすすめですが、数あるシステムの中からニーズに合ったものを選ぶのは容易ではありません。
「PRONIアイミツ」では、原価システムの比較検討に役立つさまざまな情報を掲載しています。複数のシステムを比較検討した上で導入する製品を決めたいという方はぜひご活用ください。
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