1on1ツールとは?できることや導入メリット・注意点をわかりやすく解説
この記事でわかること
- 1on1ツールの定義と3つの主な機能
- 1on1ツール導入のメリットと注意点
- 1on1ツールが向いているケースと向いていないケース
1on1ツールとは、上司と部下の1on1ミーティングの日程や記録、実施状況をまとめて管理できるツールです。本記事では、1on1ツールの3つの主な機能と導入メリット・注意点、自社に向いているかを判断するための目安を解説します。
- 1on1ツールとは
- 1on1ツールでできること
- 1on1ツールを導入するメリット
- 1on1ツール導入前に知っておきたい注意点
- 1on1ツールが向いているケース・向いていないケース
- 1on1ツールで1on1ミーティングを定着させよう
1on1ツールとは
1on1ツールとは、上司と部下が定期的に行う1on1ミーティングについて、日程や話題、記録、実施状況をまとめて管理するツールです。なお、1on1ミーティングは、上司が評価を伝えることを主な目的とする評価面談とは異なり、部下の話を中心に業務の悩みやキャリアの希望を定期的に話し合う場を指します。
スプレッドシートやExcelでも1on1の記録は残せますが、1on1ツールなら、日程の登録から話した内容の記録、部署ごとの実施状況の確認までをまとめて管理できます。そのため、1on1の頻度や記録の残し方が上司ごとにばらつかず、会社全体で1on1の進め方をそろえやすくなります。
1on1ツールでできること
1on1ツールには、日程・テーマの共有、記録・振り返り、実施状況の把握といった機能があります。ここでは、それぞれの機能でできることを紹介します。
1on1の実施前:日程調整と話したいテーマの共有
1on1の実施前に使うのは、定期的に行う1on1の日程をまとめて登録する機能や、カレンダー連携、リマインドの機能です。たとえば、カレンダー連携に対応したツールでは、「隔週30分」と頻度を設定すると、1on1の予定をGoogleカレンダーやOutlookに登録できます。設定したタイミングでリマインド通知を送れるツールもあります。
あわせて、部下が事前に話したいテーマを登録できる機能や、「業務の悩み」「キャリア」など、1on1で話す話題のテンプレートを備えたツールもあります。これらの機能を使えば、上司は部下が挙げたテーマからすぐに1on1を始められます。その分、限られた時間を部下が本当に相談したい内容に使いやすくなります。
1on1の実施後:記録と振り返り
1on1の実施後に使うのは、話した内容を記録し、上司と部下で共有する機能です。さらに、AIが会話を文字起こしして要約する機能を持つツールもあります。こうしたツールを使えば、上司が実施後にメモを清書する手間を減らせます。
記録とあわせて、次回までに取り組むアクションを登録・管理できるツールもあります。たとえば、1on1で「来月までに資格の勉強計画を立てる」と決めると、そのアクションがツールに残ります。次の1on1では、まずアクションの進捗を確認してから話を始められます。
人事部門の管理:実施状況とコンディションの把握
1on1ツールの中には、人事部門向けに、部署ごと・上司ごとの実施率を一覧で確認できるダッシュボードを備えたものがあります。そのため、人事担当者が各部署に問い合わせて1on1の実施状況を集計する必要がなくなります。
また、ツールによっては、1on1の実施後に部下が回答する簡単なアンケートや、定期的なパルスサーベイ(数問の質問を短い間隔で繰り返す調査)で、部下のコンディションを数値で確認することもできます。たとえば、営業部だけアンケートの平均点が全社平均より低い、といった部署ごとの傾向を人事部門が横断して把握しやすくなります。
主な製品とそれぞれの特徴は、「おすすめの1on1ツール」の記事で紹介しています。
1on1ツールを導入するメリット
1on1ツールには、実施漏れの防止、記録の引き継ぎ、部下の変化の把握、人事部門の支援といったメリットがあります。ここでは、主なメリットを4つ紹介します。
1on1の実施漏れを防げる
1on1は緊急性の高い業務ではないため、繁忙期には後回しにされやすい面談です。たとえば、上司が「今週は忙しいから飛ばそう」と1on1を見送ることが2回続くと、隔週の1on1なら部下と1ヶ月以上話していない状態になります。
リマインド機能や未実施の1on1を確認できるツールなら、上司自身が実施の遅れに気づきやすくなります。また、部署ごとの実施状況を確認できるツールでは、人事部門も未実施の状況を把握できるため、定期的な1on1を続けやすくなります。
上司が異動しても過去の会話を引き継げる
1on1の記録をスプレッドシートで管理している場合、保存先や書き方が上司ごとに異なり、異動や退職のあとに記録を見つけにくくなることがあります。これでは、後任の上司が部下のキャリアの希望や過去の悩みを一から聞き直すことになりかねません。
一方、1on1の記録を部下ごとに蓄積できるツールなら、閲覧権限の範囲で後任の上司が過去の経緯を確認できます。たとえば、「以前から企画職への異動を希望している」と分かっていれば、初回から具体的なキャリアの話ができます。
部下の変化に早く気づきやすい
部下の不調は、本人から言い出されるまで上司が気づかないことも少なくありません。特にリモートワーク中心のチームでは、表情や雑談から様子を察する機会が限られます。
アンケート機能を備えた1on1ツールでは、1on1のたびに部下が答えた結果を記録し、前回と比べて回答がどう変わったかを部下ごとに確認できます。たとえば、「仕事の満足度」が3回続けて下がっていれば、次の1on1で理由を聞くきっかけになります。こうした変化をもとに、上司や人事が早い段階で声をかけられます。
1on1の運用を人事部門が支援しやすくなる
1on1の実施率やアンケートの回答から、どの部署に課題があるかを人事部門が把握できない場合、全部署の管理職に、同じ呼びかけをすることになります。
これに対して、1on1ツールで部署ごとの状況が分かれば、実施率の低い部署の管理職に個別にフォローできます。また、部下が1on1の進め方について答えたアンケートの結果から課題がありそうな管理職を見つけ、話の聴き方や質問の仕方を助言するといった対応も可能です。
1on1ツール導入前に知っておきたい注意点
1on1ツールを導入する際は、料金の仕組みや運用ルールに注意が必要です。ここでは、導入前に知っておきたい注意点を紹介します。
料金の計算単位と最低利用人数がツールごとに違う
1on1ツールは、利用者全員の人数や管理職の人数など、料金の計算単位がツールによって異なります。どの計算方法を採用しているかによって月額が大きく変わるため、見積もりでは何人分の料金なのかを確認しておくことが大切です。
さらに、ツールによっては「20名から」「50アカウントから」のように最低利用人数が決まっています。この場合、使う人数が最低利用人数より少なくても、最低利用人数分の料金がかかります。たとえば、30人で使いたくても、50人から契約できるツールでは50人分の料金を支払うことになります。
上司の入力負担が増える
1on1の記録を手入力する運用では、1on1のたびに上司の入力作業が発生します。たとえば、部下8人と隔週で1on1をする場合、入力は月16回分になり、1回5分でも月80分ほどの作業になります。
入力が負担になると、記録が空欄のまま放置されがちです。記録が残っていなければ、次の1on1で前回の内容を振り返ることも、異動時に後任の上司へ引き継ぐこともできません。そこで、AIによる要約機能を持つツールを選ぶか、記録する項目を「話したテーマ」「次回までのアクション」の2つに絞っておくと、上司の負担を抑えやすくなります。
記録の閲覧範囲を決めないと部下が本音を話しにくくなる
1on1の記録を人事部門や部長など上の役職者も確認できる場合、部下は評価への影響を気にして、本音を話しにくくなるおそれがあります。そうなると、不調や離職の兆しにも気づきにくくなります。
対策としては、上司と部下だけが見られる非公開メモや、項目ごとに共有範囲を設定できる機能を持つツールが役立ちます。そのうえで、導入前に「誰がどの記録を見られるか」を社内で決め、部下にも伝えておくことが大切です。
ツールを入れるだけでは1on1の質は上がらない
1on1ツールは、日程や記録、実施状況の管理を支援できます。しかし、ツールを導入するだけで、上司の聴き方や質問の仕方そのものが改善するわけではありません。
たとえば、上司が1on1の大半を業務の進捗確認に使っていると、1on1の実施率が100%でも、部下が相談したいことを話す時間がなくなり、部下にとって役立つ1on1にはなりにくくなります。このため、ツールで管理できる範囲と上司のスキル向上は分けて考える必要があります。部下の本音を引き出す聴き方や質問の仕方といったスキルを伸ばすには、管理職向けの研修などで学ぶ機会を設けましょう。
1on1ツールが向いているケース・向いていないケース
1on1ツールとの相性は、組織の規模や1on1の実施状況によって変わります。ここでは、向いているケースと向いていないケースを紹介します。
1on1ツールが向いているケース
- 管理職が多く、人事部門が上司ごとの実施状況を追いきれない
- リモートワークが中心で、部下の様子を日常の会話から把握しにくい
- 上司の異動が多く、1on1の記録を後任に引き継ぐ必要がある
1on1ツールが向いていないケース
- 1on1をこれから始める段階で、目的や進め方が決まっていない
- 管理職が数名の小規模組織で、1on1の日程や記録をスプレッドシートで管理できる
- 利用する人数が、ツールの最低利用人数より少ない
向いていないケースに当てはまる場合は、1on1の目的と進め方が決まり、管理職が増えてきた段階で1on1ツールの導入を検討するのがおすすめです。まずは1on1で何を話し、何を記録するかを決めましょう。
自社に合う1on1ツールのタイプや比較の軸は、「1on1ツールの選び方」の記事で解説しています。
1on1ツールで1on1ミーティングを定着させよう
1on1ツールは、実施漏れの防止や記録の引き継ぎ、部下の変化の把握、人事部門による運用支援に役立ちます。ただし、導入前に1on1の目的と記録の閲覧範囲を決めておくことが大切です。
とはいえ、1on1ツールは料金体系や機能の範囲がツールごとに異なり、自社に合うものを絞り込むのは簡単ではありません。そこで、PRONIアイミツでは、条件に合う1on1ツールを無料で診断・相談できます。ツール選びに迷ったら、ぜひご活用ください。
1on1ツールのおすすめ記事
1on1ツールの新着記事
探すのに時間がかかる
相場がわからない
複数を比較しづらい
プロが代わりに探して紹介します!