労務管理システム

作成日:2021-07-07 13:30:51 更新日:2021-07-07 13:30:51

労務管理システムとは?機能と導入のポイントも紹介【2021年最新版】

労務管理システムを導入し、社会保険や労働保険、年末調整などの手続きをスムーズに進めている企業は少なくありません。この記事では、どのような機能が利用できるのか、導入する際の注意点などを紹介していきます。

労務管理システムとは?機能と導入のポイントも紹介【2021年最新版】

社会保険や労働保険の手続き・管理をはじめ、労働時間の管理や給与管理、さらには職場の安全衛生管理など、労務管理がカバーする範囲は非常に広範囲にわたります。そのため、労務管理に割く時間やリソースはどうしても膨らみがちになってしまうでしょう。

そこでおすすめなのが、労務管理システムの導入です。労務管理システムを導入すれば、PC1台で労務管理業務の数々を完結させることができます。

この記事では、労務管理システムでできることや導入するメリットなどを中心に紹介していくので、労務管理業務の効率化にお悩みの場合はぜひ参考になさってください。

労務管理システムとは

はじめに、労務管理システムとは一体どのようなものなのかを確認しておきましょう。

労務管理システムとは、その名の通り労務管理の効率化をサポートするシステムのこと。たとえば、社会保険や雇用保険の資格取得書類の作成や資格喪失書類の作成などといった入社・退社の手続きをはじめ、マイナンバーや住所など従業員情報の管理、給与支払い報告書や源泉徴収票の作成などの年末調整の手続きを、PC上で完結できるようシステム化されたものです。

電子申請にも対応している労務管理システムを導入すれば、年金事務所や役所に足を運ぶ手間もカットすることが可能。労務管理にかかっていたさまざまなコストを大幅に軽減することができるでしょう。

労務管理に関する業務をまとめて効率化できるシステム、それが労務管理システムだと言えます。

労務管理システムを導入するメリット

労務管理システムとはどのようなものなのかわかったところで、労務管理システムを導入するメリットを1つずつ確認していきましょう。

はじめにあげられるのが、各種書類の作成や手続きを大幅に効率化することができるということ。書類を渡して記入してもらい、書き損じや漏れがあれば戻して……という手間がなくなります。電子申請で役所へ赴く必要もなくなるのがうれしいポイントです。

加えて、システムを利用することによって労働基準法や最低賃金法、労働組合法などの法令を自ずと守ることができ、専門知識がなくとも安心して労務管理を行えるでしょう。

労務管理システムの主流はクラウド型ですが、この場合ベンダー側が法改正の度にアップデートしてくれるため、常に最新の法令に基づいた状態を保っていられるという点も心強いのではないでしょうか。

労務管理システムの機能

労務管理の業務範囲が多岐にわたることと同様に、労務管理システムがカバーしている業務範囲も非常に広いのが特徴です。ここからは、労務管理システムにどのような機能が搭載されているのかを1つずつチェックしていきましょう。

社会保険の書類作成・管理

労務管理システムの代表的な機能に、社会保険に関する書類の作成・管理があげられます。

入社に伴う健康保険や厚生年金保険への加入手続きならびに変更や、退社する際には喪失届の作成などといった各種書類作成を、書類のやりとりなくパソコン上で行うことが可能。

紙媒体によるやりとりがなくなりスムーズに業務を進められるだけでなく、あとで情報を参照したいときにもすぐにデータを取り出せるのがうれしいポイントです。電子申請対応の労務管理システムであれば、役所や年金事務所へ足を運ぶ必要もありません。

労働保険の書類作成・管理

労働保険に関する書類作成や管理も、労務管理システムの代表的な機能の1つです。

労災保険や雇用保険の加入手続き、変更に伴う書類作成や管理を、紙の書類のやりとりなくパソコンで完結させることができます。

社会保険の書類作成・管理と同様にデータを管理・検索しやすくなるため、情報を参照したい場合や変更したい場合などにスムーズなのが大きなメリットでしょう。

書類作成で修正依頼があった場合にも、システム上で通知を送ればいいだけなのが便利なポイントです。

勤怠管理

労務管理システムの中には、勤怠管理を行えるものもあります。

従業員の出勤時刻・退勤時刻を打刻機能を用いてデータ化し、その日に何時間働いたのか、時間外労働はあったかなどをリアルタイムに管理することが可能です。

打刻もれや申請ミスなどがあった場合にはアラートを通知でき、コミュニケーションコストがかからないのがポイント。有給休暇の申請や管理もシステム上で行えるため、これまでよりも手間を軽減できるでしょう。

給与計算

労務管理システムの中には、給与計算を行えるものもあります。

従業員の出退勤を記録した勤怠管理データ、さらには従業員名簿などをもとに、基本給や控除しなければならない保険料、所得税、住民税なども加味して、月々の給与を自動で計算。なかには、振込データまで自動で作成してくれる製品もあるようです。

給与計算機能が搭載されていなくとも、API連携で外部の給与計算システムとあわせて使用できるものも少なくありません。

給与明細のデータ化

労務管理システムは、徹底的に会社のペーパーレスを促進させることができます。そのため、給与明細のデータ化にももちろん対応可能です。

給与明細をPDFファイルなどでデータ化してそのまま従業員へと配布。従業員は、ダウンロードしたい場合は自由に行うことができます。わざわざ1枚1枚印刷する手間や封入コストも削減できるので、コストカットに大きく役立つでしょう。

ダウンロードしたデータは印刷したい場合には印刷することもできるので、何かしらの手続きで提出する必要がある場合でも問題ありません。

年末調整

年末調整に関する業務の効率化も、労務管理システムの代表的な機能です。

給与支払報告書をはじめ、源泉徴収票や扶養控除等申告書、所得税徴収高計算書、保険料控除申告書などをシステム上で簡単に作成することができます。提出もシステム上から行うことができるものが多く、役所に出向く手間や印刷コストなどはかかりません。

年末調整業務と言われると非常に面倒な作業のイメージがあるかもしれませんが、労務管理システムを導入すれば非常に簡単に終わらせることが可能です。

従業員情報の管理

従業員情報をまとめて管理できる機能も、労務管理システムにはなくてはならない機能としてあげられます。

従業員名簿や履歴の管理をはじめ、従業員の入社年月やこれまでの職歴、現在の職位などのほか、保有資格や研修の受講歴といったスキル情報、これまでの勤怠状況や休業歴などをデータ化して集約することが可能です。

データが集約し一元管理されることによって、情報へのリーチが非常にスムーズとなり、書類の作成時などに非常に役立つでしょう。

マイナンバー情報の管理

昨今では、企業におけるマイナンバー管理が必須となっています。健康保険や厚生年金保険資格取得・喪失届、扶養控除等申告書、住民税の特別徴収にかかる給与所得者異動届出書など、マイナンバーの記載が必要な書類は少なくありません。しかし、マイナンバーの適切な管理方法に迷ってしまう場合も多いでしょう。

マイナンバー管理に対応した労務管理システムを導入しておけば、授業員とその扶養家族のマイナンバーの収集・管理をセキュアに行うことができるため、安心して個人情報を管理することが可能です。

web申請

これまでにも何度か述べている通り、労務管理システムによっては電子申請(web申請)に対応しているものもあります。電子申請に対応しているシステムの場合、書類の提出までも含めてシステム上で完結させることができるため、役所や年金事務所へわざわざ行く必要がありません。

健康保険組合や労働保険事務組合に関する手続きに関しては、電子申請に対応している労務管理システムであっても紙媒体の書類での手続きが必要となるので注意しましょう。(※)

※一部対応している場合もあります

帳簿の作成

労務管理システムでは、各種帳簿の作成も行うことができます。

労働者名簿や賃金帳簿をはじめ、出勤簿などの管理が義務付けられている帳簿を、簡単に作成することが可能です。

法定三帳簿はどの事業所であっても作成しなければならない帳簿です。面倒な帳簿作成作業を効率化させるためにも、労務管理システムを導入しておくといいでしょう。

ここまで、労務管理システムに一般的に搭載されている機能について紹介してきました。ここからは、代表的な労務管理システム3つを紹介し、実際にどのような機能を活用できるのかを確認していきます。

代表的な労務管理システム3選

今回は、労務管理システムとして多くの人気を集めている

・SmartHR
・ジョブカン労務管理
・jinjer労務

この3つについて紹介していきます。それぞれどのような機能が搭載されているのか、どのような点が人気を集めているのか確認していきましょう。

SmartHR

SmartHR社(東京都港区)が提供しているSmartHRは、労務管理系クラウドシステムとしてシェアトップクラスを誇る労務管理システムです。登録社数は3万社以上と導入実績が豊富であるだけでなく、利用継続率が99%という点も安心できるでしょう。
SmartHRを導入すれば、各書類に従業員が直接入力してくれるため、労務管理担当者の負担を大幅に軽減することが可能。従業員情報は集約し一元管理でき、年末調整に関する各種書類の作成や給与明細の発行などもこれ1つで行えます。電子申請にも対応しているため、役所や年金事務所、ハローワークなどまで足を運ぶ必要はありません。
また、従業員数や平均年齢など会社の基本データを分析できる機能も搭載されています。会社全体の状況を一目で把握できるのが便利なポイントでしょう。

ジョブカン労務管理

ジョブカン労務管理は、Donuts社(東京都渋谷区)が提供している労務管理システムです。社会保険、雇用保険などの関連書類の作成に対応しているのはもちろんのこと、帳票の自動作成や年末調整、従業員情報の一元管理、マイナンバーの収集・管理などをまとめて行うことができます。労務管理に関するさまざまな業務を自動化でき、業務の進捗も一目で把握可能。どこで対応が止まっているかや、対応漏れなどを見逃すことなく管理することができます。
勤怠管理やワークフロー、給与計算、経費精算など、そのほかのジョブカンシリーズとあわせて導入すれば、より業務を効率化することが可能。たとえばジョブカン採用管理と併用すれば、採用時のデータをそのまま労務管理システムに取り込み、入社手続きを進めることも可能です。

jinjer労務

jinjer労務は、ネオキャリア社(東京都新宿区)が提供している労務管理システムです。労務関連の書類を自動で作成できるだけでなく、ToDoリスト搭載で手続きの進捗を見える化。e-Govに対応しているため、電子申請で手続きをより簡単にすることも可能です。
また、コストパフォーマンスが非常に優れているのもうれしいポイント。業界最安値のユーザー1人300円という月額利用料金を叶えているため、労務管理システムを導入したくても費用面が気になるという場合にも安心でしょう。加えて、非常に操作性が高いのも人気の理由。マニュアルなどがなくとも直感的に操作できるため、管理者・従業員ともに誰もが使いやすい労務管理システムと言えるでしょう。導入後すぐの定着が期待できます。

労務管理システムの費用

ここまで代表的な労務管理システムを紹介してきました。それぞれさまざまな特徴を持ちながら、労務管理業務を総合的にサポートしていることが伺えます。なかでもjinjer労務は1ユーザー300円という業界トップクラスのリーズナブルな料金を誇りますが、労務管理システムを導入する際にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

労務管理システムと言っても料金体系はさまざまで、jinjer勤怠のように1ユーザー◯円という料金設定の場合もあれば、月額◯円でユーザー数◯人までという定額制の場合もあります。基本的には1ユーザーあたり300円程度がもっともリーズナブルな価格帯ですが、搭載される機能などによって料金はバラバラでしょう。

システムによっては初期費用がかかるもの、一定期間は解約できないものなどもあるため、契約する前にきちんと見積もりをとり、詳細を聞いておくことをおすすめします。

労務管理システムの導入形態

労務管理システムの主流はクラウド型ですが、セキュリティ面やカスタマイズ性に優れたオンプレミス版を提供しているシステムもあります。ここではそれぞれの違いを確認していきましょう。

クラウド型

クラウド型の労務管理システムは、クラウド上(インターネット上)で利用できるため、サーバを設置する手間やコストを抑えられるのが大きなメリットです。システムの運用やサーバの運用はベンダー側にすべて任せることができるため、社内にシステム運用を任せられる人材がいない、リソースを割けないという場合でも安心して利用することができます。
導入までの期間がなるべく短い方がいい、初期費用をできるだけ抑えたいという場合にはクラウド型がおすすめと言えるでしょう。

オンプレミス型

オンプレミス型は、クラウド型とは異なりサーバの構築から行わなければなりません。そのため、即日〜数日で利用を開始できるクラウド型とは異なり、導入まで数ヵ月かかってしまいます。また、導入のための工事費用もかかるため、初期費用は数十万〜数百万まで膨らんでしまうこともあるでしょう。

しかし社内サーバーで使用できるため、このような機能を付けたい、社内システムと連携させたい、などといったカスタマイズには柔軟に対応可能。クラウド型よりも外部からの攻撃を受けづらいことも大きなメリットと言えるでしょう。

労務管理システム導入のポイント

最後に、労務管理システムを導入する際はどのようなポイントに注意してシステムを選ぶべきなのかを確認していきましょう。以下の4つのポイントをきちんと確認し導入することによって、導入後の失敗や後悔を未然に防ぐことができるはずです。

目的や業務範囲を見極める

労務管理システムを導入する際に注意しておきたいポイントとして、まずはじめにあげられるのが目的や業務範囲を見極めるということです。

労務管理システムと一口に言っても、搭載されている機能はさまざま。どこまでの業務をカバーしているのか、出力できる帳票の種類は何かなどを確認し、自分たちが求めているものとマッチしているのかを照らし合わせなければなりません。

闇雲に労務管理システムを探すのではなく、現状課題やその解決のために欲しい機能を洗い出してからサービスの選定に移りましょう。最低限欲しい機能だけでなく、できれば欲しい機能まで整理しておいた方がいいかもしれません。

セキュリティ体制

労務管理システムを導入する際、注意しておきたいポイントとして2つ目にあげられるのがセキュリティ体制が万全かどうかです。

労務管理システムで取り扱う情報は、従業員1人ひとりの個人情報です。名前や職歴、職位、資格情報などだけではなく、住所や口座情報、マイナンバーなどまで取り扱うため、取り扱いは非常に厳重に行わなければなりません。

そのため、管理者が注意を払うのはもちろんのことですが、労務管理システム自体のセキュリティ機能も注目すべきポイント。アクセスできるIPやログイン端末を制限できるのか、通信は暗号化されているかなどの他にも、サーバやシステムの運用を任せるベンダーは、セキュリティ面において信頼できそうかという点も確認しておきましょう。

外部システムとの連携

労務管理システムを導入する際、注意しておきたいポイントとして2つ目にあげられるのが外部システムとも連携できるかどうかです。

労務管理システムで取り扱うデータはさまざまなので、その他の業務効率化サービスと連携できるとより便利に使うことができます。たとえば給与計算システムと連携する、勤怠管理システムと連携する、人事システムと連携するなど、さまざまな使い方が考えられます。

しかし、どんな外部システムと連携できるかはそれぞれの労務管理システムによってバラバラ。API連携で各種システムと気軽に連携できるものもあれば、なかなか難しいものもあるでしょう。

これから導入を検討しているシステムや、社内ですでに使用しているシステムと連携させたいなら、対応できるのかどうかをきちんと確認するべきです。

サポート体制

労務管理システムを導入する際、注意しておきたいポイントとして2つ目にあげられるのがサポート体制がどれほど整っているのかというポイントです。

たとえばはじめて労務管理システムを導入するという場合、使いこなせるのかどうか、うまく導入できるのかどうかといった不安がどうしても生じてしまいます。しかし、無料トライアルを提供している、導入コンサルティングも利用できるという労務管理システムであれば、なるべく安心して導入することができるでしょう。

また、導入後の運用サポートも提供されているのか、メールや電話、チャットなどで気軽に相談できるのかなども重要なポイント。使用している間に不明点が生じた際に、スピーディに解決してもらえるのかを確認しておくと安心でしょう。

実際に労務管理システムを比較してみよう

今回は、労務管理システムに搭載されている機能をはじめ、導入するメリット、代表的なシステム3選などを紹介してきました。

労務管理がカバーする業務は、非常に多岐にわたります。どうしても業務過多となってしまいがちな分野であるため、リソース不足や効率化に悩まされている企業は多いでしょう。

しかし、労務管理システムを1つ導入するだけで、各種書類の作成や手続きなどを大幅に効率化することが可能です。労務管理でお悩みの場合には、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

以下の記事では、この記事で紹介したものに加え、おすすめの労務管理システムを複数紹介しています。労務管理システム選びの際にぜひ参考にしてください。
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アイミツ

著者 | アイミツSaaS編集部

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