法人カードは社員用に発行できる?メリットや導入時の注意点も解説
「社員の出張費や経費精算の管理が煩雑になっている」「社員が立て替えた経費をスムーズに処理したい」とお考えの経営者や経理担当者は多いでしょう。そんな課題を解決する方法のひとつが、法人カードを社員用に発行することです。
本記事では、法人カードを社員用に発行する際のメリットや導入時の注意点を詳しく解説します。経費管理を効率化し「不正利用のリスクも抑えたい」という経理担当者はぜひご覧ください。
- 法人カードは社員用に追加発行できるか
- 社員用の法人カードを発行するメリット
- 従業員カードを発行する際の注意点
- 【2025年最新】社員用に追加発行できる法人カードおすすめ3選
- 【無料で追加発行】社員用におすすめの法人カード3選
- 社員が使うクレジットカードを管理するコツ
- 法人カードの比較方法・選び方
- まとめ:従業員用の追加カードで経理の業務効率化をしよう
法人カードは社員用に追加発行できるか
法人カードとは、企業や団体が事業活動における支払いを管理しやすくしたり、効率的に経費精算を行うために利用するクレジットカードです。法人名義で発行され、経費や業務上の支払いに使用されます。プライベートで使うカードと、事業で使う法人カードを分けることで、事業の経費精算がとても楽になります。
法人カードは社員用に追加発行することが可能です。社員用に発行することで、経費管理の効率化や透明性向上が期待できますが、利用ルールや管理体制を整えることが重要です。追加カードは従業員ごとに発行されるため、記載された名義の従業員以外は利用できない点には注意が必要です。発行できる追加カードの枚数や費用はカード会社や種類によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
社員用の法人カードを発行するメリット
社員用の法人カードを発行することで、企業全体の経費管理が効率化され、コスト削減や従業員の負担軽減といった多くのメリットがあります。以下では具体的な利点を解説します。
経費精算を効率化できる
社員が法人カードを利用することで、社員の現金の立替精算が不要になり、経理の負担が軽減されます。また、法人カードの利用明細は経費の証拠としてそのまま使用できるため、紙の領収書を収集したり、手入力でデータを処理したりする手間も省けます。
法人カードの利用履歴を経費精算システムに自動取り込みすることも可能となってきています。社員が法人カードを使った後、経費精算システム上で該当データを選択して申請するだけなので、経費精算の手間が大幅に削減されます。
ポイントや特典の活用
社員用カードの利用により、会社全体の支出が集約されるため、ポイントや特典を効率的に獲得できます。これらのポイントは、備品購入や出張費の支払いなど、企業活動に役立てられます。一部のカードでは、特定の業種向けにカスタマイズされた特典や、提携施設での割引も提供されており、活用すればさらに経費削減につながります。
振込手数料などのコスト削減ができる
法人カードを活用すれば、支払いの際に銀行振込などの必要がなくなり、振込手数料の削減につながります。特に、複数の従業員を抱え頻繁な精算が発生する企業では、このコスト削減効果はさらに大きくなります。
従業員カードを発行する際の注意点
従業員用の法人カードを発行することで、企業には経費管理や業務効率化などのメリットがありますが、適切に運用するためにはいくつかの注意点があります。以下では、具体的なポイントを解説します。
社員のカード利用ルールを設ける
従業員が法人カードを利用する際には、利用目的や範囲を明確にするルールを設けることが重要です。不適切な利用や無駄遣いを防ぐため、業務上必要な支出に限定するガイドラインを策定し、全従業員に周知徹底しましょう。また、カード利用の際には上司の承認が必要な仕組みや、利用額の上限設定を設けることで、経費の適正管理が可能になります。
年会費などのコストが増える場合がある
従業員カードを複数枚発行すると、追加カードの発行費用や年会費が発生する場合があります。一部の法人カードでは追加カードが無料のものもありますが、カードによっては1枚ごとにコストがかかることがあるため、事前に費用体系を確認することが必要です。特に中小企業の場合、追加費用が負担になる可能性もあるため慎重に検討しましょう。
発行枚数に上限がある場合がある
法人カードの発行枚数には、カード会社によって上限が設けられている場合があります。企業の規模やカードの種類によっては、必要な数のカードを発行できないこともあるため、事前に確認が必要です。また、発行上限を超える場合は、別のカードプランへの切り替えや他社カードの併用を検討することも選択肢となります。
数ある法人カードを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った法人カードが分かる診断(無料)ができます。
【2025年最新】社員用に追加発行できる法人カードおすすめ3選
2025年最新比較で、社員用に追加発行できる法人クレジットカードおすすめ3選を紹介します。カード会社ごとに特徴やおすすめポイントも紹介しますので、法人カードを比較検討したい方はぜひ参考にしてください。
- JCB法人カード
- アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・カード
- ダイナースクラブ ビジネスカード
JCB法人カード
JCB法人カードは、株式会社ジェーシービーが提供する法人カードです。JCBは日本発のクレジットカードブランドとして信頼性が高く、国内はもちろん、海外での利便性にも優れています。JCB法人カードは、用途やビジネス規模に応じた多彩なカードラインアップが特徴で、年会費無料のプランから、充実した特典がつくゴールドカードまで、ニーズに合わせて選択可能です。
他社の法人カードと比較した、JCB法人カードのおすすめポイントは「選べる年会費プラン」。まずは、初年度年会費無料のスタンダードカードで初期コストを抑え、物足りないと感じた場合は、ゴールドカードやプラチナカードに切り替えるのがおすすめです。JCB法人カードを従業員用に追加発行したい場合は、1枚につき1,375円の年会費が必要です。
アメリカン・エキスプレス(R)・ビジネス・カード
「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード」は、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッドが提供する法人カードです。世界中で広く知られるこのカードは多くの企業が採用しており、グローバルな取引においても信頼できます。
アメックスビジネスカードの魅力は、旅行保険や空港ラウンジの無料利用といった特典をはじめ、充実した付帯サービスにあります。国内外のさまざまな加盟店で利用できる点も使い勝手が良く便利です。アメックスビジネスカードを従業員用に追加発行したい場合は1枚につき、6,600円の追加発行手数料が必要です。
ダイナースクラブ ビジネスカード
ダイナースクラブ ビジネスカードは、三井住友トラストクラブ株式会社が提供する法人カードです。洗練されたサービスは国内外で高い評価を受けており、企業の信頼性を高めるツールとしても活用されています。追加発行費は無料ですが、3枚目以降は1枚あたり5,500円の年会費が必要です。
ダイナースクラブ ビジネスカードの最大の魅力は、ステータス性を兼ね備えた高級志向の特典と、業界屈指のサポート体制です。例えば、世界中の一流レストランでの優待や、ハイクラスの空港ラウンジが利用可能です。また、出張や接待などのビジネスシーンで役立つ特典も充実しており、従業員カードの発行や利用明細の一括管理機能も提供しています。
【無料で追加発行】社員用におすすめの法人カード3選
社員用の法人カードを無料で発行できるサービスもあります。以下、2025年最新比較で、無料で追加発行できる法人カードおすすめ3選を紹介します。特典やサービスがそれぞれ異なりますので、比較検討したい方はぜひ参考にしてください。
- バクラクビジネスカード
- UPSIDERカード
- 三井住友カードビジネスオーナーズ
バクラクビジネスカード
-
料金
ー -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
バクラク法人カードは、株式会社LayerXが提供する法人カードです。このカードは年会費や追加発行費が完全無料であり、経費精算やキャッシュフロー管理を効率化したい中小企業やスタートアップ企業におすすめのカードです。
他社の法人カードと比較したおすすめポイントは「経費精算ソフトやAIとの連携」にあります。無料で利用できるカードでありながら、各社の経費精算ソフトやAIとの連携により経費データが自動で連携されるため、手作業による入力ミスを防ぎ、より正確な経費管理が可能です。また、利用明細の自動仕訳機能や詳細な支出レポートの作成など、財務管理の負担を軽減する多数の機能が備わっている点も魅力です。
- 利用先の指定・制限機能
- 利用上限額設定機能
- カード即時ロック機能
- カード別アカウント権限機能
- 事前・事後利用申請機能
- 仕訳機能
- 証憑回収機能
- メモ/証憑アップロード機能
- リマインド機能
- 電子帳簿保存法・インボイス制度対応
-
料金
ー -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
UPSIDER(アップサイダー)カードは、株式会社UPSIDERが提供する法人カードです。スタートアップ企業から大企業まで幅広く利用されており、特に新規上場企業の20%以上が利用するほど急成長中の企業から支持が高いです。
他社と比較したUPSIDERカードの魅力は、年会費無料、追加発行費無料で低コストで利用できるカードでありながら、高い利用限度額を提供している点です。これまで資金繰りに悩む企業をサポートしてきた実績があります。それに加え、リアルタイムで経費の確認・管理が可能な独自のプラットフォームを提供しているため、利用状況を正確に把握できる点もおすすめです。
- 利用先の指定・制限機能
- 利用上限額設定機能
- カード即時ロック機能
- カード別アカウント権限機能
- 事前・事後利用申請機能
- 仕訳機能
- 証憑回収機能
- メモ/証憑アップロード機能
- リマインド機能
- 電子帳簿保存法・インボイス制度対応
-
料金
お問い合わせ -
初期費用
なし
-
最低利用期間
なし
-
最低利用人数
なし
三井住友カード ビジネスオーナーズは、三井住友カード株式会社が提供する法人カードです。個人事業主や中小企業経営者を主な対象とし、幅広い事業規模に導入実績があります。企業活動において欠かせない経費精算やキャッシュフロー管理を効率化するサービスが充実しており、多くの事業主に支持されています。
他社の法人カードと比較し、三井住友カード ビジネスオーナーズが選ばれる理由は「年会費無料、追加発行費無料ながら充実したポイント還元と補償サービス」にあります。カード利用額に応じたポイントプログラムを活用することで、経費削減につながります。また、海外旅行傷害保険やショッピング保険が付帯しており、有料カードと遜色の無いサービスが受けられます。
数ある法人カードを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った法人カードが分かる診断(無料)ができます。
社員が使うクレジットカードを管理するコツ
社員が利用するクレジットカードを適切に管理することで、不正利用の防止や経費管理の効率化が可能になります。以下は、クレジットカード管理を成功させるための具体的な方法です。
利用限度額を設定する
社員ごとにクレジットカードの利用限度額を設定することは、予算オーバーや不正利用のリスクを防ぐために有効な対策です。限度額を業務内容や役職に応じて設定することで、必要な支出をカバーしつつ、無駄な出費を抑えられます。また、カードによっては個別の支出カテゴリごとに上限を設けることもできるため、さらに細かい管理が可能です。
使用時以外の持ち出しを制限する
クレジットカードの紛失や不正利用を防ぐため、使用する時以外はカードを会社内で保管するルールを設けることも有効です。例えば、出張や特定の業務で必要な場合にのみカードを貸し出し、業務終了後に返却を義務付けることで、リスクを最小限に抑えられます。
必要以上の発行を避ける
従業員にクレジットカードを発行する際は、本当に必要な社員に限定して発行することが重要です。発行枚数が増えるほど、管理の手間が増え、不正利用のリスクも高まります。追加カードを必要最小限にすることで、運用コストの削減や管理の簡略化が可能になります。
法人カードの比較方法・選び方
複数社のカード会社の中から自社にあった法人カードを選ぶ際には、企業の規模や利用目的に合わせて選ぶ必要があります。カードごとに利用限度額や特典、手数料などの条件が異なるため、自社に最適な一枚を見極めるためには複数社のカード比較が欠かせません。
法人カードを追加発行する目的を明確にする
目的 | おすすめ法人カード |
---|---|
経費精算を効率化 | ・アメリカン・エキスプレス ・UPSIDERカード |
ポイントやマイルを貯めて経費削減 | ・三井住友カードビジネスオーナーズ ・マネーフォワード ビジネスカード |
付帯保険や特典を利用 | ・JCB法人カード ・セゾンプラチナ |
法人カードを社員用に追加発行する際には、目的を明確にし、自社や使用する従業員にとって本当に必要な機能や特典が備わったカードを選ぶことがポイントです。「出張費用をポイントやマイルを貯めて経費削減に活用したい」「付帯保険や特典を重視する」など、何を優先するかによって選ぶ法人カードが変わります。
予算に合った年会費のカードを選ぶ
法人カードの年会費は、カードの種類や付帯サービスによって幅広い設定があります。無料または低コストの年会費のカードもあれば、充実したサービスを提供するハイエンドカードも存在します。自社の利用頻度や規模に合った年会費のカードを選ぶことで、無駄なコストを抑えながら必要な機能を得られます。
ポイント還元率を比較する
法人カードを選ぶ上で、ポイント還元率は重要な比較ポイントです。カードによって還元率やポイントの使い道が異なるため、自社の支出内容に応じた還元率の高いカードを選ぶことが大切です。法人カードのポイント還元率は、一般的に0.5%前後が標準的とされていますが、ハイエンドクラスのカードでは1.0%やそれ以上の還元率を得られる場合もあります。
附帯サービスを確認する
法人カードには、さまざまな付帯サービスが提供されています。旅行保険、ショッピング保険、コンシェルジュサービス、空港ラウンジの利用など、自社のビジネスや従業員にとって必要なサービスが付いているカードを選ぶことで、より便利に活用できます。
会社の規模や利用人数に合った利用限度額か確認する
法人カードを選ぶ際には、利用限度額が会社の経費規模に合っているかを確認することも重要です。限度額が低すぎると、高額な支出が必要な際に対応できないリスクがあります。逆に、限度額が高すぎると不正利用や過剰な支出につながる可能性もあるため、適切なバランスを見極めましょう。一般的に、1ヶ月あたりに10万〜500万円の利用限度額が設定されているカードが多いです。
まとめ:従業員用の追加カードで経理の業務効率化をしよう
従業員用に追加カードを発行することで、従業員が出張費や交際費、業務で必要な経費を個別にカードで決済でき、現金のやり取りや個人立替の精算が不要になります。利用限度額や利用範囲を設定できるため、従業員の利用状況をコントロールしながら安心して運用できます。結果、経費管理の手間を省き、企業全体の業務効率化が図れます。
しかし、数ある法人カードを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合った法人カードが分かる診断(無料)ができます。
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