AI契約書レビューを比較!おすすめ10選を紹介
法務業務のなかで、最も時間がかかるのが契約書作成・審査です。スムーズにこれらの業務を遂行するために、人手を増やす・業務時間を十分確保するという対策も考えられますが、今注目を集めるのがリーガルテックです。
最近では、AIを活用して契約書のレビューを行うツールが多数登場しており、法務担当者の負荷軽減・業務効率化に役立っています。
本記事では、AI契約書レビューを比較して、おすすめのツール10選を紹介します。「一人法務で負荷が重い」「法務DXを進めたい」とお考えの担当者はぜひご覧ください。
- AIを活用した契約書レビューとは
- AI契約書レビューツールの選び方
- 【比較表】AI契約書レビューツール
- AI契約書レビュー特化型のおすすめツール5選
- レビュー以外の法務業務にも対応したおすすめツール5選
- まとめ:AIのリーガルチェックで法務担当者・弁護士を強力に支援!
AIを活用した契約書レビューとは
AIを活用した契約書レビューとは、契約書の内容をAIが自動解析し、リスクや問題点をチェックするサービスです。AIは自然言語処理や機械学習を駆使して、契約書に潜む不利な条文や欠落条項を迅速に指摘することができます。AIによるリーガルチェックがあれば、見落としや誤りを防ぎ、契約リスクを最小限に抑えられます。
これまで契約書のレビューは、企業の法務部や顧問弁護士が1から担当していました。しかし、AIのリーガルチェックを補助的に利用することで、契約書のレビューにかかる時間を大幅に短縮し、法務担当者の負担を軽減することが可能です。近年、法務業務の効率化が求められる中で、AI技術を活用した契約書レビューツールが注目されています。
AI契約書レビューツールの選び方
法務の業務効率化のため、AI契約書レビューツールの導入を検討している企業もあるでしょう。ここでは、AI契約書レビューツールを選ぶ際、比較すべきポイントを解説します。
- リーガルチェックの精度
- 業務に必要な機能があるか
- カスタマイズ性
- 料金の比較
- 英文契約書のレビューにも対応しているか
リーガルチェックの精度
AIによるリーガルチェックの精度はツールごとに異なり、導入を検討する際にはその精度が重要な比較ポイントとなります。「リスクチェックの結果がどれだけ信頼できるか」を見極める必要があります。
実績ある弁護士が監修して開発されたツールであったり、大手企業にも導入実績数が多いツールであれば、一定の品質を担保している可能性が高いでしょう。ツールの口コミ・評判も合わせて確認し、自社に導入するツールを選びましょう。
業務に必要な機能があるか
AI契約書レビューツールを比較すると、レビュー機能に特化したツールと、レビュー以外にも法務業務をサポートできるツールがあります。自社の法務部で「どの業務範囲をシステム化するべきか」を事前に社内で確認しましょう。
レビュー特化型のツールでは、「AI自動レビュー」「欠落条項のチェック」「類似条文の検索」などの機能を使えます。一方で、ひな型テンプレートが充実しているツールや、契約書管理・法務案件管理もできるツールもあります。
| 主な機能 | 概要 |
|---|---|
| AI自動レビュー | 契約書データをAIが読み込み、一般的なリスクの見落としを検知しレビューする。 |
| 欠落条項のチェック | いつも入れている条項で、抜け漏れがあればAIが指摘する。 |
| 類似条文の検索 | 過去の契約書データをもとに、類似の条文を検索して提示する。 |
| ひな型テンプレート | さまざまな契約書のひな型テンプレートを利用できる。 |
| コメント・編集 | コメントの付与や、文書の編集、変更履歴の確認などができる。 |
| 契約書管理 | 契約書ファイルのバージョン管理や、契約期限のアラート機能がある。 |
| 法務案件の管理 | ツール上で法務案件の受け付け、ステータス管理、コメント等ができる。 |
カスタマイズ性
AI契約書レビューツールのなかには、自社の契約審査基準やポリシーをAIに読み込ませ、自社用にカスタマイズできるものもあります。このようなツールであれば、紋切型のレビューではなく、自社の審査基準にあったレビューが行われるため、法務担当者の負担を減らすことが可能です。
また過去のトラブル履歴をノウハウとして蓄積できるツールもあり、AIが学習を繰り返すことでレビューの精度を高められます。ツールの無料トライアル・デモを行いながら、自社用にカスタマイズが必要かどうかを検討しましょう。
料金の比較
AI契約書レビューツールの料金プランを見ると、多くの場合、次の2つの費用が発生します。
- 初期費用
- 月額料金
サービス公式サイトでは料金を公表しているベンダーは少なく、見積もりを取って確認する必要があります。ただ、いくつかのベンダー(LFチェッカー、クラウドリーガル等)では月額料金を公表しており、月額1万円程から利用できるプランを提供しています。
英文契約書のレビューにも対応しているか
海外企業との取引もある場合は、英文契約書のレビューにも対応したツールがおすすめです。英文契約書には、海外取引に特有の法的リスクや条項が存在します。AIによる機械翻訳とリーガルチェックを同時に行えるツールなら、国際取引にも役立ちます。
以上、AI契約書レビューツールの選び方を詳しく解説しました。PRONIアイミツ(当サイト)では、ITツール受発注支援のプロとして、AI契約書レビュー選びの相談を承っています。いくつかの質問に答えるだけで自社におすすめのツールがわかる診断(無料)も用意していますのでぜひご活用ください。
【比較表】AI契約書レビューツール
ここからは実際に、AI契約書レビューツールを比較し、おすすめの製品を紹介します。以下、各ツールの特徴を比較した表をご覧ください。
| サービス名 | 特徴 |
|---|---|
| LegalForce | AIによる自動レビューに強みがある。ナレッジを蓄積することで自社独自の審査方法に柔軟に対応する。 |
| LawFlow | 完全無料で利用できるAI契約書レビューツール。 |
| OLGA(AI契約レビューモジュール) | 自社のナレッジをAIに学習させ、自社の取引ルールに即したレビューを実現する。 |
| クラウドサインレビュー | 自社のひな型を読み込ませることで、自社基準のチェックが可能。 |
| LeCHECK | 契約書保管・管理の機能があり、レビュー以外の法務業務もサポート。 |
| LAWGUE | 契約書に限らず、社内規程・開示文書など、さまざまな文書の作成やレビューが可能。 |
| MNTSQ CLM | 電子契約システムなどの外部ツールと連携することで、契約データを一元管理。 |
| OLGA | 「AI契約書レビュー」「契約管理」「AI法務アシスタント」「法務データ基盤」の4つのサービスで、包括的に法務をサポート。 |
| クラウドリーガル | AI契約書レビューと弁護士審査へのレビュー依頼の使い分けや、契約書作成・雛形、法務相談、法令調査、社内規程整備などが可能。 |
| LFチェッカー | シンプルなレビュー機能を低価格で提供。 |
AI契約書レビューに特化しているサービスは、カスタマイズ性が高く、自社用に使い勝手のよいツールに育てることができます。このようなツールをお探しなら、「LegalForce」「OLGA(AI契約レビューモジュール)」「クラウドサイン レビュー」などがおすすめです。
一方で、契約書管理や法務データの一元管理など、より幅広い業務に対応しているツールをお探しなら、「LeCHECK」「LAWGUE」「MNTSQ CLM」「OLGA」などがおすすめ。なお、「クラウドリーガル」は弁護士に対して直接レビュー依頼や法務相談ができる点が特徴です。
AI契約書レビュー特化型のおすすめツール5選
2025年現在、AI契約書レビューに強い「特化型」のおすすめツール5選を紹介します。各ツールの特徴やおすすめのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
LegalForce
LegalForce(リーガルフォース)は、株式会社LegalOn Technologiesが提供する、導入数No.1(※公式サイトより)のAI契約書レビューツールです。弁護士監修のもとで開発された自動レビュー機能に強みがあり、リーガルリスクの指摘、対応方針やサンプル条文の提示、関連する法律情報の共有まで、一気通貫で提供します。
またAIに学習させてカスタマイズできる点もおすすめのポイント。たとえば、自社独自の審査基準やひな型を学習させたり、過去の契約締結までのやりとりをナレッジとして蓄積させたりできます。これによって、AIはナレッジを活かしたレビューを実施することが可能です。
そのほか、英文契約書のレビュー機能や、2,000点以上のひな型集など、法務部の審査業務をサポートする機能が充実しています。法務審査の効率化を目指す企業は、ぜひLegalForceを検討ください。
主な機能
LawFlow
LawFlow(ローフロー)は、初期費用も月額料金もなし、完全無料で利用できるAI契約書レビューツールです。登録数は6,000アカウントを突破。法務の専門知識がない企業や個人事業主にもおすすめです。
AIレビュー機能は弁護士が開発、元裁判官が監修しています。デフォルトで43類型の契約書に対応しており、たとえば、秘密保持契約・業務委託契約・コンサルティング契約・システム開発などの契約書を細かくリーガルチェック可能。
過去に作成した契約書は、何通でもひな型として設定して使用できます。ひな型をベースとして2回目以降の契約書を作成する場合、ひな型から変更した点がハイライトされる便利な機能もあります。
OLGA(AI契約レビューモジュール)
OLGA(AI契約レビューモジュール)は、GVA TECH株式会社が提供するAI契約書レビューツールです。自社用にカスタマイズできる点が特徴。審査論点・自社のひな型・チェックリスト・リスクワードなどをAIに学習させることで、自社特有のリスク検知・修正が可能となります。
また、契約書をゼロから作る際には、弁護士監修のひな型1,500種類を活用できます。著名な法律事務所や業界団体と連携し、分野に特化したひな型も搭載しています。
プランは「企業プラン」「士業プラン」の2種類。弁護士事務所におすすめの士業プランは、これまで200以上の事務所に導入実績があります。無料トライアルもありますのでぜひ一度お試しください。
主な機能
クラウドサインレビュー
クラウドサインレビューは、弁護士ドットコム株式会社が提供するAI契約書レビューツールです。AIに自社のひな型を読み込ませることができ、自社基準のチェックが実現します。「法務審査の属人化を解消したい」「新人教育に法務AIを活用したい」とお考えの企業におすすめです。
弁護士ドットコム株式会社は、電子契約・契約管理プラットフォーム「クラウドサイン」も提供しています。業界トップシェアを誇る「クラウドサイン」と一緒に「クラウドサインレビュー」を導入することで、法務業務のDXがスピーディーに進むでしょう。気になる方は無料トライアルをお試しください。
主な機能
LFチェッカーは、株式会社LegalOn Technologiesが提供するAI契約書レビューツールです。同社は別のレビューツール「LegalForce」も提供していますが、これと比較して、LFチェッカーはより低価格でシンプルな機能のツールとなっています。
LFチェッカーの料金は、初期費用無料、月額料金9,000円(税抜)です。機能はシンプルで、契約書をアップロードするとAIが自動レビューを開始し、対応方針・サンプル条文・関連法律を提示します。はじめてレビューツールを導入しようとお考えの企業・個人事業主におすすめのツールです。
以上、AI契約書レビュー機能に特化したおすすめツールを紹介しました。AI契約書レビューツールは多数あるため、どれを選ぶべきか迷ってしまう方も多いでしょう。PRONIアイミツは、ITツール受発注のプロとして、希望要件に合ったツールの案内が可能です。料金無料・最大6社をご紹介しますのでぜひ一度お試しください。
レビュー以外の法務業務にも対応したおすすめツール5選
続いて、契約書レビュー以外の法務業務にも対応した、おすすめのツール5選を紹介します。「契約書の保管や法務案件の管理にかかる手間を削減したい」とお考えの企業はぜひ検討ください。
LeCHECK
LeCHECK(リチェック)は、株式会社リセが提供する、AI契約書レビューツールです。法務業務を包括的にサポートする機能が特徴。契約書レビュー機能だけでなく、契約書ひな型、契約書管理の機能もあります。
契約書管理機能では、契約書を関連資料と一緒にクラウドにアップロードし、安全に保管。案件を一覧化し、契約期限がせまっている案件をアラート表示します。これによって、契約更新し忘れも防げます。
LeCHECKでは、法務向けの動画教材を提供するなど、ユニークな取り組みも。無料トライアルで使い勝手を試せますのでぜひ検討ください。
主な機能
LAWGUE
LAWGUE(ローグ)は、FRAIM株式会社が提供する、クラウドドキュメントワークスペースです。契約書に限らず、社内規程・開示文書など、さまざまな文書の作成やレビューを効率化します。
おすすめのポイントは、便利な編集機能。契約書を編集する際には、条番号を間違えたり、レイアウトが崩れたりすることがあり、手直しに時間が取られてしまいます。しかし、LAWGUEなら自動で体裁を整える機能があり、非効率な作業から解放されます。
また、コメントやテキスト編集の記録はすべて自動で管理。過去のやりとりをいつでもLAWGUEで検索して確認できるため、法務ナレッジの蓄積ツールとしても役立ちます。
MNTSQ CLM
MNTSQ CLM(モンテスキュー シーエルエム)は、契約データを一元管理できる契約書管理システムです。外部ツールとの連携に強みがあり、さまざまな情報を1システム内にまとめます。
具体的には、Docusignやクラウドサインなどの電子契約システムと連携し、契約書を自動で取り込みます。その後、契約書の内容をAIが解析し、管理台帳に自動で入力していきます。契約書内に埋もれがちな取引金額、契約期間、自動更新の有無なども抽出できます。
そのほか、SharePoint・Google Drive・Boxなどのストレージサービスとの連携も可能。また、メールのやりとりもデータベースに蓄積して参照できます。
OLGA
OLGA(オルガ)は、GVA TECH株式会社が提供する法務OSです。「AI契約書レビュー」「契約管理」「AI法務アシスタント」「法務データ基盤」の4つのサービスを組み合わせて利用できます。
「AI法務アシスタント」とは、ChatGPTを活用して法務Q&Aを自動で作成できるサービスです。法務部門が社内の問い合わせに1件ずつ回答する手間を省ける点がメリット。また、全社の法務リテラシー向上にもつながります。
「法務データ基盤」とは、法務にかかわるデータの整備を自動で行うサービスです。自社で使っている電子契約システムやチャットツールなどと連携し、データが構造的に整備されます。法務案件の受付け、チーム内のタスク割振り、進捗管理が圧倒的にラクになります。
クラウドリーガル
クラウドリーガルは、a23s株式会社が提供する、企業法務アウトソース・サービス(ALSP)。これまで5,000社以上の利用実績があります。
システム上には多数の契約書テンプレートがあり、質問項目に応えていくだけで、契約書が作成されます。完成した契約書は弁護士にレビューを依頼。厳選された弁護士が契約書レビューを行い、取引状況をふまえたアドバイスや修正案を提案してくれます。
また、チャットやオンラインミーティングで、企業の法務のお困りごとを弁護士に相談することもできます。「法務部員が不足している」「法務審査に十分なリソースを割けない」とお困りの企業は、ぜひクラウドリーガルをご利用ください。
主な機能
まとめ:AIのリーガルチェックで法務担当者・弁護士を強力に支援!
契約書レビューは、企業活動において必須ながらも、法務担当者や弁護士にとって大きな負担となる業務です。契約書の作成やレビューに長い時間を費やしてしまうと、取引のスピードが落ち、企業の成長を阻害するリスクも。
AIのリーガルチェックを活用すれば、法的リスクを抑えながらスピーディな契約が実現します。法務担当者や弁護士にとって強力な支援ツールとなり、業務効率化やコスト削減に大きく貢献するでしょう。
しかし、数あるAI契約書レビューツールを比較して自社のニーズに合ったものを選ぶのは大変です。「まず候補を絞りたい」という担当者はぜひPRONIアイミツを活用ください。PRONIアイミツでは、いくつかの質問に答えるだけで希望要件に合ったツールが分かる診断(無料)ができます。
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