ID管理システムの料金相場は?料金比較でおすすめのツール5選も紹介
「IDの発行や削除に時間がかかる」「システムごとにアカウントを管理していて非効率」と感じている情シス担当者や管理者の方は多いでしょう。そんな課題を解決するのがID管理システムです。ID管理システムには数多くの種類があり、料金体系もさまざまです。
本記事では、ID管理システムの料金相場や必要な費用を解説し、おすすめのツール5選も比較紹介します。「コストを抑えてID管理を効率化したい」とお考え担当者はぜひ参考にしてください。
- ID管理システムの料金相場
- ID管理システムの料金比較
- 【無料プランあり】ID管理システムおすすめ5選
- ID管理システムの選び方・比較ポイント
- まとめ:コストを抑えて自社のアカウントを一元管理しよう
ID管理システムの料金相場
ID管理システムの料金相場は、クラウド型(サブスクリプション・従量課金型)の場合、初期費用が無料〜5万円前後、月額料金は1ユーザーあたり100円〜5,000円程度が一般的です。
そもそもID管理システムとは、従業員などのユーザーIDやアクセス権限を一元的に管理するためのシステムです。企業で管理しているアカウントに個別でIDやパスワードを設定・管理していると、登録や削除の手間が増えるうえに、設定漏れや不正アクセスのリスクが高まります。
ID管理システムを導入すれば、ユーザー情報や権限を一元管理でき、入退社や部署異動の際にもアカウントの登録・削除・権限変更を自動的に行うことが可能です。
出典:ITR「特権ID管理市場規模推移および予測」
近年、企業のID管理によるセキュリティ対策の重要性はますます高まっており、IT市場における調査レポートを公開しているITRによると、2028年度の特権ID管理の市場規模は226億円になると予測しています。サイバー攻撃の巧妙化に伴い、セキュリティ投資は企業にとって欠かせないものとなっています。
では、実際に導入する際にはどの程度の費用がかかるのでしょうか。ここからは、ID管理システムの費用相場について解説します。
ID管理システムに必要な費用
ID管理システムを導入する際には、大きく分けて以下のような費用が発生します。
| 費用項目 | 詳細 |
|---|---|
| 初期費用 | 導入の際にかかる費用 |
| 月額/年額利用料 | ユーザー数・ライセンス数・機能グレード(SSO・多要素認証・プロビジョニングなど)に応じて発生 |
| オプション費用 | 連携機能・ログ監査機能・サポート保守、導入トレーニングなど |
| ステム管理コスト | システム維持・アップデート・管理者工数など |
まずは、導入時に必要となる初期費用です。これは、システムの環境設定やユーザー情報の登録、既存システムとの連携設定などにかかるコストです。クラウド型サービスでは無料または数万円程度で済む場合もありますが、オンプレミス型や大規模環境への導入では、カスタマイズ費用を含めて数十万円〜百万円単位になるケースもあります。
次に、運用時にかかる月額/年額の利用料です。クラウド型ID管理システムでは、1ユーザーあたりの月額料金制が一般的で、ユーザー数や利用機能に応じて料金が変動します。多要素認証やシングルサインオン、監査ログなどの高度な機能を利用する場合は、上位プランを契約する必要があり、その分コストも上がります。
また、サービスによっては追加オプション費用が発生します。たとえば、人事システムやディレクトリサービスとの連携機能、ログ保管期間の延長、サポート体制の強化(専任担当・24時間対応など)を希望する場合、別途費用が必要となる場合があります。
初期費用・月額料金の相場
| 項目 | クラウド型 | パッケージ型・オンプレ型 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 無料~4万円程度 | 40万円~150万円以上 |
| 月額料金 | 100円~5,000円程/1ユーザー | 要問合せ(保守費用) |
ID管理システムの料金相場は、クラウド型(サブスクリプション・従量課金型)の場合、初期費用が無料〜5万円前後、月額料金は1ユーザーあたり100円〜5,000円程度が一般的です。利用する機能やユーザー数によって料金が変動する従量課金制を採用しているサービスも多く、スモールスタートがしやすいのが特徴です。特にクラウド型は初期コストを抑えつつ、システム運用や保守をベンダー側に任せられるため、中小企業から大企業まで幅広く導入されています。
一方で、オンプレミス型(自社サーバー導入型)の場合は、システム構築やサーバー環境の整備が必要となるため、初期費用が40万円~150万円以上に達するケースもあります。月額の保守費用も数万円〜十数万円前後発生することが多く、高度なセキュリティ要件やカスタマイズ性を重視する大企業や官公庁などで採用されやすい形式です。
また、ソフトウェアライセンス型では、導入時に数十万円前後のライセンス費用が発生し、加えて年間の保守契約料(ライセンス費の15〜20%前後)が必要になるケースが多いです。自社サーバー上にインストールして運用できるため、クラウドへのデータ移行を避けたい企業や、社内にIT・セキュリティ人材を有する企業に適しています。
ID管理システムの導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツ(当サイト)をご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったID管理システムが分かる診断(無料)ができます。
ID管理システムの料金比較
ここからは実際に、ID管理システムの料金を比較します。以下、初期費用や月額料金、無料プランの有無を比較した表をご覧ください。
|
料金
要問合せ
初期費用 要問合せ |
料金
月300円/ID
初期費用 0円
(他3プラン)
|
料金
月6$/1ユーザー
初期費用 要問合せ
(他3プラン)
|
料金
月200円~
初期費用 要問合せ
(他3プラン)
|
料金
月290円
初期費用 要問合せ
(他3プラン)
|
|
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 情報なし |
導入実績社数 17,000社以上 |
導入実績社数 3,200社以上 |
導入実績社数 10,700社以上 |
他社と比較した際のジョーシスの特長は、ID管理とSaaS管理を一体化した点です。従業員の入社・異動・退職に伴うIDの発行や削除を自動化し、人的ミスを大幅に削減できます。さらに、SaaSの契約状況や利用状況も可視化されるため、無駄なコストを発見しやすく、全社的なITコストの最適化に貢献します。ヒアリング後、2週間お試し可能のトライアルが用意されている点も好評です。
他社サービスと比べたときのAdminaの最大の強みは、「自動連携と可視化」による圧倒的な管理効率です。Google WorkspaceやMicrosoft 365、Slackなど、100以上のSaaSと連携し、社員の入退社に伴うアカウント作成や削除を自動化できます。これにより、人的ミスやIDの削除漏れといったリスクを大幅に減らせます。また、無料プランや無料トライアルが用意されているため、利用開始前に機能を事前に試せる点もおすすめです。
Oktaの魅力は、数百種類に及ぶアプリとの連携です。SSOやMFAだけでなく、ライフサイクル管理、APIアクセス管理、アダプティブ認証など、必要に応じて機能を追加できるモジュール式の構成が可能です。特にグローバルでビジネスを展開する企業や、高度なセキュリティが求められる業界においては、セキュリティ機能が充実したOktaはおすすめです。
他社と比較してHENNGE Oneの魅力は、シングルサインオン(SSO)と多要素認証(MFA)を標準装備し、運用負荷を軽減しながら高セキュリティを実現できる点です。IDの一元管理だけでなく、アクセス状況のログ取得や外部デバイス制御など、企業のセキュリティポリシーに沿った柔軟な管理が可能です。また、クラウド環境に特化した設計となっており、オンプレミス環境からの移行時もスムーズに対応できます。
トラスト・ログインの特長は、多機能ながらも無料プランから始められる柔軟な料金体系と、国産ならではのサポート体制です。シングルサインオン、多要素認証、パスワード管理、アクセスログの取得など、企業のセキュリティ強化に必要な機能を標準で提供しています。また、管理画面が直感的で使いやすく、IT管理者だけでなく現場の従業員にも優しい設計も評価されています。
多くのID管理システムは無料プランやトライアルがあり、手軽に試せる点が魅力です。利用制限やサポートが不十分な場合もありますが、試験導入におすすめです。導入目的や予算に応じて最適なツールを検討しましょう。
【無料プランあり】ID管理システムおすすめ5選
2025年最新比較で、おすすめのID管理システム5選を紹介します。ツールごとに料金や特徴が異なりますので、ID管理システムの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
おすすめID管理システム
ジョーシス
ジョーシスは、株式会社ジョーシスが提供するID管理システムです。主に情シス部門の業務効率化を目的としており、アカウントやデバイスのライフサイクルを一元管理できます。スタートアップから中堅・大企業まで多くの企業に導入されており、組織規模を問わず柔軟に対応できる点が人気です。
他社と比較した際のジョーシスの特長は、ID管理とSaaS管理を一体化した点です。従業員の入社・異動・退職に伴うIDの発行や削除を自動化し、人的ミスを大幅に削減できます。さらに、SaaSの契約状況や利用状況も可視化されるため、無駄なコストを発見しやすく、全社的なITコストの最適化に貢献します。ヒアリング後、2週間お試し可能のトライアルが用意されている点も好評です。
マネーフォワード Admina
Admina(アドミナ)は、マネーフォワードi株式会社が提供するSaaS管理・ID管理に特化したクラウド型ツールです。IT管理業務の効率化とセキュリティ強化を両立するプラットフォームとして、多くの企業に導入されています。特に中堅企業から大企業において、ITガバナンス強化の一環として活用が進んでいます。
他社サービスと比べたときのAdminaの最大の強みは、「自動連携と可視化」による圧倒的な管理効率です。Google WorkspaceやMicrosoft 365、Slackなど、100以上のSaaSと連携し、社員の入退社に伴うアカウント作成や削除を自動化できます。これにより、人的ミスやIDの削除漏れといったリスクを大幅に減らせます。また、無料プランや無料トライアルが用意されているため、利用開始前に機能を事前に試せる点もおすすめです。
Okta
Okta(オクタ)は、Okta, Inc.が提供するIDaaS(Identity as a Service)に分類される統合ID管理システムです。シングルサインオン(SSO)や多要素認証(MFA)など、IDの保護からアクセス制御まで幅広く対応しています。全世界で17,000社以上の企業に導入されており、日本国内でも大手企業を中心に導入が進んでいます。
Oktaの魅力は、数百種類に及ぶアプリとの連携です。SSOやMFAだけでなく、ライフサイクル管理、APIアクセス管理、アダプティブ認証など、必要に応じて機能を追加できるモジュール式の構成が可能です。特にグローバルでビジネスを展開する企業や、高度なセキュリティが求められる業界においては、セキュリティ機能が充実したOktaはおすすめです。
HENNGE One
HENNGE One(ヘンゲ ワン)は、HENNGE株式会社が提供するID管理をはじめとした統合的なアクセス制御を実現するSaaS型ツールです。Microsoft 365やGoogle Workspaceなど、主要なクラウドサービスとの連携実績が豊富で、すでに多くの中堅・大手企業に導入されています。
他社と比較してHENNGE Oneの魅力は、シングルサインオン(SSO)と多要素認証(MFA)を標準装備し、運用負荷を軽減しながら高セキュリティを実現できる点です。IDの一元管理だけでなく、アクセス状況のログ取得や外部デバイス制御など、企業のセキュリティポリシーに沿った柔軟な管理が可能です。また、クラウド環境に特化した設計となっており、オンプレミス環境からの移行時もスムーズに対応できます。
GMOトラスト・ログイン
トラスト・ログインは、GMOグローバルサイン株式会社が提供するID管理・シングルサインオン(SSO)ツールです。無料プランも用意されていることから、特に中小企業を中心に大手企業まで幅広く導入実績があります。
トラスト・ログインの特長は、多機能ながらも無料プランから始められる柔軟な料金体系と、国産ならではのサポート体制です。シングルサインオン、多要素認証、パスワード管理、アクセスログの取得など、企業のセキュリティ強化に必要な機能を標準で提供しています。また、管理画面が直感的で使いやすく、IT管理者だけでなく現場の従業員にも優しい設計も評価されています。
ID管理システムの導入を検討中の方は、ぜひPRONIアイミツ(当サイト)をご活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったID管理システムが分かる診断(無料)ができます。
ID管理システムの選び方・比較ポイント
ID管理システムは多様な機能・価格帯があるため、自社の運用体制・目的・リスクに即して最適な製品を選ぶことが重要です。ここでは、特に比較しておきたい5つのポイントを紹介します。
アクセスログの検索やレポート出力が可能か
製品を選ぶ際には、「誰が・いつ・どのシステムにアクセスし、どのような操作を行ったか」を記録し、検索やレポートとして出力できる機能が備わっているかを確認しましょう。この機能があることで、不正アクセスの早期発見や、定期的な監査・内部統制対応が容易になります。
人事システムやディレクトリと連携できるか
入社・退社・異動などの人事イベントに迅速に対応するためには、人事システムやディレクトリ(例:Active Directory・Azure AD)との連携ができるかどうかが重要です。この連携により、ユーザー属性の変化に応じた自動でのアカウント発行・削除・アクセス権変更が可能となり、運用負荷の低減やミス・遅延の防止に繋がります。
担当者が直感的に操作できるか
システム管理者・運用担当者が実際に使うのは管理画面・操作画面です。画面がわかりづらく操作に習熟が必要な製品を選ぶと、導入後の定着が遅れたり運用ミスが増えたりする可能性があります。管理画面がシンプルで、非エンジニアの担当者でも直感的に操作できる設計であるかを確認しましょう。また、サポート体制やマニュアルの充実度も比較のポイントです。
セキュリティ認証を取得しているか
ID管理システムを選ぶ場合は、ベンダーの信頼性やセキュリティ対策の水準を確かめることも重要です。たとえば、「ISO/IEC 27001(ISMS)」や「SOC 2 Type II」などのセキュリティ認証を取得しているサービスであれば、一定水準以上のセキュリティ管理体制が整っていると判断できます。安心して利用するためにも、第三者機関による認証の有無を確認しましょう。
自社に見合ったコストか
最後に、コスト対効果の観点で、自社の規模や運用体制に見合った価格設定かを判断することも重要です。高機能・高価格な製品は将来的にメリットがありますが、現時点の実運用や予算から見て過剰投資になる可能性もあります。無料トライアルやデモを活用して、実際の使い勝手と費用対効果を見極めることが大切です。
まとめ:コストを抑えて自社のアカウントを一元管理しよう
従業員が利用するシステムやクラウドサービスが増える中で、アカウント管理の煩雑化とセキュリティリスクの増大は多くの企業が直面する課題です。ID管理システムを導入すれば、アカウントの発行・削除・権限変更を自動化し、管理負担を減らしながら安全性を高めることが可能です。
最近ではクラウド型を中心に、初期費用を抑えて導入できるコストパフォーマンスの高いツールも増えています。「セキュリティ対策を強化したいが、予算は限られている」という企業にとっても、スモールスタートで導入できるでしょう。
しかし、数あるID管理システムを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったID管理システムが分かる診断(無料)ができます。
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