原価管理はエクセルでも可能?おすすめのテンプレートやシステムを紹介
原価管理は、企業の利益を左右する重要な業務の一つです。しかし、「原価管理システムを導入するほどではない」「まずはエクセルで管理したい」と考える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、原価管理をエクセルで行う方法やメリット・デメリットを解説するとともに、おすすめのテンプレートやシステムを紹介します。自社に適した管理方法を検討する際の参考にしてください。
- エクセルで原価管理はできる?方法を解説
- エクセルで原価管理を行うメリット・デメリット
- エクセルで原価管理を行う際のポイント
- 【無料で使える】原価管理におすすめのエクセルテンプレート3選
- エクセル管理が難しい場合におすすめの原価管理システム4選
- まとめ:エクセルで原価管理は可能だが、状況に応じた選択が重要
エクセルで原価管理はできる?方法を解説
原価管理とは、製品やサービスの提供にかかるコストを把握・分析し、利益を適切に確保するための管理手法です。原価管理をおこなう方法は主に以下のようなものがあり、一定以上の規模になると基本的には原価管理システムを利用します。
原価管理をおこなう方法
- Excel / Google スプレッドシートなど表計算ソフトで管理する
- 原価管理システム・ソフトを導入する
- 会計ソフトの原価管理オプションや拡張機能を利用する
- 外部の専門業者にデータ入力や原価計算を委託する
ただし、取引量やプロジェクト数が「人力で追える」範囲だったり、原価構造がシンプルだったりする場合はエクセルでおこなうケースも多いです。
エクセルで原価管理する方法
ではエクセルで原価管理をおこなう場合、どのような手順・方法があるのでしょうか。基本的には材料費や労務費、経費を項目ごとに整理し、関数を用いて集計することで、原価を把握できます。具体的な運用イメージは以下の通りです。
1.マスターシートを作成して単価情報を整理する
材料費や労務費(時給)など、変動の少ない基本情報をマスターとして登録します。計算の「元データ」を一箇所に集約することで、単価変更時の修正漏れを防ぎ、入力作業の効率を上げることができます。
2.実績入力シートを設けて日々のコストを記録する
いつ、どの製品に、どの材料を何個使ったか、誰が何時間作業したかを日々記録します。入力規則を設定してマスターから項目を選択できるようにすれば、表記ゆれによる集計ミスを防止できます。
3.関数や計算式を組み込んで原価を自動算出する
VLOOKUP関数やXLOOKUP関数を用いてマスターから単価を自動で呼び出し、使用量や作業時間を掛けて原価を算出します。手計算を排除することで、ヒューマンエラーを減らし、正確な数値を即座に把握できるようになります。
4.ピボットテーブルを活用して多角的に分析・可視化する
蓄積したデータからピボットテーブルを作成し、製品別、工程別、月別などの切り口でコスト構造を分析します。グラフ化することで利益率の低い項目やコスト超過の原因をひと目で把握し、具体的な改善策につなげます。
基本的には上記のような手法や手順を使うことで、原価管理が可能です。
エクセルで原価管理を行うメリット・デメリット
エクセルでの原価管理は、手軽に始められる一方で、運用方法によってはリスクが大きくなる点にも注意が必要です。エクセルで原価管理を行う際の主なメリット・デメリットについて解説します。
エクセルで原価管理を行うメリット
エクセルで原価管理を行うメリットはおもに以下3つに集約されます。
エクセルを使う3つのメリット
- 初期費用不要で、すぐに始められる
- 自社に合わせて柔軟にカスタマイズできる
- 多くの従業員が使い慣れている
エクセルで原価管理を行う場合、初期費用をかけずにすぐに始められます。システム導入費や環境構築の費用が掛からないため、費用と時間の節約ができる点がメリットです。また、自社の業務内容や管理方法に合わせて柔軟にカスタマイズできる点も魅力と言えます。
さらに、エクセルは多くの従業員が使い慣れているため、操作習得の負担が少なく現場にも定着させやすい点もメリットです。導入後の教育コストを抑えながら、スムーズに運用を開始できるでしょう。
エクセルで原価管理を行うデメリット
メリットがある一方で、エクセル管理にはデメリットも存在します。エクセル管理のデメリットとしては以下が挙げられます。
エクセルを使う3つのデメリット
- 複雑な数式が組まれていると属人化しやすい
- 最新の更新が反映されない可能性がある
- セキュリティ管理が煩雑になりやすい
エクセルで原価管理を行う場合、関数や計算式が複雑になると、内容を理解できる人が限られ、属人化につながる可能性があります。また、リアルタイムでのデータ共有に弱く、更新タイミングのズレによって最新ではない情報を参照してしまうリスクもあります。
さらに、アクセス権限の管理が不十分になりやすい点も課題です。エクセルファイルはローカル保存やメールでの共有が中心になりやすく、関係者以外が閲覧・編集できてしまう可能性があります。
こうしたリスクは関係者や扱う案件が増えるほど、大きくなります。リスクを防ぐという観点からツールを導入するユーザーも少なくないのです。
エクセルで原価管理を行う際のポイント
エクセルで原価管理を行う場合は、単に表を作成するだけでなく、運用しやすい仕組みを整備しておくことが重要です。本章では、エクセルで原価管理を行う際に押さえておきたいポイントについて解説します。
エクセルで原価管理を行う際の注意点
- 項目設計をあらかじめ整理しておく
- テンプレートを活用する
- 更新ルールを決めて運用する
項目設計をあらかじめ整理しておく
原価管理をスムーズに行うためには、あらかじめ管理項目を整理しておくことが重要です。材料費や労務費、外注費など、どの項目で原価を管理するかを明確にしておくことで、入力や集計の手間を減らせます。
また、後から項目を追加・変更すると計算式の修正が必要になるため、最初の段階である程度の設計を固めておくことが重要です。自社の業務フローに沿って項目設計を行うことで、実務に即した原価管理が可能になります。
テンプレートを活用する
原価計算表を一から作成する場合、フォーマット設計や関数設定に手間がかかります。テンプレートを活用すれば、基本的な構成や計算式があらかじめ組み込まれているため、スムーズに運用を開始できます。
また、テンプレートをベースに自社に合わせてカスタマイズすることで、効率的に原価管理の仕組みを構築できます。特に初めて原価管理を行う場合は、テンプレートの活用がおすすめです。
更新ルールを決めて運用する
エクセルで原価管理を行う際は、更新ルールを明確にしておくことが重要です。誰が・いつ・どのようにデータを更新するのかを決めておかないと、入力漏れや更新の遅れにつながる可能性があります。
例えば、更新担当者を決める、更新タイミングを統一する、ファイルの保存場所を一本化するといったルールを設けることで、運用の安定性が高まります。継続的に正確なデータを管理するためにも、運用ルールの整備は欠かせません。
【無料で使える】原価管理におすすめのエクセルテンプレート3選
原価計算表を簡単に作成する方法として、テンプレートの活用がおすすめです。ここでは、無料で使える原価管理におすすめのエクセルテンプレートを3つ紹介します。
おすすめのエクセルテンプレート3選
- freeeの「製造原価報告書テンプレート」
- テンプレート・フリーの「原価管理表」
- テンプレート・フリーBizの「原価計算管理表」
freeeの「製造原価報告書テンプレート」
freee「製造原価報告書テンプレート」は、freee株式会社が提供している製造原価報告書テンプレートです。会計基準に沿った形式で原価を整理できる点が特長です。
基準に沿った管理を行いたい場合や、信頼性の高いテンプレートを利用したい企業に適しています。
→ 公式サイト
テンプレート・フリーの「原価管理表」
テンプレート・フリーの「原価管理表」は、シンプルな構成が特長のテンプレートです。材料費や労務費などを入力するだけで、基本的な原価を把握できます。
項目があらかじめ整理されているため、初めて原価管理を行う場合でも扱いやすく、簡易的に運用を始めたい企業におすすめです。
→ 公式サイト
テンプレート・フリーBizの「原価計算管理表」
テンプレート・フリーBizの「原価計算管理表」は原価だけではなく、粗利益まで自動計算できる実務向けのテンプレートです。
部門別・プロジェクト別に管理でき、より詳細な原価分析が可能です。収益管理まで行いたい企業にとって、実務で活用しやすい構成となっています。
→ 公式サイト
エクセル管理が難しい場合におすすめの原価管理システム4選
エクセルは手軽に原価管理を始められる一方で、管理の限界が見えてくることがあります。情報共有や属人化に課題を感じる場合は、原価管理システムの導入を検討するといいでしょう。
原価管理システムでは、材料費や労務費、外注費のデータを一元管理し、リアルタイムで原価を把握できます。複数人での同時入力やデータ共有にも対応しており、常に最新の情報をもとに管理できる点が特長です。
原価管理システムを検討したい方は、ぜひPRONIアイミツ(当サイト)をご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った原価管理システム(最大6社)をご案内可能です。
ここでは、エクセル管理が難しい場合におすすめの原価管理システムを4つ紹介します。
PRONIがおすすめする原価管理システム4選
ZAC
ZACは、プロジェクト型ビジネスの業務を一元管理できる原価管理システムです。販売管理や購買、勤怠などを統合し、案件ごとの情報を集約します。業務全体を可視化し、効率的なプロジェクト運営を支援します。
工数や経費、外注費などのデータをもとに原価を自動集計できる点が特長です。売上と合わせて利益を算出でき、手作業による計算を軽減します。案件ごとの収支を正確に把握することで、利益管理の精度向上につながります。
導入前には、Web上で操作を体験できる製品ツアーや無料のデモ相談が用意されています。業務に応じた改善提案や機能説明を受けることが可能です。運用イメージを具体的に確認しながら導入を検討できます。
主な機能
マネーフォワード クラウド個別原価
マネーフォワード クラウド個別原価は、案件ごとの原価と利益を可視化できる原価管理システムです。工数や経費、外注費などを案件単位で管理し、プロジェクトごとの収支状況を把握できます。会計サービスとの連携にも対応しています。
特長は、原価と売上を紐づけてリアルタイムで利益を把握できる点です。工数や経費を入力することで原価を自動算出し、案件単位で収支を確認できます。採算の見える化により、利益改善や意思決定の精度向上につながります。
マネーフォワードの会計サービスと連携することで、仕訳や経理業務まで一元管理できます。クラウド型のため場所を問わず利用でき、原価管理と経理業務を効率化したい企業におすすめです。
主な機能
Reforma PSA
Reforma PSAは、プロジェクト型ビジネスの業務を一元管理できる原価管理システムです。販売管理や購買、勤怠などを統合し、案件ごとの情報を集約します。業務全体の可視化により、効率的なプロジェクト運営を支援します。
特長は、工数や原価、売上を一体で管理できる点です。人件費や外注費を案件ごとに紐づけて管理し、利益をリアルタイムで確認可能です。収支状況を正確に把握することで、利益管理の精度向上につながります。
導入前にはデモや相談を通じて、機能や運用方法を試せます。自社の業務に合わせたカスタマイズにも対応しており、プロジェクト型ビジネスの原価管理を強化したい企業に適しています。
主な機能
プロカン
プロカンは、プロジェクト単位での収支管理に対応した原価管理システムです。工数や売上、経費などを一元管理し、案件ごとの利益状況を整理できます。
工数をもとに人件費を自動計算し、原価と利益を把握できる点が強みです。作業時間の入力だけで原価を反映し、案件ごとの収支をリアルタイムで確認できます。採算管理の効率化と精度向上につながります。
無料トライアルがあり、導入前に操作性を確認できます。シンプルな操作性で現場への定着もしやすく、手軽に原価管理を始めたい企業におすすめです。
主な機能
まとめ:エクセルで原価管理は可能だが、状況に応じた選択が重要
原価管理はエクセルでも可能で、手軽に始められる点がメリットです。特に、小規模な運用であればエクセルでも十分に対応できます。
一方で、データ量の増加や複数人での運用が必要になると、管理の手間やミスのリスクが高まります。自社の状況に応じて、エクセルと原価管理システムを使い分けましょう。
数ある原価管理システムを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変でしょう。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った原価管理システムが分かる診断(無料)ができます。
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